2015年の抱負

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代表取締役 枌谷 力

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本日行われた年初めMTGで、みんなと話した内容のまとめです。2015年のベイジは、こんな感じで行こうと思います。

近未来の変化

2015年の行動を決めるには、その少し先に起こることを見据えていなくてはなりません。今後3~10年以内に、私たちの仕事に大きな影響を与えることとして、以下のようなことがあるかと思います。

  1. デバイス、UIのさらなる多様化(ウェアラブル、IoT含む)
  2. デジタルマーケティングのさらなる浸透
  3. マーケティング、デザインのオートメーション化

ベイジでの2015年の仕事は、こういった未来に繋がるものでなければなりません。もう少し具体的に言えば、

  • 定型パターンでWebサイトを設計する仕事
  • パワポでワイヤーを作る仕事
  • PSDでPCサイトをデザインする仕事
  • HTML/CSS/JavaScriptを組む仕事
  • 今使われているプログラム言語でシステムを作る仕事
  • 今使われているフレームワークや成功パターンを用いた仕事
  • 誰かが示した正解や方向をなぞるような仕事

というような、「すでに確立しているある一定のパターンやルーチンの中で行う単純労働」というのは、なくなるか、縮小するか、システムに取って代わられることが予想されます。一方で、

  • ビジネスを理解し、紐解く仕事
  • 論理的に物事を企画・提案する仕事
  • UIに関する基本的な人間の行動特性の知識に基づく仕事
  • 普遍的なデザインの知識と最適解を見極める仕事
  • 前例がなくても、知恵を絞って考えなければならない仕事
  • 最適なアルゴリズムや仕組みそのものを考える仕事
  • 考えたことを、誰か、もしくは仕組みに指示して実現する仕事

というような、「自ら考えて、知恵を絞り、その都度最適解を導き出す頭脳労働」というのは、デバイスやプラットフォームが変わっても通用し、マーケティングやデザインの多くの領域が自動化されても、それを適切に扱うための戦略を考える段階において、重宝される能力でしょう。

誤解してはいけないのは、前述のような単純労働をまったくしないわけではありません。今は、この単純労働の精度が、会社や人の優位性の源泉にもなりえています。今日この瞬間から、これを全て捨て去るわけではありません。

ただ、私たちの2015年は、こういった一見単純労働といえる仕事をしながらも、その背景や成功法則、戦略性、普遍的な行動特性などにまで意識を伸ばし、近未来においても第一線の頭脳労働者として従事できる準備をしていかなければならない、というわけです。

会社のコンセプトの再確認

こうした未来を見据えたうえで、私たち自身の存在意義を再確認します。私たちの会社のコンセプトは、「デザインを武器にビジネスを変えていくプロフェッショナル集団」です。

今はWeb制作に特化していますが、近未来においてとりまく環境が変わっても、本質的な意味でのデザインを武器に、顧客のビジネスをより良い方向に変えていく、というコンセプトが変わることはないでしょう。

さて、ここでもう一度意識しなければならないのは、「デザイン」と「ビジネス」と「プロフェッショナル」の3つが両立して始めて、私たちの価値が生まれるという点です。

例えば、当然ながら、以下のようなことは、今もこれからも大事にしていきます。

  • 丁寧なコミュニケーションをとる
  • 親切な対応を心がける
  • スマートにプロジェクトを進行する
  • 納期をコントロールする
  • タスクを管理する
  • 業務を効率化する
  • 顧客の要望を満たす
  • 臨機応変に対応する
  • スピーディーに対応する
  • ビジネスマナーを守る
  • 気を利かせる
  • メンバーに気配りする
  • リーダーシップを発揮する
  • 結論を提示する
  • 行動し、継続する
  • 自責型発想をする
  • 物事を具体的に考える

上記のような点において、クライアントからお褒めの言葉をいただくことも多々あります。しかし誤解してはいけないのは、これらはプロとしての最低条件であって、私たちの本当の価値ではありません。私たちは、これらの必要条件を満たした上で、

