議事録作成は新入社員がまず初めに任されることの多い仕事だが、わかりやすい議事録作成はなかなかに難しい。
よくあるケースとして、議事録がただの会話メモになっていたり、要点がまとまっていないということも多い。そうなると誰にも見返してもらえない議事録ができ上がってしまう。せっかく作成者が時間をかけてまとめたのに、費やした労力が水の泡になるのは避けたいところだ。
私自身、これまで社内・顧客ミーティングで議事録を作成してきたが、かなり多くの指摘を受けた。そこで受けたアドバイスが非常に参考になったので、まとめて紹介したいと思う。
まずは議事録がなぜ必要なのか、その目的と役割を理解しておくとよいだろう。議事録の目的は主に5つだと考えられる。
上記の目的を満たすためには、議事録はただの発話メモではいけないことがわかる。作成時にちょっとしたひと手間を加えることで、各段にわかりやすい議事録ができ上がるだろう。
1文を短くするためには、「口語体」「接続詞」「現在進行形」に注目するとよい。これらを省いたり言い換えることで文章がすっきりする。
(例)
口語体:○○は××だったりする。→○○は××だ。
接続詞:○○は××だから△△に変更する。→○○は△△に変更する。××のため。
現在進行形:○○している。→○○する。
項目ごとに結論を最初に記載することで、すべての文章に目を通さなくても一目で結論が理解できる。結論部分を太字にするなど一工夫することで、さらに見やすい議事録になるだろう。
実際の議論では話があちこちに飛ぶことも多いため、発言をそのまま並べるとわかりづらくなる。「発言した人」や「トピック」ごとに話をまとめることで、わかりやすくなるだろう。
ベイジには議事録のひな型が存在している。主な流れは「タイトル→アジェンダ→参加者→ToDo→議事詳細」。この中の「ToDo」が顧客・ベイジのネクストアクションを記載している箇所だ。
ページ冒頭にネクストアクションを抜き出し記載することで、議事録にすべて目を通す時間がない人でもすぐにタスクがわかる。
関連する資料に端から目を通しておくことで、業界ならではの話、業界用語などを理解できる。また、予備知識がある分、会議の内容をある程度予測することができる。
議事録はただの会話メモではない。作成する際は、話の要点を抽出してわかりやすくまとめなおす、言わば「編集作業」のような頭の使い方が大事なのだと思う。議事録作成のポイントをいつでも頭の片隅に置き、「見返される議事録」を目指していきたい。