取材は事前準備8割と言うけれど

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ライター 鈴木はる奈

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よく「取材は準備8割・本番2割」という言葉を聞く。確かに取材対象者についてできる限りの情報を集め、そのうえで取材の段取りをイメージしておくと、当日は少し余裕を持つことができる。

ただ事前に収集した情報で先入観を持ちすぎて話を聞いてしまい、失敗したと感じたことがあった。

過去の発言情報に頼りすぎない

特に気をつけたいのが、本人が過去のインタビューで発言したことを持ち出す時だ。

取材対象者がどのような考えを持っているのか、どんなキャリアを経たのかを知る方法の一つとして、それまで受けてきたインタビュー記事を読むのはよくあることだろう。そこで気になった点があって、今回のテーマにも合っているからと「以前の〇〇でこうお話されていましたが」と話題に組み込んだところ、「私、そんなこと言っていましたっけ?」と首をひねられた経験が数回ある。

実際に発言しているのは間違いないのだが、言った本人は覚えていないケースもある。または本人はそれほど大事なことと思わず話していても、編集者がまとめた結果、その発言が際立ってしまうこともあるだろう。

実際は「事前にここまでよく調べてきてくれましたね」と肯定的に受け止めていただけるのがほとんどだし、そこから会話が広がることも多い。しかし逆に「この人はこういう考え方」と決めつけている印象を与えてしまうこともあるので、話題にする際は注意が必要だと感じた。

一生懸命調べたうえで、内容は脇に置いておく

過去の発言に限らず、事前に調べたことを話題に入れる時は、さりげなく、スパイスとして使うくらいがちょうどいいのではないか、というのが私の実感である。準備をしっかりしているかどうかは、アピールしなくても会話をすれば自然に伝わる。前もってしっかり情報収集は行いつつも、相手の話を聞くときはいったんそれを脇に置いておき、まっさらな気持ちで向き合う。

何より人の考え方は日々更新されるものだ。取材はその場で起こるライブ感を大事にしたい。

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