ミスを防ぐ「3H」の考え方

7月にベイジに入社し、2ヶ月が経とうとしている。肩書はリードデザイナーだが、前職で培ってきたプロジェクト進行の知見を活かし、会社全体の業務を改善する施策を考えたりもしている。その中で、ミスをいかに減らせるかについても考えることがあった。

多くの人が実感している通り、ウェブではミスやトラブルが起きやすい。たとえば、代表的なものは以下が挙げられるだろう。

  • スケジュールが遅延した
  • 品質がなかなか基準に到達しなかった
  • 要件に抜け漏れがあった
  • 納品物に抜け漏れがあった

では、なぜこのようなことが起きてしまうのかというと、得てしてプロジェクトの途中で「いつもと変わったこと」が起きてしまうからではないか。

「いつもと同じ」であれば慣れている仕事なので必然的にミスは起こりにくい。対応策も事前に想定できているだろう。しかし、イレギュラーな事態が発生すると、人は準備ができておらず、そのために焦ったり、判断を誤ったり、ミスを犯したりしがちだ。

こういったウェブ制作におけるミスを未然に防ぐために、製造業の生産管理で使われる標語「3H」が応用できるのではないか、と考えている。

初めて(Hazimete)…初めてやる作業
久しぶり (Hisashiburi) …久しぶりに行う作業
変更 (Henkou)…手順や方法が変更された作業

の3つの頭文字を取って3Hというが、製造業の現場では、これらは特にミスや失敗が発生しやすく、事故やけがにつながるので注意が必要だそうだ。

3Hにまつわるよくあるミスとその予防策

ここで具体的に現場で発生しがちなミスとその予防策をまとめておきたい。

初めて(Hazimete)

■ミス
Photoshopで作業していた時は3時間でできていた作業が、初めてXDを使うことになり、6時間もかかってしまい、スケジュールが遅延した。
■予防策
XDを普段使っている人に聞いてみる、初めて使うので時間を多く見積もる。

■ミス
会社として初めて作る種類のサイトだったため、工数や期間が未知数だった。
■予防策
可能であれば経験のある同業者に話を聞いてみる。事前に多めに期間を設定する。

■ミス
初めて業務を行う人がアサインされたため、普段の担当者の品質になかなか到達できず、スケジュールに影響が出た。
■予防策
慣れている人とセットでアサインする。確認を多く設けることで品質の向上スピードをあげる。

久しぶり(Hisashiburi)

■ミス
最近使っていなかったツールを久しぶりに使おうとしたら、新しいバージョンになっていてバグでうまく動かなかった。
■予防策
アップデート情報がないかチェックする。

変更(Henkou)

■ミス
クライアントの担当者が途中で変更になった。後任への引継ぎが十分でなく、要件の抜け漏れが発生してしまった。
■予防策
可能であれば担当者の変更前にブリーフィングを実施し、一緒に認識合わせを行う。

■ミス
エンジニアが途中で変更になった。後任への引継ぎが十分でなく、要件の抜け漏れが発生してしまった。
■予防策
プロジェクトごとのwikiに要件定義書を常にまとめておいたりと作業が属人的にならないようにする。

さいごに

このように起こり得るミスと事前予防策をセットで定義しておけば、「予期せぬこと」が「予期できること」に変わり、ミスを減らしていける。他業種の慣習ではあるが、応用できそうな部分は今後も積極的に応用していきたい。