マニュアルは細かい方が親切なのか?

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コンサルタント 平城 舞子

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ベイジにおけるCMSを用いたウェブサイト制作では、エンジニアが操作マニュアルの作成と操作説明会を行う。

マニュアルの提供タイミングはサイトリリース後となるため、プロジェクト中に事前リクエストとして詳細な仕様の書き込みを希望されることがある。

しかし、詳細な仕様の記述が実際のところ使い勝手の向上に寄与するかどうかは疑問である。

リクエストの背景には、特定のプロジェクトメンバーのみが操作方法を理解し、他のメンバーへの引き継ぎが困難な状況が発生しないかという懸念がある。この場合、そもそもクライアントがCMS操作に慣れておらず、難しい操作があるのではないかと心配していることも多い。

そういったときには、まずウェブサイト更新の簡易性をお伝えしてハードルを取り除く。

  • 更新作業は特に複雑ではない
  • 工業機械のような正確な手順が求められる繊細な作業ではない
  • プレビュー機能を提供している
  • Webの特性上、繰り返し修正が可能である

また、提供するときに、運用に最適化していること、混乱につながる可能性があるため細かな仕様の記載は省略していること、疑問点があればベイジでマニュアルを追記することをお伝えすると、納得して受け取っていただける。

管理画面には、主要な機能の説明や必要な画像解像度など入力すべき情報についても記載されているので、サイトのページやパーツと管理画面の関連性を理解すれば、大半のユーザーがスムーズに操作を行うことができる。

誤って公開すべきでない情報の公開や、データの削除といったリスクにも、対策として公開や削除の前に確認ダイアログが表示されることがわかると、多くのクライアントが安心して操作している。

マニュアルの詳細度については、エンジニアから相談を受けることもあるが、詳細に書けば書くほど工数が増え、読みにくいマニュアルになる可能性がある。この観点からも、必要以上の詳細な仕様の記述は控える方が適切であると感じている。

以上を踏まえ、マニュアルの詳細度や内容については、クライアントのニーズやリテラシーレベル、そして制作側の事情を考慮しながら今後もマニュアル作成に関する最適なバランスを追求し、クライアントとのコミュニケーションを大切にしていきたいと考えている。

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