技術書は新しい方が良いとは限らない

技術書を読む際、発売年が新しいものを優先的に読むことが多いが、新しい技術書にベストな内容が常に書かれているとは限らない。

インタラクティブなプログラミングを行う際の参考書籍として読んでいる『ActionScript 3.0 アニメーション』という本は、2007年発売の本であるが、アニメーションについて非常によく纏まっている。

現在発売されているCanvasの本やThree.jsの本ではあまりカバーされていないような、基本的な部分や数学的な考え方がぎっしりと解説されている。また、イージングの解説やばねの法則、衝突判定などのアルゴリズムの解説を中心とした応用編も、非常に充実した内容となっている。私自身はFlashやActionScriptの経験はなく、今後も身に付ける予定はないが、言語を超えた部分で参考になる箇所が非常に多い。

実際、JavaScriptに精通したフロントエンドエンジニアの中で、3D表現やインタラクティブな実装をする際の推薦図書として、真っ先にこの『ActionScript 3.0 アニメーション』をあげる方もいるらしい。

技術の移り変わりは激しく、具体的な実装方法を解説した書籍ほど陳腐化のスピードは速い。だからできるだけ新しい本を読むべき、という考えは一理ある。しかし一方で、アルゴリズムのような「考え方」に関しては、言語やフレームワークが異なってもあまり変わらないことも多い。そういった普遍的な領域では、古い本の中に大事なエッセンスが書かれていることもある。

「技術書=新しい方が良い」と決めつけるのではなく、自分が身に付けたい分野の特性を意識し、新旧にとらわれすぎずに、今の自分にためになることが書かれているかどうかをジャッジして、知識を獲得していきたい。