その採用サイトに説得力はあるか

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コンサルタント 藤本 恒輝

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先日、ベイジで以前ご支援させていただいたお客様から、採用サイト改善のご相談を受けた。具体的な改善方針を議論しながら、採用サイト=コンテンツに説得力を持たせる必要があると強く感じたため、今回は説得力を持たせるために掲載すべき情報を3つご紹介したい。

1.採用活動の背景に関する情報

何事も、意図や背景を説明した方が伝わりやすい。例えば、2030年までに1,000人の採用を目指しているとする。その場合「なぜ1,000人の採用を目指すのか」も合わせて掲載すべきだろう。採用の背景は大抵の場合、募集企業とエージェントや求人広告会社など企業間でのみ共有されており、目標達成のための施策を考える土台となっていることが多いと思う。

そこで、求職者側にも採用活動の背景を共有することによって「この会社の将来像と自身のできること、やりたいことがマッチしているか」の判断基準として機能するだろうし、「会社の成長しようという姿勢」を感じてもらうことができ、応募意欲の向上も期待できる。

そのため、企業と求職者・学生間のコミュニケーション材料となり得る情報として、企業側は積極的に開示していくべき情報と思える。

2.市場の成り立ちと自社の立場

前提として業界や会社によって、同業他社からの転職(業界未経験者)割合が異なる。同業他社からの転職割合が低い場合や、学生向けの採用サイトの場合、市場と会社の将来性に対する知識が乏しいケースが考えられる。

自社を取り巻く市場の過去~未来の情報がまとまっていると、業界研究や企業研究に役立つ情報を提供でき、ミスマッチの防止が期待できる。仮に成長が鈍化している市場であれば、その状況下でどう闘っていくかの戦略情報まで記載されていると、挑戦心が掻き立てられるかもしれない。

採用サイト上で細かな市場情報まで掲載しているケースは少なく、業界未経験者が多い会社の場合は積極的に掲載していくべき情報だと思う。個人的には、そこら辺にありふれている市場情報ではなく、自分たち独自の見解も織り交ぜた主張ができるとGoodだと思う。

3.求職者・学生への期待

上述2つの情報があって初めて、説得力ある「求職者・学生に対する期待」を伝えられるのではと思う。よく募集要項に一言だけ「今後10年で○○を目指しているため、△△のポジションで活躍して欲しい」などと書かれていることがあるが、これは説得力に欠けるように思える。

もちろん、募集要項は採用サイト内で最も閲覧されるページであるため、企業側が求める活躍を記載すること自体はGoodである。ただせっかく記載するなら、採用をしている意図や市場、ポジショニングまで丁寧に説明して説得力を高めた方が伝わりやすいと思う。

最後に

せっかく説得力あるコンテンツを作れたとしても、適切にデリバリーされないと求職者・学生には届かないので、その設計も忘れないようにしよう。

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