未経験ライターが知っておくべき10の心得

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ライター西岡紀子

コロナ禍でリモートワークが一気に定着し、ビジネスパーソンの働き方に変化が訪れました。自宅に仕事をする環境が整ったことなどから副業を始める人が増え、副業・複業ワーカーの人口は1年間で100万人以上増加したといわれています。(ランサーズ調査)。とくに副業でライターの仕事を始める人は多く、ライター実態調査によると、ライターとして仕事をしている人の64.9%が副業・複業者との結果が出ています。

副業でライターを始めた理由の1位は「始めやすかったから」。たしかにライターの仕事はPCがあれば今すぐにでも始められます。しかし記事を1本書くためには予想以上の時間がかかります。始めてみたものの長く続けられるか不安を覚える人や、キャリアの作り方に迷っている人も多いのではないでしょうか。

今年ベイジのライターチームが開催したウェビナーにも、ライターのキャリアづくりや将来像に関する質問が多く寄せられました。

現在ベイジのライターチームには正社員6名が所属しています(2022年9月時点)。メンバーのバックグラウンドは編集プロダクションの編集者、求人広告代理店のコピーライター、事業会社の広報、フリーライターなどさまざまです。会社員ライターであると同時に、副業でフリーランスで活動しているメンバーもいます。

ベイジの現役ライターの幅広い経験から、これからライターの仕事を始めてみたい人や、ライターのキャリアに不安を抱える人たち向けに、行動のヒントをまとめました。

1. 書くことに慣れる

「ライターの仕事をやってみたいけど、まだあまり書いたことがない」という人は、まず書き始めましょう。そして書くことに慣れましょう。

まずは書く習慣の獲得です。時間を確保し、書くことを習慣づけましょう。時間を少しおいてから自分が書いたものを見返すと、文章の癖や読みづらい箇所に気づきます。修正を重ね文章をブラッシュアップしていきましょう。ベイジでは自ら学ぶ習慣を「学習エンジン」と呼んでいます。学習エンジンを積めば未経験からでもスキルを伸ばすことができます。

そもそも何を書けばいいのか、と悩む方も多いかもしれません。しかし難しく考える必要はありません。社会人であれば仕事のふりかえりや、自分の業務をテーマにした記事などが書きやすいでしょう。ベイジには日報を毎日書く習慣があり、非ライター職でも入社半年もあれば、1000文字程度の日報を退勤前の20〜30分でスラスラと書けるようになります。

他には読んだ本のレポートや、趣味や生活のことなど柔らかいテーマでもいいでしょう。それぞれ取り組みやすいトピックを見つけ、まずは執筆に慣れることが大事です。

書くことによって成果物をつくれるというメリットもあります。ライター経験がないうちは「やる気あります」と気持ちだけアピールしても、なかなか仕事につながりません。しかし成果物があれば未経験者でも仕事のチャンスを作れます。

ベイジのライター職にも未経験者からの応募がありますが、経験がないことを理由にお断りすることはありません。実際にライター職が未経験のメンバーも在籍しています。ベイジの選考では過去の制作物を提出いただき、ある程度のボリュームの記事が書けるかどうかなどの点を確認します。二次面談で提出いただく課題では、与えられたテーマに対して記事をつくることができるかという点を見ています。

2. 必要十分な文章力を身につける

ベイジのライターウェビナーに寄せられた質問で多かったものが「最低限の文章力を身につけるにはどうしたら良いですか?」という内容。

ライターとして仕事をするなら最低限の書く力は必要です。フリーライターの佐藤友美氏は著書『書く仕事がしたい』で、ライターの文章力を次のように分析しています。

レベル1:間違っていないこと
レベル2:わかりやすいこと
レベル3:面白いこと

佐藤氏は「間違っていないこと」「わかりやすいこと」をクリアすれば、どこの媒体でも平均点以上の仕事ができると勧めています。

といっても自分の文章を客観的に評価するのはなかなか難しいもの。できれば第三者に突っ込んでもらうのが理想です。身近に読んでくれそうな人がいたら、ぜひコメントをもらってみましょう。ベイジはライターがコンテンツを制作すると、クライアントはもちろん、コンサルタントやデザイナーなどからもフィードバックをもらえる仕組みがあります。フィードバックの数が多いほど、ライターが成長機会を得られると考えているからです。

