自社の魅力はどう言語化すればいい?【魅力言語化シート無料配布】

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枌谷 力

採用活動の成否に、「言語化の精度」が深く関わっています。

同じように転職メディアに掲載しても、そこに載せる文章を変えるだけで、応募数が変わることがあります。同じ人にスカウトメールを送っても、送る文章によって反応率に大きな影響を与えます。似たようなコンテンツ構成の採用サイトでも、書かれている内容次第で、成果はプラスにもマイナスにも転じます。

採用で求められる言語化において、もっとも重要かつ難しいのが、「会社の魅力(=アトラクトポイント)の言語化」です。

この記事では、採用活動に大きな影響を与える、「会社の魅力の言語化」について、その考え方と具体的な手法をお伝えします。最後には生成AIの活用事例もご紹介します。

「自社の魅力」の種類

企業の商品を購入する行為と企業への入社を決める行為には、似たような構図が存在します。人が商品を買うのも、人がその会社を選ぶのも、そこに何らかの「便益」を感じるから、という構図です。

マーケティングにおける便益には、機能便益や経済便益以外に、情緒便益や自己表現便益といった心理的な便益も含まれます。これらはまとめてブランド便益と呼ばれることもあります。そして、顧客が満たしたいニーズやウォンツに対して、これら便益が総合的に満たされると判断すると、購入というアクションに移行します。

このような行動メカニズムは、就職・転職における企業選びにおいても同じように発生します。求職者も、自らのキャリアや人生や生活のニーズ・ウォンツに対して便益性が高い企業を選んでいる、ということです。

ただし、会社選びの便益と商品購入の便益とは、構成する要素がやや異なります。この会社選びの時ならではの便益を「入社便益」と、私たち呼んでいます。入社便益はさらに7種類に大別できます。

  • 経済便益
  • スキル便益
  • キャリア便益
  • 環境便益
  • 生活便益
  • 社会便益
  • 自己表現便益

① 経済便益

給与やボーナス、福利厚生など金銭に関する便益。生活の安定はもちろん、将来的な資産形成や家族を養う基盤としても重要です。昇給や業績に連動した報酬制度がある企業では、努力が直接収入に反映されるため、職場としてより魅力的に映ります。また、交通費・住宅手当・退職金制度・ストックオプションなど、経済的に安心して働ける制度も、経済便益になりえます。

② スキル便益

業務を通じて得られる新しい知識や技術など、能力に関する便益。仕事内容を具体的に説明し、どんなスキルが身に付くかを具体的に説明できれば、それは入社動機になりえます。また、研修制度や資格取得支援などは、スキル獲得を後押しする機会が豊富な企業と判断されます。業界を超えた学びや社内のジョブローテーションなども、スキルの幅を広げるチャンスに繋がることから、スキル便益といえます。

③ キャリア便益

将来のキャリアにとって有利になるなど、キャリアに関する便益。例えば、大手企業や急成長中のベンチャーで働くと、転職市場での評価が高まり、次のステップに進む際に選択肢が増えます。また、リーダーシップを磨けるポジションや裁量を与えられる環境は、キャリアのプラスになる可能性が高く、職務経歴に説得力が加わります。このようにキャリアに有利な制度や環境は、総じてキャリア便益と言えます。

④ 環境便益

物理的・心理的な面で働きやすいなど、職場環境に関する便益。オフィスの設備、リモートワークの可否も該当します。エンジニアの場合は開発環境も含まれます。周囲の雰囲気やチームの人間関係、風通しの良いコミュニケーション体制は、ストレスが少なく生産性の高い職場であることの証明になります。適切な休暇や柔軟な働き方が認められる企業は、環境便益の観点から魅力的な企業に映るでしょう。

⑤ 生活便益

ライフスタイルを維持できるなど、生活とのバランスに関する便益。フレックスタイム制やリモートワークなど、柔軟な働き方を認める企業では、自分や家族の都合に合わせてスケジュールを組めるため、ワークライフバランスの観点で魅力が大きいと受け取られるでしょう。また、高い従業員の満足度や定着率は、生活便益をより強く感じ取る事実情報になります。

