クライアントワークで「顧客の意見が絶対」と考えているあなたへ

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マーケター 佐々木 俊祐

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最近は社内のMTGでも、クライアントとの打ち合わせでも「ここは譲らないほうが良い」と思うことが増えてきた。当然そのトピックにおいて、私の考えが絶対的な正解ではない。しかし目的をふまえると、他の人より自分の考えが結果に対して近いと感じる場合は、基本的に自分のアイデアを通したい。

こう思うに至ったキッカケには、自分が過去に「失敗したな」と思うに至った案件が影響している。

だいぶ前だが、とあるサービスのマーケティング支援を行った。プロジェクトが終わって数か月後、イベント会場で当時お世話になった方の別部署の同僚の方にお会いした。

その方と改修後の傾向などを聞いたところ、
「実は支援直後は良かったのですが、徐々にあれからお問い合わせが減りました。もちろん様々な点で議論とかがあったとは思うのですが…」
と言われた。この経験がわたしの中で、今も苦い記憶として重く残っている。

なぜお問い合わせが減ってしまったのか。自分なりに分析すると敗因は明らかだった。その場で仮説をお伝えしてその場は別れたが、それ以上に自分が支援した案件で成功を収められなかったという気持ちが強く残った。

BtoBのサービスを提供する上で重要なのは結果とプロセスだと考えている。結果は当然大事だし、その結論に至るまでの過程も顧客にとっては重要である。しかし結局どれだけ円滑に顧客にとって気持ちよくプロジェクトを進めてもやっても、5-6年後に顧客企業に残るのは数字や結果だけなのもまた真実だ。

時間が経てば担当者は変わり、プロジェクト関係者が少なくなれば「前回のリニューアルはどこがやってたっけ?まぁいいか」と忘れ去れてしまう。だからこそ、そういうときに思い出してもらえるためにも結果が大事だと強く思う。

もしあのとき私の提案を貫き通せていれば、もしかしたら結果が出ていたかもしれない。もちろんそうでないかもしれない。また、今後の事業やサービスの展開次第では、今後の成長に貢献できる可能性もある。「私のせいで、、、」という考えは、非常にうぬぼれた考えであるとも思う。しかしそれでも、自分にできたことはまだあったのかもしれない、と思うことはやめられない。

顧客支援である以上顧客の要望を聞くというのは避けて通れぬ行為だが、顧客の要望をうけて失敗する可能性が高くなるのであれば、そこは意地でも譲らないほうが良いのかもしれない。

とか言いつつ、自分の主張を絶対に曲げないことなど不可能なので、いかにうまく自分の提案を相手に気持ちよく納得してもらうかは、とても大事だなと思う。

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