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	<title>ベイジの社長ブログ &#187; 雑感</title>
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	<description>マーケティング、デザイン、キャリア</description>
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		<title>フリーランスから会社組織に変えて感じた8つのこと</title>
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		<pubDate>Tue, 15 Jan 2013 05:43:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[枌谷 力]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[Webビジネス]]></category>
		<category><![CDATA[仕事]]></category>
		<category><![CDATA[雑感]]></category>

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		<description><![CDATA[私が10年に及ぶサラリーマン生活にピリオドを打ち、フリーランスとして独立したのが2007年でした。最初に勤めて [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[
<p>私が10年に及ぶサラリーマン生活にピリオドを打ち、フリーランスとして独立したのが2007年でした。最初に勤めていたNTTデータには、1997年から2001年までの4年在籍していました。その中でWebに興味を持ち、35歳までに独立する、ということを目標にWeb業界に飛び込みました。28歳のときです。</p>
<p>そこから制作会社を2社経験しました。自分の理想を具現化できる会社であれば一生会社員であってもいい、という思いはあったのですが、様々な条件を考えるとそれはやはり難しいと感じ、予定通り独立しようと再度決意したのが33歳のとき。そのまま会社員として働きつつ独立の準備をし、ちょうど35歳になる1か月前の2007年の10月、当初の予定通り、独立に漕ぎ着けました。</p>
<p>その時に事業形態として選んだのは、フリーランス（個人事業主）でした。待望のフリーランス生活は会社員と違って開放感に満ち溢れていました。幸いにして仕事に困ることもなく、充実した毎日でした。しかしその一方、組織でないことの弱みを再確認したのも事実で、しばらくして会社を作って人を採用し、組織化することを具体的に考えるようになりました。そして会社組織として再出発したのが2010年の10月。今はそれから2年と2か月が過ぎた段階です。</p>
<p>実は昨年より、フリーランス（登記上は株式会社の方もいるけど）をやっている友人から、会社化に関する相談を持ちかけられる機会が何度かありました。そういった時に話をしていた、フリーランスを経験してから会社を作った私が思っていること（主に会社化のメリットについてですが）を、会社を作って2年を過ぎたこの機会に、まとめてみようと思います。</p>
<h3>その1：自分の強みを最大化し、弱みを最小化できるようになった</h3>
<p>これは誰もが真っ先に思いつく組織化のメリットでしょう。そして事実そうであると改めて実感しています。例えば私の仕事の場合、フリーランスの頃は、提案も、設計も、ディレクションも、デザインも、コーディングも、そして営業や経理も、ほとんどを自分で行っていました。これは、細部まですべてを自分でコントロールできる反面、自分の強みを最大限発揮しにくかったともいえます。</p>
<p>会社組織にしてからは、自分の得意分野である戦略提案やアートディレクションに注力できるようになりました。私の強みではない業務は、それを得意とするスタッフが担当することで、自分の弱みを解消し、より精度の高いアウトプットができるようになりました。このように個々の特性を活かして課題を急速に解決し、高いところまで一気にレベルアップすることは、フリーランスではなかなかできないことです。</p>
<h3>その2：労力の集約・分散が可能になり、新しいことにチャレンジしやすくなった</h3>
<p>強みに集中できるようになるということは、苦手分野に時間を取られなくなるということです。時間の使い方が変わることで、新しい取り組みに割り当てるための時間が生み出されました。例えば、私がフリーランスの頃に作りはじめたwebサービスは、構想から公開まで3年以上の月日がかかりました。一方、会社化してから作ったアプリは、構想から数ヶ月でモックアップまで辿り着きました。</p>
<p>いずれも失敗したサービスなので大きなことは言えませんし、開発規模も違うので単純比較はできませんが、新しい取り組みへのスピード感は会社になって明らかに変わりました。技術的な刷新が激しくトレンドを追い続けなければならないビジネス、PDCAを高速に回していくようなビジネスであれば、このスピード感は強いメリットになるでしょう。というよりも、フリーランスであることはハンディを背負っている、といった方がいいのかもしれません。</p>