⑥ 社会便益

その企業で働くことで世の中に認められるなど、社会的信用に関する便益。大手や有名企業での勤務実績は、金融機関からの信頼度が上がり、家族・知人からも評価されやすくなります。SDGsやCSRに積極的な企業では、自分の仕事が社会に役立つという満足感を得やすくなります。企業に社会貢献性や社会的評価の高さを求める傾向は、特に若い世代に多いといわれています。

⑦ 自己表現便益

その企業の一員であることが誇りになるなど、自己表現に関する便益。企業のユニークな文化が自身の価値観とも合致し、自己表現の一部となれば、その他の諸条件を上回る魅力をその企業に感じます。注目度の高い著名企業や、外部への発信が多い会社は、その企業で働いていることを外にアピールしやすく、「自分もこうなりたい」という憧れを生じさせ、自己表現便益が高くなる傾向にあります。

便益の上手な活用法

求職者が就職活動・転職活動をしている間、その頭の中では、(1)自らの人生における企業の便益性を評価し、(2)各人の価値観に基づいて7つの便益のそれぞれに重み付けをし、(3)トータルの評価点が高い企業を選ぶ、と考えられます。

つまり、それぞれの求職者が自社に対してどんな入社便益を感じているかを知り、その入社便益に相当する自社の特徴を具体的に分かりやすく言語化すると、その会社が魅力的に思えて、エントリーや内定受諾にポジティブに働くということです。

こうした求職者の心理メカニズムを逆算して考えると、求職者から見たときの企業の魅力は、以下のようなプロセスで定義できます。

この中でも特にポイントとなるのが、1と4です。

会社の魅力を言語化するとなると、「共通の魅力」を定義するものだと考えるかもしれませんが、その発想は違います。会社の魅力は求職者それぞれで異なり、一元化できません。特に職種が異なると、同じ会社でも別の会社と言えるほどに、魅力は大きく変わるものです。

例えば、同じSaaS企業であっても、エンジニアから見た魅力、営業から見た魅力、マーケターから見た魅力、ミドルマネージャーから見た魅力は、それぞれで異なります。魅力が異なるということは、伝えるメッセージも変わるということです。

そのため、「会社の魅力を言語化する」という一番最初の段階で、「どの職種に対してのメッセージか?」というのを明確にする必要があります。

特に、採用ブランディングのような取り組みが先行し、「メッセージや表現の一貫性」がルール化されているようなときには要注意です。全職種に共通する採用ブランドメッセージのようなものは、規模が大きかったり、複数の事業を営んでいたりする企業ほど、抽象度が高くなります。会社全体の大きな採用方針・人材方針を伝える上では良いのですが、「魅力を具体的に伝える」という観点では採用ブランディングで定義した言葉は機能しないことが多いです。

また、各職種ごとにメッセージをブレイクダウンすると、採用ブランディングで定めた全体方針に必ずしも従わないほうがいい、というケースも起こりえます。会社の魅力を言語化する段階では、「会社として伝えたいこと」という会社側の起点ではなく、「求職者が知りたいこと」を起点とし、彼らが何を求めており、それに対して何を伝えることができるか、という観点から考える必要があります。

もう一つのポイントは、きちんと実際の求職者と近い属性の人物にリサーチをして裏を取る、ということです。求職者と近い属性の人物とは、例えば直近1~3年以内に入社した社員が該当します。中でも、「こういう人に入社してほしい」という代表的な社員、ロールモデル社員を選定し、その人物に、入社時に感じていた入社便益をヒアリングするといいでしょう。

余力があれば、同じ質問を社員全員に対して行うのも有効です。この場合はインタビュー形式のヒアリングよりも、Googleフォームを活用した一斉アンケートで実施するのがいいでしょう。

こうした下準備をしたうえで、職種別に7つの入社便益を明らかにし、入社動機に繋げる観点から優先度をつけ、会社の魅力を言語化していきます。

言語化の具体例

職種を決め、ロールモデル社員にきちんとインタビューをしても、言語化の段階でどうまとめればいいか、戸惑う方も多いでしょう。そこでここでは、言語化の方法にフォーカスし、以下のような人材を募集する時にどう言語化していくのがいいかを例に挙げて、作例をご紹介します。

