2026年、刺さるコンテンツは「成長」から「疲弊」へ

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コンテンツディレクター 丸山恋

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年末年始、はてなブックマークの年間ランキングを眺めていた。

タイトル分析をするつもりが、タイトルに惹かれてついつい記事を開いては読み込んでしまった。上位の記事は、短いタイトルで記事への期待がはっきりわかる。そして実際に読むと、その期待にしっかり応えてくれる。

ランキングを見ながら気づいたのは、「2024年と2025年では、刺さるコンテンツの質が変わっている」ということだった。そして、その変化の先には、2026年のコンテンツのあり方が見えてくるはずだ。

ChatGPTにランキング記事の傾向を分析させつつ、今後1年のコンテンツ戦略を考えてみた。

はてブが映す、2024年から2025年の変化

ChatGPTに分析させて見えてきたのは、はてブで評価される記事の「変わらない軸」と「明確に変わった部分」だった。

変わらなかったもの:人生の実務、失敗、一次情報

がん、介護、相続、破産、詐欺——「誰も教えてくれないが、必ず直面すること」「実際に痛い目を見た人の話」は、毎年トップに来る不変の型だ。

相続や介護など、自分にとってはまだ関係がなくても、いつかは当事者になるかもしれないし、何かの役に立つかもしれない。知って損はない感じがするのでついついチェックしてしまうものだ。

変わったもの:テーマ、トーン、表現

生成AIは「便利なツール」から仕事の前提インフラへ。年齢テーマは30代中心から、40代・中年期・老いと不安へ。政治・社会ネタは事実整理から、構造や責任を問う当事者目線に寄った。

タイトル表現も変化した。煽りやテンションは下がり、「保存版」「全部書く」といった実務・備え志向が強まっている。

総じて、2024年が「役立つ・面白い」なら、2025年は「生き延びる・判断する・備える」へとシフトした。

はてブは、SNSより遅く、ニュースより深く、マニュアルより人間くさい。その性格は変わらず、2025年はより現実寄り(深刻なトーン)に一段シフトした。

2026年、刺さるのは「疲弊」に寄り添うコンテンツ

この変化の先に、2026年はどんなコンテンツが求められるのか。ChatGPTと一緒に予測を立ててみた。

順張り:社会の疲弊に寄り添う

2026年に刺さるのは、「成長」や「改善」ではなく、「疲弊」を直視するコンテンツだと考えている。

生成AIは「使いこなし後」のフェーズに入る。2024年は触り始め、2025年は使わないと詰む空気が広がった。2026年は、使いすぎて壊れる人が出てくる。認知負荷、判断疲れ、仕事の空洞化。AI活用の「成功体験」ではなく、そこから生まれる新しい疲労を言語化するコンテンツが求められる。

また、40代を中心に「親の介護・自分のキャリア・会社の業績」が同時に来る構造が顕在化する。誰も悪くないのに行き詰まる。その構造を冷静に描くコンテンツが必要だ。

さらに、「ちゃんとしてきた人」が損をする話も刺さるだろう。努力・誠実・空気を読む人ほど消耗する構造。自己啓発の逆、構造批評としてのコンテンツだ。

逆張り:成長しない勇気

あえて「成長しない」「改善しない」という選択を肯定するコンテンツも有効かもしれない。

毎年、成長・改善・学びが推奨されてきた。だが2026年、疲れている人が多数派になる。KPIを追わない働き方、何も改善しない週を作る実験。「学ばない勇気」を語るコンテンツが、逆に響く可能性がある。

また、成功談を途中でやめる話もありだ。うまくいっていたが降りた、評価されていたけどやめた。成功ルートから降りる選択を描くコンテンツは、まだ少ない。

「できるようになる」から「続けられる」へ

書店に並ぶビジネス書を見ても、心理的負荷に関する題材の本が増えていて、社会人が疲れてきていることを感じる。多くの人が、既に「〇〇ができるようになりたい」よりも「なんとか続けたい」という状態に入ってるのだろう。これらの文脈に対して必要なのは「ケア」の視点だ。

自己研鑽に、スキルアップ。ストイックに追い込みすぎて、皆さんそろそろ、疲れてませんか?2026年は多くの人が、一度上を見るのをやめて、足元にずっとあった、人を「喜ばせたい」、それが自分にとっても「楽しい」―そんな気持ちに回帰していくタイミング。あなたも一度、疲れた足を止めてもいいのかもしれません。

そして、がんばったこと、がんばりすぎて疲れたこと、壊れてしまった経験、なんとかやっていく方法。それらをコンテンツにしてみてください。その言葉が、同じような誰かの希望になっていきます。

なんだかしいたけ占いみたいな文章になってしまいましたが、2026年のコンテンツは、気持ちに寄り添って「できるようになる」ではなく「続けられる」を支える。そんな役割を担うものだと予想します。

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