<h3>その3：誰かに気軽に相談ができるようになった</h3>
<p>一人でやっていると、すべてのことを自分一人で判断しなければなりません。しかし、一個人がいつも適切な判断ができるとは限りません。意思決定する前に、第三者の客観的な意見を聴いた方がいいケースも多々あります。同じ会社組織であれば、そういった意見を簡単に聴くことができます。</p>
<p>もちろん仲のいい友人であれば、気軽に相談できるかもしれません。しかし、経済基盤の違う相手になにかを聴くのであれば、それは対価が発生する行為です。いくら仲が良くても、些細なことまで頻繁には聴けないでしょう。守秘義務に抵触するようなことも当然聴けません。同じ会社のスタッフ同士であれば、こういうハードルはありません。一つ一つの相談は小さなことでも、リスクを回避したり、本来やるべきではない作業を減らすなど、積み重なって大きなメリットになっていると感じます。</p>
<h3>その４：自分の考えを行き渡らせることができるようになった</h3>
<p>仕事の中には、単純な正誤ではない、価値観や考え方に依存する部分が多く存在します。個々のスキルだけでなく、それをつなぎ合わせるための、文化や行動規範があった方が、より効果的に仕事を進められる局面が出てきます。例えば行動指針のようなものは、同じ会社だから共有できるもので、外部の人にまで行動指針を啓蒙し、それに合わせて行動することを促すのは難しいでしょう。</p>
<p>フリーランス同士でも、チームを作ること自体は可能です。しかし、こういった精神面、プロフェッショナリズム、ソフトスキルの考え方、ビジョンなどを共有した上で、より強固なチームを作り上げることができるのは、会社組織であることの大きなメリットではないかと思います。</p>
<h3>その5：ある程度の信用が担保されるようになった</h3>
<p>フリーランスの中には、仕事が大変になると連絡が取れなくなり、仕事を投げ出して雲隠れしてしまうような人がいます。そういう人は極僅かでしょうが、フリーランスというカテゴリにいる以上、そのような方と同列に見られる傾向はあります。これは特に、新規顧客の開拓において不利に働きます。あるいはフリーランスだと、その人が病気や急な事情で動けなくなったときに仕事が回るのだろうか、といった不安が、発注側には存在し続けます。</p>
<p>会社組織になっていると、そのような発注側の不安は、最小限に抑えられます。もちろん、フリーランス時代はまったく信用されなかった、というほど極端ではありませんが、会社組織にしてから、社会的な信頼度が上がり、仕事の選択肢は増えました。仕事を紹介をしてくれる人も増えました。一部上場企業との直接取引もできるようになりました。仕事の選択肢が増えたということは、当然ビジネスをするうえで、自分のビジョンを描く上で、間違いなく有利な状況になったと言えます。</p>
<h3>その6：仕事や将来を計画的に考えるようになった</h3>
<p>会社には、計画が必要です。たとえ会社代表でも、役員報酬は毎月決まった額しか支給されません。つまり、いくら売上げをあげて月々いくらの収入に設定するかを事前に考えなくてはなりません。社員の給与、あるいは事務所費などの固定費もより具体的に、計画的に考える必要が出てきます。融資を受けるのであれば、金融機関に事業計画を提示しなければなりません。</p>
<p>一方、フリーランスは、自分や家族が困らないキャッシュさえ入ってくれば、そこまで計画的に考えなくても問題はありません。その影響を受けてか、フリーランスの時代は、将来イメージが今よりもずいぶん漠然としていました。計画的に物事を考えるかどうかは、個人の性格にもよるでしょう。ただ、会社を作ると、性格がどうあれ計画性を求められてきます。やがて、それが面倒とは思わずに、計画的に物事を考えたくなります。会社化するということは、自分自身の意識すらも変えていく面があります。</p>
<h3>その7：人を雇っても責任感で押しつぶされそうになることはなかった</h3>
<p>会社組織にするうえで一番不安だったのは、雇用の責任を負うことでした。社員の生活のために売上げを確保しなくてはならない。フリーランスが会社組織を作るうえで二の足を踏むのは、この点が大きいのではないでしょうか。</p>
<p>実際に、会社を作り、社員を雇ったことで、責任の重さを感じる面は確かにあります。しかし、それに押しつぶされる、というほどではありませんでした。なぜなら、いつもそのことばかり考えているわけではないからです。うちのような零細企業の場合、会社代表が経営だけをやれることは稀で、クライアント対応から現場のディレクションも同時にこなさなくてはなりません。そんなときも雇用の責任感で重苦しくなっているわけではなく、当然、その時直面している問題の解決に全精力を集中しています。</p>
<p>一方で、社員に対する責任が、いいスパイスとなり、自分を厳しく律することになっている面もあります。他人の責任を背負うことは、決して悪いことばかりではありません。自分自身を成長させる良いキッカケにもなります。このようにポジティブに受け取ることができれば、人を雇用することが自分を押しつぶすようなものにはならない、ということを感じます。</p>
<h3>その8：フリーランスのときには、会社化の良さは実感しにくかった</h3>
