簡単に客観的な視点が持てるようになる1つの工夫

ベイジでよく話される普遍的なスキルの一つ「メタ認知」について改めて学ぶべく、会社にあった本を借りて読んでいた。日頃の業務の中で「ユーザーの視点に立てているか?」といった類の指摘をうけるのは、このメタ認知能力が低いことが影響していることが良く分かった。

また日頃のクライアントワークとは別に、私の場合は自社の組織における課題を見つけられるかどうかもこの能力が大きく関わっていると感じた。組織の中で「当たり前」になっているルールを一つ上のレイヤーから眺め、本当にそれが当たり前なのか?と問う力を養うことで、現在見えていない問題点も見えるようになる。

しかし、客観的な視点を持っていない人に対して「客観的な視点を持て」と言ったところで、急にその視点を持つことはできない。もう少し具体的に行動を変えるアドバイスを行い、その行動の中から客観的な視点を持つ力を養ってもらう必要がある。

そんな中、以前とある文章練習セミナーで聞いた話を思い出した。その内容は、文章作成の前に以下のような内容を必ず埋める、というものだった。

  • この文章は誰が読むのか
  • 読んだ人はどんな感想を持つのか
  • 何人くらいに読まれることを想定しているのか

これらの項目は客観的な視点で見るとどのような反応が生まれるのか?を言語化するためのルールだ。文章を書き始める前にこれらの客観的な視点を埋めることで、自然と書く文章にメタ視点を持つようになる、という仕組みである。この話を聞いた時「これは客観的に物事を見る1つのテクニックだな」と感じた。

業務の中でペルソナやカスタマージャーニーを作ることもあるが、そうしたフレームワークが存在しない日常生活の中で途端にメタ視点を持てなくなってしまう人は、こうした自分なりのルールを作ることで、日頃の意思決定や思考についても一定のメタ視点を意識できるようになる。

例えば毎週持ち回りで自分が気になったIT界隈の情報を共有・発表する時間があるが、発表者はこんなチェック項目を設けておくと、より聞き手に響く内容を発信できるようになるのではないだろうか。

  • その情報は誰が聞きたいと思っているのか
  • 聞いた人はどんな感想を持つのか
  • 聞いた人の行動はその後どのように変わるか

何か考えを発する際にこうした自分なりのチェック項目を設けておくと、導き出される意見はグンと強度を増す。この取り組みはぜひ実践しつつ、他にも会社の中でのみんなの活動の中にも取り入れられないかを考えてみたい。