  • 社名:A社
  • 業種:一般消費者向けの家電製品を作る大手製造業A社(いわゆるJTC)
  • 職種:ITエンジニア職
  • 入社便益:環境便益、キャリア便益
  • 採用課題:ITエンジニアがキャリア上の選択肢として自社を見てくれない

誰もが名前を知る日本を代表する大手製造業だと、資金力もあり、経済基盤も安定しているため、優秀な人材を容易く獲得できるように思えるかもしれません。

しかし、例えばITエンジニア、ソフトウェアエンジニアのような職種は、その会社で勤め上げるという発想が希薄で、転職を視野に入れた上でプラスになる会社を選ぶ傾向にあります。

こうした職種に対して、エンジニアが働く会社というイメージがなく、さらに自由度が少ない重厚長大なJTC(Japan Traditional Company)の印象があると、向上心が高い優秀なエンジニアほど、避けてしまう傾向もあります。

ビジネスの観点で言えば、例えハードウェアを売る製造業であっても、それを動かすアプリケーションや全体を統合する管理システム、さらにその基盤となるクラウドベースのインフラが競争優位となる市場環境になっています。

もちろんアウトソースという選択肢もありますが、スピーディーに意思決定・軌道修正・開発をするためには、あるいは協力パートナーに適切なディレクションをするためにも、自社である程度の能力を持ったITエンジニアを抱えたい、と考える企業は増えています。

こうした採用課題があるにも関わらず、この企業のエンジニアの募集要項などでは、以下のような抽象的なメッセージを掲載していました。

多くの消費者に使われている製品を通じて、世の中に影響を与えることができる、やりがいがある仕事です

しかしこの言語化ではおそらく、多くのエンジニアにとっては魅力的な会社には思えません。「世の中に影響を与える」というのは社会便益の視点ですが、A社に入社するエンジニアの動機は、本当に社会便益が強いのでしょうか?その裏取りができないままに「やりがい」をアピールしても、リアリティのある話として受け取ってもらえる確率は極めて低いでしょう。

そこで、3年前にA社に入社して活躍しているロールモデル社員であるBさんにヒアリングした結果、他のSIerやITコンサル、デジタル系の事業会社ではなくA社を選んだ理由として、以下のような点があがってきました。

  • A社のエンジニア組織は実は20年前からあり、エンジニアの評価制度などもその辺のベンチャー企業よりずっとしっかりしていた(環境便益)
  • エンジニア中心の文化ではないが、製品開発が花形とされており、その一部を担うエンジニアも尊重するカルチャーがあった(環境便益)
  • 工場を抱える製造業ではあるが、全国に拠点があることからリモートでのコミュニケーションが浸透しており、エンジニアに関していえば8割の社員がリモートワークを活用していた(環境便益)
  • 将来はエンジニアに留まらず製品や事業を作る立場になりたいと思う中で、A社は外資系企業出身のエンジニアや、ITコンサル会社出身のエンジニアなど、多様なキャリアのエンジニアが集まっており、視野が広がり、新しい人脈も拡がりそうだと思った(キャリア便益)

つまり、エンジニアであるBさんから見たA社の便益は、環境便益、キャリア便益が強いということになります。

このように情報を集めてくると、「多くの消費者に使われている製品を通じて、世の中に影響を与えることができる、やりがいがある仕事です」というメッセージは以下を訴求しており、エンジニアの転職動機の的を外していることが分かります。

  • 多くの消費者に使われている製品に関われる
  • 世の中に影響を与えることができる
  • だからやりがいを感じられる

その上で、自社で活躍する可能性が高いエンジニアに対して自社に魅力を感じてほしいのであれば、環境便益とキャリア便益を軸とし、具体的なファクトを中心に内容を具体化し、訴求メッセージを作るべきでしょう。例えば以下のようなことです。

  • 20年以上の歴史があり30名が在籍するエンジニア組織
  • エンジニアの能力を考慮した24項目からなる評価制度
  • 製品開発を担うエンジニアを尊重する文化
  • 8割のエンジニアが全国からリモートワーク
  • メガベンチャーから外資系ITコンサルまで、多彩なバックグラウンドを持つエンジニアが在籍

募集要項など、限られたスペースの中ではこのくらいの表現が限界になることも多いですが、それでもこの箇条書きの方が、先ほどの「多くの消費者に使われている製品を通じて~」よりも遥かに説得力があるのは、一目瞭然です。