<p>今までにあげた7つのことは、フリーランス時代に予見できたかというと、必ずしもそうではありませんでした。私の場合は特に、会社員時代に感じていた窮屈さの反動もあり、フリーランスの自由さ、快適さを強く感じる機会が多く、会社化による不安の方が大きかったです。経済的に満足していれば、現状の楽しい部分の方が大事に思えて、その環境を手放したくなくなるものです。しかし、業態、目指すべきビジョン、個々の方が持っているスキルの特性によっては、フリーランスよりも会社化した方がいい場合もあります。</p>
<p>フリーランスの経験だけでは、フリーランスがいいか、会社がいいかを判断することは難しいです。私も当時は明快には判断できませんでした。そしてその結論を出す上で、実際に会社をやっている人の話が非常に参考になりました。特に大事なのは、本に書いてあるような綺麗ごとではなく、本音の部分です。このままフリーをやっていくべきか迷いを感じたら、そういった方に話を聴いてみるのが一番いいのではないかと思います。</p>
<h3>まとめ</h3>
<p>読んでいただくと分かるかと思いますが、私の結論は、会社にして良かった、というものです。ただし私は、誰にとっても会社がベストと思っているわけではありません。会社とかフリーランスというのは、単なる働き方の選択肢です。自分のやりたいことと照らし合わせて、その事業形態が適しているかどうかで判断すべきと思います。また、フリーランスになる、会社を作る、といった事業形態への憧れだけでビジネスを考えると、うまくいかないとも思っています。</p>
<p>そういう意味で、自分の立場はあくまで中立です。ただ、今の自分には会社組織の方が都合がよかった、というだけです。それを前提として、現在フリーをやっている方々が、今後の事業形態を決める上での参考情報になれば幸いです。</p>
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		<title>間違った地図</title>
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		<pubDate>Fri, 22 Jul 2011 02:21:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[枌谷 力]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[Webビジネス]]></category>
		<category><![CDATA[雑感]]></category>

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		<description><![CDATA[『7つの習慣』からの引用と、そこから学んだことをまとめてみました。 例えば、シカゴに行く際、シカゴの道路地図を [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[
<p>『7つの習慣』からの引用と、そこから学んだことをまとめてみました。</p>
<blockquote>
<p>例えば、シカゴに行く際、シカゴの道路地図を持っていれば、とても役に立つだろう。しかし、その地図が間違っていたとしたら、どうなるだろうか。シカゴという表題のついている地図が、実は印刷ミスでデトロイトの地図だったらどうなるか。目的地に向かうときのいらだちや効率の悪さを想像することができるだろうか。</p>
<p>地図が間違っていることに気付かず、目的地になかなか到達できない場合、まずは自分の行動を振り返り、改善しようとするだろう。例えばもっと熱心に目的地を探し、二倍の速度で走り回るかもしれない。しかし、そうした努力の結果はといえば、間違った場所に二倍の早さでたどり着くだけである。</p>
<p>あるいは、自分の取ってきた態度を反省し、改善しようと試みるかもしれない。つまり、前向きに考えるということだ。この場合も目的地には結局たどり着けないが、それは一向に気にならない。なぜなら、その場所がどこであっても、積極的でプラス思考になっているので、満足できるからだ。</p>
<p>しかしながら、依然として道に迷っていることに変わりない。根本的な問題は、行動や態度とは関係ない。すべては地図が間違っていることに起因しているのである。</p>
<p>シカゴの正しい地図を持っていれば、熱心に行動することが意味を成してくる。あるいは、途中で何らかの事故にあったときには、とるべき態度が非常に重要なものになるだろう。しかし、何よりも重要な第一の要件は、地図が正確だということである。</p></blockquote>
<h3>ここから学べること～自己啓発編</h3>
<ol>
	<li>身に付けたいスキルに対して、正しく達成できる目標設定、達成方法・やり方・考え方（＝地図）で努力しなければ、いつまでたってもスキルは身に付かない。</li>
	<li>反省し、謙虚になることは悪いことではないだろうが、目標設定を誤ったまま反省しても、スキルアップには繋がらない。</li>
	<li>「反面教師」「失敗から学習する」というのは、経験してしまった失敗による被害を最小限に食い止めるための応急処置に過ぎない。目標設定が間違ったままただ単に前向きになってもスキルアップには繋がらない。</li>
</ol>
<h3>ここから学べること～Web編</h3>
<ol>
	<li>Webサイトのゴールに対して、正しく達成できる目標設定・戦略的思考（＝地図）ができていなければ、どんなに立派なコンテンツも、どんなに美しいデザインも、どんなに高度なテクノロジーも意味をなさない。</li>
