顧客を交えて議論をするときの役割分担を考えてみた

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ライター 林崎 優吾

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少し前に、顧客と一緒に議論しながら、その場でウェブサイトのワイヤーフレームを作っていくという取り組みをした。

その際、参加者の役割分担ができていると、議論がスムーズに進みやすいのではないかと改めて考えた。議論の内容にもよると思うが、参考になれば嬉しい。

おそらく進行面と内容面で、それぞれ3つの役割がある。

進行面

①議論をまとめる人

参加者に発言を振ったり、時には議論を切り上げたりする役割。少なくとも1人は必要。

この役割だと無邪気な意見を言いにくくなる面もあるので、全員が進行を強く意識するよりはプロジェクトのリーダー的な存在の人に任せてもいい気がする。

②議論をひろげる人

アイディアを出したり、異論を唱えたりするする役割。これを参加者の基本スタンスとしていいと思う。

むやみに話を散らかす必要はないが、安易に周りに同調しすぎないように注意したい。

③議論をそろえる人

議論を一旦止めて、全員の認識をそろえる役割。話が空中戦になってきたときに、誰かやってくれると助かる。

キャリアが浅い人は、この役割を意識して「つまり○○ってことで合ってますか?」と確認するように意識すると貢献しやすそう。

内容面

①企業側の理想像を考える人

事業やサービスの目的・戦略を踏まえて、マーケティングやセールスのあるべき論で意見を言う役割。

セオリーの理解や経験則が必要なので、ある程度の知識や経験を持ったメンバーがやることになる。顧客の中でも上位レイヤーの人には、この視点で意見をもらう。

②ユーザー側の理想像を考える人

純粋にユーザーの気持ちになって、どうなっていたほうが使いやすいのかなどを考える役割。

知識やキャリアに関係なく誰でも考えやすいので、これを参加者の基本スタンスとしていいと思う。顧客にも、このスタンスで参加してもらう。

③現実的な落とし所を考える人

社内的な制限や技術・リソースの限界を踏まえて、本当に実現できるのか、できない場合の代替案を考える役割。

顧客を交えて議論すると、これがすぐわかるので話が早い。デザイナーやエンジニアなどの実務担当者も、自分の担当範囲での実現可能性は意識したい。

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