ここでのポイントは、「できるだけ具体的に書くこと」です。数字や具体的な固有名詞やカテゴリ名などをなるべく盛り込んでいくと、既視感のある曖昧な情報の列挙ではなく、イメージが膨らむリアリティのある情報になります。

長文への応用と生成AIの活用

採用サイトや採用オウンドメディアなど、より長文を載せることが可能なメディアで、さらに具体的な情報が必要な場合には、ファクトに対して以下の情報を付与することで、内容に厚みを持たせた言語化が可能になります。

  • その事実が与える社員へのメリット
  • その事実に対する会社の考え・価値観
  • その事実が象徴している会社の文化
  • その事実に至るまでの経緯・エピソード
  • その事実に関する社員の声・感想

言語化に自信がなければ、荒い文章でもいいので、上記の情報を箇条書きで列挙した上で、生成AIに初案を作ってもらうのも得策です。

今回の作例であれば、リサーチして裏取りしたエンジニア向けの入社便益に、具体的な情報を付け加えて、リスト化します。

①20年以上の歴史があり30名が在籍するエンジニア組織

  • 事実が与える社員のメリット:エンジニアを適切にマネジメントする仕組みがあり、納得感を持ちながら、優秀なエンジニアと共に働くことができる
  • 事実の裏にある会社の価値観:エンジニアに対してしっかりと投資をすべきという考え
  • 事実が象徴する会社の文化:モノづくりを重視する文化
  • 事実に至る経緯:元々はソフトウェアエンジニアは存在していなかったが、ソフトウェアがハードウェアの競争力を決めると早い段階で当時の経営者が判断し、長期プランを立てて戦略的にチームを作っていった
  • 事実に対する社員の声:エンジニアが働くイメージを持っていなかったが、中に入ると、これまでいたどんな組織よりもエンジニアが働く環境が整備されていた

②エンジニアの能力を考慮した24項目からなる評価制度

  • 事実が与える社員のメリット:納得感を持って働き、スキルを磨くことができる
  • 事実の裏にある会社の価値観:モノづくりをするクリエイターをキチンと評価したいという想い
  • 事実が象徴する会社の文化:モノづくりを重視する文化
  • 事実に至る経緯:エンジニアならではの評価制度がないことが原因で、エンジニアの離職が続いたことがあり、経営や人事に掛け合い、エンジニアだけの制度を作るに至った
  • 事実に対する社員の声:定性と定量の両方が加味されており、また360度で評価されるため、とてもフェアで納得感を持って働ける

③製品開発を担うエンジニアを尊重する文化

  • 事実が与える社員のメリット:社内でエンジニアや技術の意見が尊重され、製品や会社に役立っている実感を得られる
  • 事実の裏にある会社の価値観:エンジニアをはじめ、モノづくりこそが会社の原点であり、競争優位の源泉である、という考え
  • 事実が象徴する会社の文化:モノづくりを重視する文化
  • 事実に至る経緯:社長がもともとハードウェアのエンジニア出身であり、創業当時から製品開発部や技術者が会社の要と考えて事業を営んできた。
  • 事実に対する社員の声:短絡的な売上げのために技術的なことを妥協することをせず、エンジニアの意見もしっかり受け止めてくれる人が多いです。

④8割のエンジニアが全国からリモートワーク

  • 事実が与える社員のメリット:生活環境やライフステージに合わせて、働き方を自由に選択できる
  • 事実の裏にある会社の価値観:優秀な人とは、できるだけ制約を取り除いて一緒に働きたい
  • 事実が象徴する会社の文化:環境の制約は諦めず自分たちの手で変えていこう、という姿勢
  • 事実に至る経緯:30年以上前から拠点が分散しており、リモートでコミュニケーションをとる環境を常に整えていた
  • 事実に対する社員の声:オフィスや工場で働く人もリモートの社員がいること前提で仕組が整えられているので、オフライン/オンラインの格差なく働くことができる

