結局、図式化は日本語だと思う

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プロジェクトマネージャー 平城 舞子

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ビジネスシーンで図式化に苦手意識を持っている方は多いのではないだろうか。しかし、それはゴールが「美しい図版」のイメージになっているからハードルが上がっているだけだと思う。

私は、図式とは結局は日本語だという感覚を持っている。(これは国語の授業で延々と小説や小論文の図式化をさせられた個人的な経験から来ているのかもしれない。)

つまり話し言葉のように書けばいいだけなので、情報の整理と構造化をしながら業務を行っているビジネスパーソンなら、図式化するところまで自然にできるのではないだろうか。

誰もが無意識に使っている図式化の基本

学校の先生が話しながら板書するようなフリーハンド図は、多くのビジネスパーソンが作成できるはずだ。おそらく、美しく見せるような装飾的な部分で詰まっているだけではないだろうか。

例えば、「AさんがBさんを好きです」という関係性なら A-♡→B と表現できるし、「ライオンとトラはネコ科です」という説明をするなら、ライオンとトラの記号をネコ科という文字入りの円で囲んだり、表に整理したりするだろう。話したい内容や原稿の文章を、矢印や記号、囲みなどで視覚的に表現していくだけと考えれば、そこまで難しいことではないのではないだろうか。

複雑な情報も分解から始める

実際のビジネスシーンでよく見かける複雑な経営ポリシーの図版も、基本的には複数の要素を1枚にまとめたものだ。複数のスライドや文書として分散している情報を、限られたスペースに効率的に表現するために図式化が行われている。

どこまで1つの図にまとめるかの範囲を最初に決めたうえで、あとは話している内容に沿って線を引いたり囲んだりしている程度のものも多くある。壮大な図をいきなり作ろう、デザイナーレベルの見やすい図を完成させよう、といった目標から始めると絶望してしまうが、1文ずつ図にしていく意識を持てば、そこまで難しいことではないだろう。美しい整形はデザイナーに任せればいい。

図式化の技術は辞書のように使える

1文ずつ図にするといっても、うまい表現方法が思いつかない場合もあるだろう。例えば「AはBです」のような関係性を表す場合、矢印(→)や等号(=)を使うと分かりやすいが、こうした基本的な表現技術が足りない、あるいは知っていても適切なタイミングで思い出せない、という状態なのかもしれない。

だからこそ、図式化の作業時に参考資料を手元に置いておくことで、漢字辞典や和英辞典のように記号の使い方やレイアウトのアイデアがすぐに見つかるようになる。自分の伝えたい内容に合った表現方法が、手を止めずに引き出せるようになるのではないだろうか。

私自身も美しく見せるのは得意ではないので、「こういう図を作りたいが見にくい」と複雑になったときは他者の力を借りることもある。しかし、図の基本構造を作ることにそれほど困った記憶はない。図を洗練させるには周囲の協力者やAIのサポートも得られるので、苦手意識がある場合はまず基本構造を作る部分に集中し、紙に手書きできる程度のシンプルな図から始めてみるのが良いだろう。

図式化はコミュニケーションの強力なツール

図式化とは、結局のところ私たちが日々行っている「伝える」という行為を視覚的に表現したものに過ぎない。複雑に思える図式化も、話し言葉を視覚化する、情報を分解する、基本的な表現技術を使う、という3つのステップで十分に実現できる。

最初から完璧な図を目指すのではなく、まずはシンプルな構造から始め、必要に応じて他者の力も借りながら徐々に洗練させていけば良い。図式化の真の目的は「伝わる」ことであり、そのためのツールとして気軽に活用してみてはどうだろうか。

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