	<li>Webサイトのログを解析し、検証することは大事なことだが、目標設定を誤ったまま検証しても、ビジネスには何も貢献しない。</li>
	<li>Webサイトの失敗から学習するのは、失敗による被害を最小限に食い止めるための応急処置に過ぎない。ビジネスに対して正しい目標設定ができていなければ、そこから学んでも意味がない。</li>
</ol>
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		<title>turntable.fmが再び日本で楽しめる日は来るか？</title>
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		<pubDate>Mon, 04 Jul 2011 02:17:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[枌谷 力]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[Webサービス]]></category>
		<category><![CDATA[Webビジネス]]></category>
		<category><![CDATA[雑感]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>

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		<description><![CDATA[久しぶりの大型Webサービスとして日本のWeb関係者や音楽関係者、音楽好きの間で一気に広まっていったturnt [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[
<p><img class="alignnone size-full wp-image-94" title="turntable" alt="" src="https://baigie.me/sogitani/wp-content/uploads/turntable.jpg" width="730" height="409" /></p>
<p>久しぶりの大型Webサービスとして日本のWeb関係者や音楽関係者、音楽好きの間で一気に広まっていったturntable.fmですが、やはりというか、6/25をもって日本からはサービス利用ができなくなってしまいました。このあたりについて思ったことを少し書き綴ってみようと思います。（著作権等に関することは素人なので、もし認識違いしている箇所があればご指摘ください）</p>
<h3>turntable.fmが日本で使える可能性</h3>
<p>turntable.fmを運営するCEOのBilly Chasenは「We are working very hard to try and get you in as soon as possible. 」と言っていますが、実際のところturntable.fmが正規の利用方法で日本から使えるようになる可能性は低いと思います。というのも、これは技術的な問題ではなく、著作権の問題だからです。</p>
<p>CDにおいては、日本のレコード会社が発売している一般に「日本盤」と呼ばれているCD以外に、海外から輸入している「輸入盤」を購入できるのは周知の事実でしょう。しかし、実はデジタルの世界では、正規音源は国境を越えられない、というのが原則です。例えばiTunesStoreは各国で展開していますが、音楽を購入できるのはその国のクレジットカードを持っていることが条件です。基本的に、日本国民が米国のiTMSで米国価格の安い音源を入手することができません。これはiTunesStoreに限らず、AmazonMP3をはじめとするオンラインの音楽ダウンロードすべてに共通する仕様です。ではyoutubeのオフィシャルチャンネルで聴く行為はどうなのか、Paypalで買えるサイトはどうなんだ、という議論はありますが、原則はそうなんだと思います。</p>
<p>今回のturntable.fmのサービスの肝になっている音源データは、MediaNetのサービスを使っています。ユニバーサルやソニー、ワーナー、EMIといった大手メジャーレーベルがコンテンツパートナーとしてなっており、それ故にユーザは膨大なライブラリの中からセレクトして自分の好きな音楽をかけることができました。しかし、こういったメジャーレーベルが関わっている以上、当然前述の「音楽のデジタルデータは国境を越えてはならない」という基本ルールが適応されるはずです。</p>
<p>turntable.fmが米国外からのアクセスを遮断するに至ったのも、この基本原則に従ってのことでしょう。そしてこの基本原則が変わらない限り、米国外からturntable.fmを利用できる日が来ることはありません。CDがかつて輸入盤が解禁になったように、国境を越えたデジタルデータのやり取りが解禁されるのを待つしかないのが実状です。</p>
<p>最近のクラウド化の流れを見ているとそれもそう遠くなさそうですが、やはりturntable.fmでもMediaNetでもないもっと大きな力を持った誰かが基本ルールを変えてくれるしかない、という極めて他力本願の待ち状態であることには変わりはありません。</p>
<h3>turntable.fm的なものを日本国内で立ち上げるには</h3>
