結局、わからないことは聞くしかない

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プロデューサー 荒川翔太

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打ち合わせの最中、聞きたいことがあるのに言葉を飲み込んだ経験はないだろうか。

「この質問をしたら、怒られるだろうか」「的外れだと思われないか」

——そんな言葉が頭をよぎって、躊躇してしまうような場面だ。

最近、複数のプロジェクトや壁打ちに関わる中で、顧客対応を振り返って気づいたことがある。信頼を損なうのが怖くて、本当に聞きたいことを聞けていないケースが、意外と多いのではないか、と。

もちろん、顧客との打ち合わせで信頼を損なうことがあってはいけない。ただ、打ち合わせにおける信頼というのは、知識の豊富さよりも、話し始めの2分ほどで「この人はわかろうとしてくれている」と感じてもらえるかどうかが大きい気もしている。知識は後からでも示せるが、聞く姿勢は最初の数分で伝わってしまうからだ。

だからこそ、小さな仮説を持ち、それをフックに「この理解で合っていますか」と議論を展開していくことは、そうした信頼を得るための一つの手段になる。わからないことを素直に聞ける関係性こそが、打ち合わせや商談を実りあるものにし、顧客にとっても有益な時間につながると思う。

もし打ち合わせの中で「この質問をしたら怒られるのでは」という気持ちがよぎる瞬間があれば、それは顧客との信頼関係が十分に築けていないという黄色信号だと思う。

インタビューの場面で、ライターが「わかっていることをあえて聞く」ことがある。嫌みなく自然にそれができるのは、優秀なインタビュアーの条件の一つだと思う。顧客との打ち合わせにおける「聞く力」を磨くヒントが、そこにあるかもしれない。

「聞く姿勢」が最初の信頼をつくり、そこから生まれた関係性が、さらに深く聞き合える土台になる。その先には、もっと強固な信頼関係があるはずだ。

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