誰かに読まれることを想定した記事を作り、noteやブログなどに公開することもよい訓練になります。「たくさんの人に読んでもらいたい」と他者の目線を意識するため、わかりやすい文章を書こうという姿勢が自然と強化されます。どういうテーマなら自分の記事に関心を持ってもらえるのか、という市場感覚も養われます。

このとき「自分で納得いくものが書けたら公開しよう」と考えてしまいがちですが、納得いくものが書ける日が訪れることはまずありません。文学賞を受賞した作家でも連載小説を書籍化する際には大幅に加筆するのが通例です。私たちも「現時点でのベストは尽くした」と割り切って、どんどん公開していきましょう。

文章力向上のために記事を量産したくても、ネタに困って書けない場合もあるかもしれません。そんなときは「写経」もオススメです。ここで言う写経とは他人の文章やコピーを書き写すことです。良い文章を書き写すことを通じて、読みやすい文章構造や気持ちよく読めるテンポなどの感覚を自分のものにしていけます。

ただし書き写すことよりも重要なのは、なぜその文章が良いのかを分析して説明できるようにすること。文章の良し悪しや意図、狙いを正しくくみ取って言語化できれば、自分で文章を作るときに書く技術として活用できるからです。

3. 打たれ強くなる

書いたものへのフィードバックから得られるのは文章力だけではありません。ライターに必須の「打たれ強さ」を手に入れられます。

書いた記事を公開するとSNSなどを通じて厳しいコメントを受けることがあるかもしれません。クライアントへ提出した原稿が赤入れで真っ赤になって返ってきて落ち込んだ、という経験は多くのライターの記憶にあるでしょう。

しかしフィードバックを前向きにとらえ、修正して自分の糧にしていくというマインドの持ち方は、ライターの成長には欠かせません。

そもそも自分に対して厳しくダメ出しできる人は少数派ではないでしょうか。他者からのダメ出しを活用するのは、ある意味とても効率的です。指摘によって自分の反省を促し、原稿を厳しく見直す習慣が身につくからです。

回数を重ねるごとに指摘に対応するための勘所がつかめるため、修正作業が速くなります。最終的に自分の中に第三者視点を獲得できれば、自ら原稿に対して「この記事のターゲットは誰?」「一番伝えたいことは?」などとダメ出しできるようになるでしょう。

心理学で心理的な回復力のことを「レジリエンス」といいます。レジリエンスは訓練で育成できることが明らかになっており、アメリカ心理学会は「レジリエンスを築く10の方法」を提唱しています。原稿を提出する、フィードバックを受ける、原稿を修正するを繰り返す過程でレジリエンスを高め、クリエイターに必要な「前向きな打たれ強さ」を獲得しましょう。

4. 「ビジネスで書く」ことを理解する

原稿を書いて対価を得るという行為は、自己満足では成り立ちません。趣味と仕事の大きな違いは、そこに報酬が発生するかどうかです。ライターの仕事をする=書くことでお金をもらう、というイメージをしっかりと持つ必要があります。

ベイジの場合、クライアントの多くはBtoB企業です。クライアントのビジネス上のゴールを達成する手段のひとつとして、ウェブサイトを制作して納品します。ライターの役割はウェブサイトのコンテンツを制作し、クライアントのサービスの価値を顧客に分かりやすく伝えることです。

そのため原稿を書くときはユーザーを主語にしてコンテンツを作ります。「ユーザーが求める順に情報を載せる」「ユーザーが行動しやすいようにページを設計する」といった具合です。

コピーライターの小霜和也氏は著書『ここらで広告コピーの本当の話をします』で以下のように述べています。「発注主がいる仕事であるかぎり、彼らの要望を無視して制作を進めるなどということはありえません。(中略)好きに言葉を操りたいのであれば、俳句や川柳など趣味の世界で書くしかないでしょう」。

ときには自分の意志に反して原稿を変えざるを得ないときがあるかもしれません。しかし市場で求められること・読者が求めることを見定め、そこへ向かってボールを運ぶのがライターの役割です。「好きなことを書きたい」から「ビジネスで求められるものを書く」へ、マインドを切り替えましょう。

仕事によっては扱うテーマが限定されることがあります。ライターとしての幅を広げたいなら、副業を活用するという手もあります。ベイジのライターで副業をやっているメンバーは、カルチャー系メディアでの執筆や、書評や評論、文芸作品・戯曲の執筆などに携わっています。