<p>有力サービスの利用停止という事態は、ユーザやファンにとっては悲しむべき出来事ですが、Webサービスで成功しようと虎視眈々と目を光らせているベンチャーにとっては大きなチャンスでもあります。では、例えばかつてorkutにインスパイアされて日本独自のSNSとしてmixiが立ち上がったように、turntable.fmを参考に、より日本国内の実態と著作権の特性に合わせた日本独自の類似サービスを立ち上げることは可能でしょうか？</p>
<p>技術的にはまったく問題ありません。2～3名の優秀なUIデザイナーとエンジニアが集中して開発すれば、ものの1～2ヶ月で立ち上げることが可能でしょう。</p>
<p>しかし、やはりここでも著作権の問題が絡んできます。まず、日本には、有料/無料を問わず、MediaNetのように、オンライン上で自由に音楽を再生することを許しているサービスが存在しません。となると、ユーザのアップロードを前提にしたものにするか、youtubeなどのAPIを使ったものしか選択肢はなくなります。しかし前者は確実に違法になるでしょうし、後者は扱える曲がかなり限られてくる上に、音質などのクオリティ面でのバラつきも出てきます。法律的にもややグレーです。</p>
<p>そうなると、やはりオンラインで音楽を楽しむサービスを、どこかの企業なり団体なりが整備してくれるのを待つしかありません。これは一ベンチャーができるものではなく、業界団体や著作権団体を巻き込み、さらにも法律自体も変えるなど、かなり大がかりなものとなるはずです。</p>
<p>急速に進むクラウド化の環境と行き詰まりを見せる著作権ビジネスの現状を考えると、こういった動きが活発になるのは期待できます。実際、JRCがUstream上での二次使用を許した例やニコニコ動画内での楽曲利用が許可された例もありますし、私が知らないだけで既に大きなプロジェクトが動いているのかもしれません。ただ、それが外部で流用可能なサービスとして実現するのはもう少し先で、それは海外のクラウドサービスが上陸してくるのとどちらが早いか、となると判断が難しいところです。もしかしたら、Googleあたりが著作権の壁を無視して、有無を言わせないぐらいにシェアを広げてクラウドの自由利用を既定路線にしてしまう方が早いかもしれません。</p>
<p>しかし、現時点での結論としては、著作権が絡む以上、SNSの時のように国内独自サービスをすぐに立ち上げることは難しく、前章のturntable.fmが日本で使えるようになるか、という問題と同じく、著作権を解消したクラウドサービスの整備待ち、という状況です。</p>
<p>ただ、turntable.fmが著作権の壁にぶち当たり日本を席巻することは当面ないことを考えると、国内の状況を逐一観察し、サービスの実現が可能になった段階で速攻リリース、国内のシェアを一気に獲得、そこからアジアなどのグローバルに進出、という戦略を取れる可能性はあります。体力のないベンチャーは、ここに望みをかけるという手はあるでしょう。</p>
<h3>turntable.fm的なものを日本国内で立ち上げたときのマネタイズ方法</h3>
<p>turntable.fmは無料サービスだったことも、ユーザとしてはインパクトが大きかったと思います。MediaNetが有料サービスであったことを考えると、おそらく当面の使用料はサービス提供者が支払い、ユーザをある程度獲得できた段階で広告モデルなどを投入してマネタイズする、という方法なのでしょう。</p>
<p>しかし、著作権料がもう少し高い日本でこれをやるには、ややリスキーな気がします。ベンチャーキャピタルから支援を受けた企業なら可能性はありますが、経営体力のない中小のベンチャーが趣味の延長で手を出すと痛い目を見るでしょう。</p>
<p>ただ、私個人としては、turntable.fm的なサイトを日本でやるのであれば、ユーザ課金型のサービスでいいんじゃないかな、とも思っています。</p>
<p>turntable.fmは音楽の楽しみ方を一変するかのような論調もありましたが、特にDJとなって音楽をかけたいと思うユーザに限ると、かなり深く音楽を聴いているニッチ・ユーザです。実際turntable.fmも、話題となった一週間くらいは物珍しさで参加した日本人ユーザが多かったですが、一週間もするとコアな音楽ファンだけがDJブースに残っていたように思います。</p>
<p>こういうコアな音楽ファンは、自分の好きな音楽を人に聴かせること自体に喜びを感じています。なので、サービスが無料である必然性はあまりなく、それほど高額でなければ有料でも積極的に利用すると考えられます。そこで、DJをするユーザに課金し（1曲10円とか？）、それを聴くユーザは無料、それで足りない分は広告モデルや音楽の販促と絡めた企画コンテンツのスポンサー収入で補う、というスタイルがいいんじゃないかな、となどと思います。実際のマネタイズ計画はこんなに簡単に考えるものではないのでしょうが、フリーであることにあまりこだわる必要はないかな、というのが私の見方です。</p>
<p>いずれにしろ、私個人としては、どこかの誰かが著作権の仕組みを整備し、一日でも早く、turntable.fm、もしくはそれに類するサービスが日本で立ち上がってくれることを願っています。いや、うちの会社でやるという手もありますが、それはおいおい考えていきましょう。</p>
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