⑤メガベンチャーから外資系ITコンサルまで、多彩なバックグラウンドを持つエンジニアが在籍

  • 事実が与える社員のメリット:様々な業界や会社を経験したエンジニアと交流でき、業界の多種多様な知見に触れることができる
  • 事実の裏にある会社の価値観:業種や経験を問わずに、優秀な人材はどんどん採用する
  • 事実が象徴する会社の文化:生え抜き文化ではなく、外部の知見も積極的に吸収する
  • 事実に至る経緯:元々ソフトウェアエンジニアがいなかったことから、必然的に外部のエンジニアに頼らざるを得なかった
  • 事実に対する社員の声:いろいろな経験や人脈があるエンジニアがいて、働きながら多種多様な知見に触れることができる

これを元に、ChatGPTに以下のプロンプトで作成を依頼します。

採用サイトのコンテンツとして、エンジニア向けに、この会社で働く魅力を伝えるコンテンツを作ろうとしています。エンジニアに対して専門的で魅力が伝わるように、以下の5つの魅力とその説明文をもとに、読みやすく心が動かされる文章を2000-3000字程度で作ってください。

すると、以下のような文章を出力してくれました。

私たちの会社では、ソフトウェアエンジニアが今ほど一般的ではなかった時代から、「ハードウェアだけでなくソフトウェアも事業の競争力を高める重要な武器になる」と考え、地道に人材や開発環境へ投資を続けてきました。その結果、現在では20年以上の歴史をもつエンジニア組織が形成され、安心して力を発揮できる制度や文化が整っています。以下では、当社でエンジニアとして働く上での大きな魅力を5つの視点からご紹介します。

①20年以上の歴史があり30名が在籍するエンジニア組織

当社には20年以上にわたって培われてきたエンジニアリングの知見とノウハウがしっかりと根付いています。現在、ハードウェアとソフトウェアを合わせて30名のエンジニアが在籍し、分野を超えて連携しながら製品を支えているのが特徴です。元々はハードウェアのみで事業を推進してきましたが、当時の経営者が「今後はソフトウェアこそが競争力を左右する」と早い段階で見抜き、長期的な計画のもとで人材を集め、チームを育ててきました。

この長い歴史と組織の安定感は、エンジニアへの適切なマネジメントと投資を行う土壌を形づくり、納得感を得ながら仕事に打ち込める環境へとつながっています。実際に、「入社前は、ここまで本格的にエンジニアをサポートする体制があるとは思わなかった。けれど、実際に入ってみると、他のどの組織よりも開発環境が整備されていて驚いた」という声も聞かれます。会社として「エンジニアにしっかり投資する」という価値観をぶらさずに貫いてきた結果、モノづくりを優先し、エンジニアが最高のパフォーマンスを発揮できる風土が育まれているのです。

②エンジニアの能力を考慮した24項目からなる評価制度

当社には、エンジニアだけのためにつくられた独自の評価制度があります。24の項目からなる指標が用意され、定量的な成果だけでなく、技術的探求やコミュニケーション、チーム貢献といった定性的な面もしっかり評価する仕組みです。これは「ものづくりに携わるクリエイターとしての価値を正当に評価したい」という会社の想いが結実したものであり、エンジニアそれぞれが納得感をもって働ける大きな理由の一つになっています。

この制度が誕生した背景には、かつて一般職と同じ評価基準しかなかったため、エンジニアの努力や工夫が正当に認められず離職が続いたという苦い経験があります。そこで経営や人事、そして現場のエンジニアが協力し合い、エンジニアの視点に立った指標を整備していきました。結果として、「定性と定量の両面が考慮されるので、公平な評価に納得しやすい」「周囲からの360度評価があるので、自分の強みと弱みを客観的に把握できる」といった好意的な声が多く、モチベーションとスキル向上を後押しする制度になっています。

③製品開発を担うエンジニアを尊重する文化

当社の社長はハードウェアエンジニア出身ということもあり、「技術が事業の要を担う」という考えが全社に深く根付いています。製品開発部門や技術者の意見を尊重し、短期的な売上だけを追うために技術的なこだわりを妥協しない風土があるのです。社歴の長いメンバーから新卒や中途入社のメンバーまで、エンジニアが開発のアイデアを出しやすく、また周囲もその声を積極的に受け止める姿勢が当たり前になっています。