5. 現場に出て経験を積む

ウェビナーで寄せられた質問に「どれくらいのレベルになったらライターとして仕事を取りに行けますか?」というものがありました。ライター職には技術を認定する資格試験などはありません。「私はライターです」と名乗り、原稿を納品して収入を得ればライターです。勇気を出して現場に出ましょう。現場で得られるものは座学や自習と比べて圧倒的に多く、収入もそのひとつです。

ではどうやったら仕事を得られるでしょうか。好きなメディアや書いてみたい媒体がある人は、直接連絡してみるのも一手です。メディアの採用情報は求人媒体に出ることは少なく、お知らせ欄などに募集情報が掲載されるので見逃さないようにしましょう。はじめは自分の興味関心と近いメディアを選ぶとやりやすいかもしれません。

ベイジにも、学生時代にメディアに営業をかけ、未経験からライターのキャリアをスタートさせたメンバーがいます。最初はインターンで文字起こしや取材の同行などから仕事を始め、徐々に記名記事を任せてもらえるようになったそうです。現在では編集者の紹介や指名での依頼が続き、コンスタントに月10件程度の案件を副業で受けています。

他にはSNSで情報収集する、ビジネス系SNSに登録する、気になる企業の採用情報をウォッチする、ライター講座に入り講師や参加者の伝手をたどるなどのアプローチもあります。

Lombard & Elchingarの『Career Architect Development Planner』によると、個人の能力開発の7割が具体的な経験によるものとの結果が出ています。まずは自分が書いたものでお金をもらう経験を積みましょう。仕事を得ることや成果物への対価を通して、自分の実力を把握することもできます。

6. 書く力が必要とされている場所を知る

ライターはフリーランスとして働き、出版社やウェブメディアなどから仕事をもらって食べていくイメージがありますが、書く仕事をするならば出版業界以外にもたくさんの道があります。

たとえばベイジのような制作会社では、ライターがウェブサイトのコンテンツの企画・編集・執筆をします。企業のインハウスエディターならオウンドメディアの運営や編集の仕事があるでしょう。他には広報でプレスリリースやPR記事の制作をしたり、採用広報では社員インタビューの制作やコーポレートサイトの管理運営をする業務なども考えられます。IRでは投資家とのコミュニケーションにコンテンツが欠かせませんし、プロダクトやサービスのUXライティングなどの仕事もあります。

企業とユーザーがコミュニケーションをするチャンネルの数も飛躍的に増えました。そのため書ける人やコンテンツを作れる人を求める企業は増えています。

有名どころではユニクロを展開する株式会社ファーストリテイリングが雑誌「POPEYE」の元編集長をクリエイティブディレクターに迎え「LifeWear Magazine(ライフウェアマガジン)」というオウンドメディアを運営しています。株式会社メルカリではインハウスのコピーライターを採用し、部署を横断してライティング全般を統括しているそうです。

経営者が発信をする流れも加速しています。もともとベンチャー企業の経営者がSNSやブログ媒体で発信することは珍しくありませんでしたが、最近ではパナソニックの代表取締役社長・楠見雄規氏がnoteで自ら発信を始めています。経営者の右腕として、あるいは経営戦略の担い手のひとりとして、コンテンツを発信できる人が必要な時代がそこまで来ているかもしれません。

7.「書く」以外の業務を知る

ライターが受け持つ仕事の範囲を「文章を書く」から「コンテンツを作る」に広げれば、関われる業務の幅が広がり仕事の機会を増やせます。

記事制作ひとつとっても企画・取材・制作・編集など複数の工程がありますが、企画から編集まで対応できるライターは少ないといわれています。さらに幅を広げるなら、オウンドメディアの運営やライターへの発注、スケジュール管理などのディレクションなども視野に入れましょう。

ベイジのウェブサイト制作ではライターはコンテンツ制作に責任を持ち、「戦略フェーズ」とよばれる制作前の調査・分析や要件定義から携わります。戦略フェーズではクライアントとディスカッションしながら相手の強みや課題などを整理し、ユーザーの購買ストーリーに落としこみます。制作期間中はスケジュール管理やクライアントとのコミュニケーションを受け持つので、かなり幅広い業務に携わります。

仕事の範囲を広げたことをきっかけに、自分の適性に気づくこともあります。自分の好きと得意が異なることはよくありますが、それもやってみないことには分かりません。書く仕事を始めてみたら、実は人が書いた文章を編集する方が得意だった、という可能性も大いにあります。