・良質なデザインを作り、顧客のビジネスに貢献する

といった十分条件をきちんと満たさなくてはなりません。例えば「質を落とし、納期を守るためのディレクションをする」というのは、短期的な顧客満足は上がるかもしれませんが、ベイジではNGな考え方です。「質を守り、納期を先に延ばせないか顧客と交渉するディレクションをする」のがベイジの考え方です。

もちろんこれは一例であって、成果に繋げるために最小限の機能で素早くリリースする、というようにビジネス全体を戦略的に捉えて判断した結果であれば、それは問題ではありません。

問題とされるのは、今何を優先すべきか、そのために何を動かすべきか、ということを考えず、ただ引かれたスケジュールに合わせ、ただ顧客の言っていることに従い、「良質なデザインでビジネスに貢献する」という私たちの価値の本質を忘れ、主体性なく、思考停止で仕事をしてはいけないですよ、というわけです。

そういう仕事の仕方をしていると、会社のコンセプトが守れない、ということ以上に、将来必要とされる頭脳労働のスキルが磨かれないことが、大きな問題となります。つまり、日々の仕事が未来に繋がっていかないのです。

今までのベイジは、うまくやって来れた部分もあります。すべてがダメだったわけではありません。しかし、私たちの理想、将来求められることを再度見直してみると、今の私たちでは足りていないことが山のようにあります。2015年は、今一度、このコンセプトに立ち返り、自分たちを見つめ直し、軌道修正しながら前進するような活動をしなければならないと感じています。

 3つの目標

 こういった将来イメージ、会社のコンセプトを前提に、今年私たちが取り組むことを整理してみました。

経営目標

顧客単価の向上/利益率の向上

より良い仕事をするために、より金額の高い仕事、利益率の高い仕事の獲得を目指します。具体的には、SEOを強化したWebサイトのリニューアルと、新たなる集客チャネルの開拓による見込み顧客数の増加と、見積り方法の改変による新価格基準の運用により、これを目指していきます。

マーケティング目標

B2Bシフト/元請け率90%超へ

今までの私たちの強みである、B2B企業をメインターゲットにする動きを加速させます。また、元請け比率をさらに上昇させることで、クライアントのビジネスパートナーとして、Webサイトの成功をともに追求する経験を、さらに積み上げていきます。

チーム目標

デザイン力の向上

私たちが今年一番改善すべきは、デザインであると考えています。陳腐化したノウハウを刷新し、体制やワークフローの見直しも含めて、多面的に改革を実施し、デザイン力の強化を図っていきます。

目標達成のために行うこと

設計

ワイヤーフレームの排除/全メンバーによる設計レビュー(設計への全員参加)

デザイン

デザインに特化した新しい意思決定フローの運用/様々な勉強会の実施/社内レビューの強化/デザインする時間を2倍に/採用

フロントエンド開発

新ガイドラインの運用/体制強化(1名→3名へ)/モーションの強化/新技術・新手法の積極導入を推進

サーバサイド開発

サーバサイドエンジニアに集中するタスクをフロントエンドエンジニアに分散/WordPress開発者の育成/プログラマーの育成/採用

ディレクション

WBSの基本フォーマットの見直し/バッファの取り方の見直し/レビューの追加/テストのタイミングと時間の変更/確認の効率化と分担化

Webサイト

コーポレートサイトリニューアル/採用サイト公開/デザインポータル公開/用語集公開

社外活動

B2B系セミナー・イベントへの積極参加/同業者との交流強化

社内制度

ハーバード流自己変革プログラムの実践/リフレッシュ休暇制度/水曜日ノー残業デーの実施

新事業開拓

エンタープライズ向けアプリケーション用UX/UIデザイン事業の立上げ/スマホ向け音楽キュレーションアプリの開発/マーケティングオートメーションツールの設計

というわけで

 今年も株式会社ベイジをよろしくお願いします!

 

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