これは「エンジニアこそが会社の原点であり、競争優位の源泉を生み出す存在」という強い意識を共有しているからこそ実現できるものです。多くの現場では、仕様検討や設計の段階からエンジニアがプロジェクトの中心に位置づけられており、自分の意見や試みが製品に反映される実感を持てます。「提案をまっすぐ受け止めてくれるので、モノづくりにしっかり集中できる」という声を挙げる社員も多く、技術者としてのプrideとやりがいを感じやすい環境と言えるでしょう。

④8割のエンジニアが全国からリモートワーク

当社では、エンジニアの約8割がリモートワークを選択しています。実は30年以上も前から拠点が複数に分散していた関係で、オンラインでのやり取りを前提とした仕組みづくりが早くから進んでいました。現在ではビデオ会議やチャットツール、プロジェクト管理ツールなどが十分に整備されており、離れた場所にいるからといって情報が届かない、コミュニケーションが取りづらいといったストレスはほとんどありません。

「優秀な人とできるだけ制約を取り除いて一緒に働きたい」という会社の価値観が全社の共通認識となり、リモートであろうがオフィス勤務であろうが情報共有に差が生まれないよう、あらゆる工夫がなされています。家庭の事情やライフステージの変化に合わせて働き方を柔軟に変えられるため、長期的にキャリアを築いていく上でも大きなメリットとなります。「出社組とリモート組で格差を感じたことがない」「オンラインでの雑談やアイデア共有が当たり前なので、場所によるハンデがまったくない」という声を社員から聞けるのは、長年培ってきた体制があってこそです。

⑤メガベンチャーから外資系ITコンサルまで、多彩なバックグラウンドを持つエンジニアが在籍

当社には、メガベンチャー出身のエンジニア、外資系ITコンサルで大規模プロジェクトをマネジメントしていたエンジニア、スタートアップでアジャイル開発を経験してきたエンジニアなど、さまざまな経歴を持つ人材が集まっています。もともと社内にソフトウェアエンジニアが少なかったことから、外部から積極的に採用してきた結果、業界を超えた知見が集約される組織になりました。

これにより、一つの課題でも複数の視点からアプローチすることが当たり前になり、製品やサービスの質を高めるうえで大きな相乗効果をもたらしています。社内では「生え抜きだけが偉い」という風土ではなく、経験の長短や出身企業に関係なく、互いの強みを素直に学び合う空気が根付いています。「いろんなところで活躍してきたエンジニアがいるので、困ったときも多様な知識と人脈を持ち寄って解決策を見つけられる。働きながら日々新しい気づきや学びがあるのが面白い」という声もよく聞かれます。

当社には、「モノづくりをとことん楽しみたい」「自分の技術やアイデアをしっかり活かせる場所を探している」「リモートワークでもチームと緊密に連携して成果を出したい」と考えるエンジニアが集まり、お互いに刺激を与えながら成長できる環境があります。20年以上積み上げてきたエンジニア組織の基盤と、フェアに実力を評価する24項目の評価制度、さらにリモート中心の柔軟な働き方をサポートする仕組みに加え、多様なバックグラウンドを持つメンバーとの交流が、あなたのキャリアを力強く後押しするはずです。

もし「技術に真剣に向き合える職場で働きたい」「納得感のある評価のもとで実力を伸ばしたい」「ものづくりへの情熱を共有できる仲間と出会いたい」と思われるなら、当社はきっとその希望に応えられる場所です。あなたと共に新しい可能性を追求し、さらに大きなイノベーションを生み出していけることを、心から楽しみにしています。

この原案をさらに加筆修正することで、長文で解説するエンジニア向けの自社の魅力ができあがります。

言語化において、生成AIは強力な支援ツールになりえますが、生成AIに任せっきりではさほどいい言葉は出てきません。事実情報や伝えたいことの「元ネタ」はしっかりインプットしたうえで、コンテンツの使用用途や書式を指定しましょう。また、最終的には人の手で加筆修正した方が、全体の時間は効率化されます。

まとめ

会社の魅力の言語化は難しいと思われがちですが、この記事でお伝えしたポイントを押さえれば、どんな会社でもある程度できるはずです。

また、魅力を効率よくまとめるための「魅力言語化シート」もスプレッドシートで作りました。是非こちらも活用しながら、自社の魅力の言語化に挑戦してみてください。

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