担当できる領域が多くなればなるほど自分の総合評価を高められます。機会があるならまずはトライして、ライターとしての幅を広げることにチャレンジしましょう。

8.「書く」周辺のスキルを身につける

実際にはライターは書く以外の業務に多くの時間を費やしています。それゆえライターの総合力を決めるのは、文章力以外のスキルの方が大きいかもしれません。文章力以外でとくに重要なスキルを3つあげてみましょう。

コミュニケーション力

ライターの仕事には「聞く」業務が頻繁に発生します。インタビューなどで相手の話を聞くことはもちろん、クライアントや編集者の要望を聞いて形にしたり、プロジェクトメンバーの意見を聞いて問題解決を図ったりと、聞く力はライターとしての評価に直結する大切なスキルです。

一方で話す力もおろそかにできません。打ち合わせや企画提案の場では、論理的に話す力も必要とされるでしょう。企業に所属するなら、チームメンバーとよいコミュニケーションをとり、相談しあえるような関係性を作っておくと、仕事をスムーズに進めやすくなります。

スケジュール管理能力

発注側が抱くライターへの不満としてよく聞くのが「納期を守ってくれない」というもの。とくにフリーライターの場合は連絡手段が限られることもあって、発注側が肝を冷やすことがあります。どれだけ文章が上手でも、スケジュール管理に甘いライターは仕事を失ってしまいます。裏を返せば、スケジュール管理や報連相をしっかり行えば、それだけで信頼されやすくなります。

会社員ライターであれば、スケジュール管理以外にもプロジェクトにおけるタスク管理や工数管理などを求められることもあります。これらはフリーライターでは身につける機会が少ないため、会社員ライターの旨味かもしれません。

企画力・提案力

企画力も発注者がライターに求める重要スキルです。メディアの編集部はつねに企画を探しています。そのため仕事を依頼するライターを探す際には、その人が企画を立てられるかどうかは大きな判断軸のひとつです。会社員ライターならクライアントの要望に応えたり、説得させるための提案力も求められます。企画力や提案力を鍛えるのは容易ではありませんが、身につけることができれば、ライターから編集や企画、ディレクションなどにキャリアの幅を広げやすくなります

9.ひとつ上のレベルを目指す

ベイジのライターウェビナーでは、ライターのキャリアづくりについての質問も投げかけられました。よいキャリアを築くためには、ビジネスの理解度をあげ、ライターとしての強みを増やすことが重要なポイントになります。

①ビジネス感覚を磨く

私たちが目にする記事やコンテンツのほとんどは、企業の認知拡大やサービスへの問い合わせ増加、採用強化など、ビジネス上の目的をもって作られています。コンテンツがどのように機能するのかを理解し、誰にどんな価値をもたらすのかを説明できるようになるために、ビジネス感覚を身につけたいところです。

ビジネス感覚を持つための第一歩は、読者の目線で記事を作ることです。対象読者によって、コンテンツで訴求すべきポイントや文脈は変化します。佐藤友美氏は著書で読者の感覚を持って原稿を書くことを「需要をとらえる相場感がある」と表現しています。

たとえば「煙が出にくい花火」という商品を説明するときに、対象読者がファミリー層なら「小さなお子さんがいても安心な商品」と説明し、SNS向けなら「花火の光がキレイに撮れる商品」と説明するでしょう。コンテンツの役割にふさわしいトーン&マナーを決め、語彙をそろえることも大切です。権威性を示すためにはフォーマルな文体で、共感を得たいなら口語に近い文体で、などの工夫ができます。


②クライアントのビジネスに飛び込む

企業のサービスをPRする記事やLP(ランディングページ)のコピーライティングなどは、いわばクライアントに代わって文章を書くようなもの。相手の業務知識を得て、対等に議論できるレベルまで持っていけると理想的です。

そのレベルを目指すには、情報収集を徹底しクライアントのビジネスに深く入り込むことが必要です。たとえばベイジのコンサルタントは、新しいお客さまと契約した際に、次のような方法で情報を収集し相手の業界に深く入り込むようにしています。

  • Googleアラートにキーワードを登録
  • SNSで同じ業界・職種の人のリストを作る
  • 関係する本を3~5冊読む
  • ユーザーになってサービスを使ってみる
  • クライアントのイベントに参加する

クライアントのビジネスを「分かっている」状態になると、クライアントの業界やビジネス固有の「らしさ」を表現できます。たとえばウェブサイトからのお問い合わせのことを、「リード」と呼ぶのか「CV(コンバージョン)」と呼ぶのか。営業の文脈で書くのかマーケティングの文脈で書くのかによって表現が変わります。

