【Business To Consumer】の略で、消費者向けの商材を企画・製造・提供・販売するビジネス全般を指しています。対になっているのは「BtoB【Business To Business】」で、これは対消費者向けの商材を企画・製造・提供・販売するビジネスの総称です。
一般的にBtoCでは、比較的低価格な商品を数多く売ることを目的とし、マス広告なども積極的に行われることが多いです。また、購買や所有自体が目的化することもあるため、機能性や価格の訴求だけでなく、情感に訴えるようなブランド戦略がより重要になる傾向があります。
BtoC/BtoBというビジネス形態の違いは、購買プロセスに大きな違いをもたらすことから、ビジネスやマーケティングの世界での基本的な分類法として広く使われています。ただしそれぞれの商材や事業を突き詰めて考えると、その分類通りに判断できない曖昧なところもあります。例えば、消費者向けの消費財を製造しているメーカーは、確かに消費者をターゲットに商品の企画・製造が行われていながら、消費者とは直接契約せず、販売業者との企業間取引を行っていることも多いです。そのため、消費者を向きながら、消費者に提供する過程で関与する法人との交渉力やコミュニケーション課題の解決を求められるケースも少なくありません。
また、元々は消費者向けに作られたものを企業向けに販売するケース、あるいは家や自動車など、基本的には消費者向けの商材でありながら、購買プロセスはBtoBに近いものも存在します。そのため、BtoC/BtoBの基本法則は理解しながらも、戦略や施策を検討する際には、商材特性、顧客特性、企業特性などの個別事情を十分に考慮して、判断する必要があります。