私たちの育成方針
私たちが育てたいのは、Webサイトを作る人ではなく、将来にわたって活躍し続けられる人材です。そのために私たちは、以下のようなことを考えて、日々の育成を行っています。
変化に強い人を育てる2つの条件
変化に強い人を継続的に育てていくためには、日々の仕事の仕方自体を工夫していかなければなりません、中でも特に二つのことを押さえておくべきと考えています。
まず一つは「スキルを固定化させ過ぎないこと」です。分野を絞って仕事をすると、上達はしやすいでしょう。最初のうちはそれがいいかもしれません。しかしずっと同じ仕事ばかりをしていると、コンフォートゾーン(楽な領域)で働くことに馴れ、仕事がルーチンになり、応用力がなくなっていきます。そして市場や価値が変化したときに行き詰まります。
それを避けるため、得意分野の軸足は持ちながらも、時々周辺領域にも触れるような働き方をすることが望ましいと考えています。エンジニアでありながら設計や分析に関わったり、デザイナーでもディレクションもしたりと、本来の主体業務でない仕事を経験することです。ベイジではこういった「小さなジョブローテーション」をしばしば行い、本来の職種ではない仕事に触れる機会を設けています。
もう一つは「日常業務の中の普遍的なスキルを見つけ出すこと」です。普遍的なスキルとは、ソフトスキルやポータブルスキルなどとも呼ばれるもので、論理的思考、課題解決能力、マーケティング、コミュニケーション力、文章力、リーダーシップといった、職種に関わらず必要とされるスキルです。これらは、web制作に限らず、あらゆる仕事の中で身に付けることができるものです。しかしその一方、どんな仕事をしていても、そのことを意識していないと身に付きにくいものでもあります。
ベイジでは行動指針や日報制度で一日の業務を振り返る機会を設け、また業務依頼時にも、それが何の普遍的スキルに繋がるかを伝えるようにしています。このように日頃から普遍的スキルを意識できるよう、働き方の工夫を行っています。
ベイジで身に付く10の普遍的スキル
普遍的なスキルというのは多種多様に存在しますが、ベイジでは特に以下のスキルを重視し、仕事の中で身に付けられるよう、組織や仕組みを作り上げています。
1 ロジカルシンキング
論理的に考える力です。筋の通った根拠を示し、断片的な情報から最善策を導き出します。多くの事象はパターンの累積で、人は辻褄があった理屈に説得力を感じます。それ故にロジカルシンキングはあらゆる仕事での成功確率を高めます。ベイジにおいても中核的なスキルであり、ロジックで質を評価し、ロジックで考える習慣を仕事の中で身に付けていきます。
2 クリティカルシンキング
批判的に考える力です。前提に流されず、ゼロベースで考え、思考を深めます。批判は悪く捉えられがちですが、建設的な批判は健全な成長・改善に繋がります。クリティカルシンキングはあらゆる仕事で質の高い問題提起とアイデアを生み出します。ベイジにおいても、安易に回答を提示せず、自ら考えることを促し、クリティカルシンキングを鍛えていきます。
3 言語化能力
言葉で表現する力です。整理された言葉で考えを伝え、人を動かします。テキストコミュニケーション中心の現代において、言語化能力は強力な武器になります。言葉を上手に操る人はあらゆる仕事で影響力を発揮します。ベイジにおいては、毎日の日報やドキュメンテーションなど、業務を通じて言語化能力が鍛えられる機会が豊富にあります。
4 メタ認知能力
自分を客観的に捉える力です。主観的な好みや感情に流されず、状況を俯瞰して冷静に判断します。他者の気持ちに寄り添うUXの仕事における中心的スキルであり、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングにも直結します。ベイジにおいては、他者からのフィードバックや、日報による自分の振り返りなど、日常業務の中でメタ認知能力を鍛えていきます。
5 交渉力/プレゼン力
意見を伝えて人を動かす力です。仕事において意見の対立は珍しくありません。交渉力やプレゼン力があれば、例え困難な相手であっても、有利な状況を作ることができます。ベイジにおいても、代理店を挟まず顧客から直接仕事を請けている立場を活かし、デザイナーやエンジニアであっても交渉やプレゼンができる機会をできるだけ作るようにしています。
6 評判を作る力
評判を作る力です。社内外に個人のブランドを作ります。評判こそ人生100時代を生き抜くのに重要な無形資産と言われています。評判が次の仕事に繋がり、新しい環境で有利な状況を作ります。ベイジにおいては、日報サイトなどを通じて社員の名前を積極的に出しています。SNSを推奨し、希望者にはブログの書き方、SNS運用術も伝授しています。
7 マーケティング
市場や顧客を構造的に捉え、有効な施策を発案し、実行する力です。経営やビジネスの根幹です。マーケティングが活用できない業種・職種はなく、最強のビジネススキルといえます。ベイジの強みの一つであり、多種多様な企業に対する戦略提案で日々鍛えられています。デザイナーやエンジニアも関われるようにし、社内の情報共有も積極的に行っています。
8 リーダーシップ
人を先導する力です。自ら率先して解決を試みます。人が一番信用するのはリーダーの話です。リーダーになることは仕事を楽しむ一番の近道です。ベイジにおいては、小さな社内プロジェクトを含めて、皆がリーダーの経験ができるよう仕事の割り振りを工夫しています。行動指針や評価指標にも明記し、リーダーシップを高く評価する風土を作っています。
9 生産性発想
常に生産性の観点から考える力です。ボトルネックを意識し、最も生産性が高くなる仕事の仕方をします。効率が悪いことを推奨する仕事はありません。作業効率を考えて働ける人は、どの業界でも仕事ができる人になるでしょう。ベイジにおいては、プロジェクトの可視化や緻密なタスク管理を通じて、生産性の高い仕事の仕方が身に付く環境になっています。
10 組織作り
組織を作る力です。問題の本質を解決しようとすれば組織への働きかけは不可欠になります。組織作りの経験は、どんな仕事でも活かせる経験になります。ベイジにおいては、組織作りに皆が参加できるように、トップが決めたことは意図を言語化して伝えるようにしています。また失敗もできるだけ共有し、組織の試行錯誤を追体験できるようにしています。