こうした言葉選びや文章のニュアンスなどを外してしまうと、なんとなく分かっていない雰囲気が漂ったり、読み手にとってどこかしっくりこない文になります。逆にクライアントの「こういうことだよね」を表現できると、「分かっているライター」という強みになるでしょう。

③掛け合わせられる強みをつくる

原稿を書けるだけではライターとしての価値をなかなか上げられません。得意なスキルや専門領域などを掛け合わせられれば、仕事を増やし単価を上げていくことにつながります。たとえば開発経験がある人なら技術×文章力といった掛け合わせが期待できます。

ライターの宮本恵理子氏は累計取材人数が1万5000人を超えるといわれ、指名される人気インタビュアーというポジションを確立し、書籍『行列のできるインタビュアーの聞く技術』を出版しています。LIGブログの編集長を務める齊藤麻子氏は現役マーケターならではの知識を生かして経営者や著名なマーケターのインタビュー記事を多数執筆しており、本業以外でも仕事の依頼が年間50件を越えるそうです。

自分の得意分野を見極めるには、はじめから書くジャンルを決めつけずに、幅広く経験していくとよいでしょう。エッセイやコラムを書くのが得意な人もいれば、取材やインタビューが得意な人、情報を整理してまとめるのが得意な人などさまざまです。得意を見つけて書いていくうちに「あの分野に強い人」との認知を獲得できます。

10. 自分に合う働き方を見つける

書く仕事をするならば、フリーランスではなく企業に所属する選択肢もあります。キャリアの初期からフリーか会社員かで仕事を区別することは、あまりオススメしません。それぞれに特長があり、個人のライフステージによって求める環境が変わることも多いからです。

ベイジのライターチームの働き方を一例として、会社員ライターの働き方に目を向けてみましょう。ベイジのライターは主に以下の業務を担当しています。

①ウェブサイト制作プロジェクトのコンテンツ制作

コンテンツの企画・構成・編集・執筆はライターが責任を持ちます。制作に関するクライアントとのやりとりや、スケジュール管理も行います。

②広報業務

ベイジのオウンドメディア『knowledge/baigie(ナレッジ・ベイジ)』ではベイジの持つナレッジや組織に関する情報を発信しています。ライターチームはライティングに関するナレッジを企画制作する他、ディレクターや業務アプリチームなど他チームとコラボした記事や、クライアントの事例記事なども制作します。『ベイジの日報』の運営も行っています。

③採用業務

ベイジには人事専門の部署がありません。応募があった職種のメンバーが採用の対応をします。ライターチームも同様で、ライター職へ応募があると、ライターがカジュアル面談から最終面談まですべての面談に同席します。

④チームづくり

新メンバーのフォローやワークフローの改善、ノウハウの体系化など、チームで成果を出すための取り組みを継続的に行います。毎週の定例ミーティングでは、それぞれの担当プロジェクトの進捗報告や新たな取り組みの共有をし、改善やチャレンジのタネを見つけます。

企業ではフリーランスとは違った業務の経験が得られます。上記のほかにも、ライター以外の職能のメンバーと協業できることも、会社員ライターのメリットといえるでしょう。仕事のなかで自然と周辺知識を吸収し、デザインや開発、ディレクションなどに関わる知識を増やせます。

会社員とフリーランスに共通しているのは、好きなことだけをできる仕事ではないこと。企業に所属している・いないに関わらず、ビジネス上のゴールに向かって原稿を書く点は同じです。

さいごに

ライターの仕事を長く続けるためには、ビジネスパーソンとしての価値を上げ、クライアントからの評価を高めていくことが必要です。実はクライアントから評価されるのは文章のうまさだけではありません。スケジュール管理やコミュニケーション能力などの仕事のやりやすさや、クライアントのビジネス理解にもとづく価値の言語化なども、評価を受けるときの重要なポイントです。

現代はコンテンツが重要な時代です。ライターにはこれからも多くの場所で活躍のチャンスが生まれるでしょう。本記事がライターを目指す方のきっかけになれば幸いです。

 

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私たちは「人生100年時代を生き抜く強い人材を育てる」を人材育成のテーマとしているweb制作会社です。

普遍的なスキルが獲得できる環境を作るためにマーケティングに力を入れ、情報発信を積極的に行い、ワークフロー化を推し進めています。

現在は、マーケター、デザイナー、ディレクター、エンジニア、ライターといったすべての職種を募集しています。ご興味がある方は、以下の採用サイトをご覧ください。

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