ディレクターから学んだ気が利くメールの書き方

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デザイナー 池田 彩華

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デザイナーの池田です。

ベイジは、プロジェクトの初期に「コミュニケーションの約束」をクライアントと交わしています。その一つに「メール連絡の際は、CCにベイジのメーリングリストを追加する」という項目があります。

これは、担当者が不在でも、代わりのメンバーが一次回答できるようにするためです。一方で、職種関係なく、すべてのプロジェクトのメールを閲覧することができる状態になります。

私は、いつもディレクターさんのメールを参考にしており、その中で、気が利くポイントがあるなと感じたので、いくつかご紹介しようと思います。

1. 具体的な日にちを記載する

例えば、クライアントに確認してほしい締め切り日を提示する場合があります。そのときに「明日」や「来週の月曜日」と書くどうでしょう。メールを見るタイミングによっては、認識違いが発生したり、カレンダーの確認が必要になってしまいます。次のように、具体的な日付を記載すると、親切だなと学びました。

「明日」→「明日12/9(水)」 
「来週の月曜日」→「12/14(月)」

2. 相手の記憶に負担をかけない工夫

クライアントは、1日に何十通もメールのやりとりしている可能性があります。そんな多くのメールの流れる中、「ご連絡いただいた件ですが、〜」のように抽象的な内容から書き始めてしまと、受け手は、唐突すぎて何の話なのか、すぐに理解できないこともあるでしょう。具体的な一言を添えた方がいいケースもあるなと感じます。

例)「ご連絡いただいた件ですが、」「先日お電話いただきました件ですが、」
→「1月の打ち合わせ日程の変更について、〜」

3. 目立たせたいキーワードには記号を使う

メールをしていると、相手に必ず確認してほしい内容やキーワードが登場することがあります。そのときに、通常の文章として記載するのもいいですが、【】や「」などの記号を使用すると、ぱっと見て目立つので、見落とされにくくなるのかなと考えています。

例)添付にて関連書類をお送りしますので、
【 XXX 】と【 XXX 】のみ、
御社の電子印を捺印した上で、
ご返送いただいてもよろしいでしょうか?

4. 添付資料はサマリーを抜粋する

PDFなどの資料があるときに、「添付にてご確認お願いします」と書くと、中を確認しないと内容を把握できません。ただ、「抜粋すると以下のような内容です」と補足情報をつけるとどうでしょう。仕事が忙しく、概要だけ知りたい人には、その抜粋内容で十分な場合もあります。

例えば、プロジェクトのWBSを提出する場合は、以下のようにサマリーだけ抜粋して記載するイメージです。

例)スケジュールを作成しましたので、添付にてお送りいたします。
抜粋すると以下の通りです。
07/01(水) 戦略・設計のご提案
08/03(月) デザインのご提案
09/01(火) 実装
11/02(火) テスト公開
11/30(水) 公開

5. トピックスが複数ある場合は見出しつける

仕事ができる人は、1回のメールに必要最低限の情報のみ書くので、やりとりの数が少ないなと感じました。そのときに、いくつかの内容がある場合は、各トピックごとに見出しをつけてます。ブロックごとに分けた方が見やすい場合もありますね。

例)
—————
▼XXXについて

—————
▼XXXについて

—————
▼XXXについて

さいごに

担当プロジェクト以外のすべての情報を閲覧できるおかげで、

  • 相手が理解しやすい整理されたメールの書き方
  • 研ぎ澄まれた文章とそうでない文章の違い
  • 誤読されるような曖昧/抽象的な言い方
  • 相手が最小限の手間でジャッジできる質問の仕方

など、学ぶことができます。これらは、メールだけに限らず、日頃のデザインの説明や、ちょっとしたチャットツールの受け答えにも活用できます。自分が相手の立場なら?と置き換えて、コミュニケーションをとるよう心がけたいです。

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