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Web制作をやってて、老後を安心して過ごせる貯蓄ができるのか?

年始の社内打ち合わせで、会社の目標と各自の人生計画は繋がっているべきだ、という話をみんなで行いました。その中で特にこのテーマについて盛り上がったので、ブログにまとめてみました。

老後に必要なお金と年金について考えてみる

あなたは、いくら貯金があれば、安心して老後を暮らせますか?

私はファイナンシャルプランナーではないので、詳細は各自お調べていただくとして、様々な話をざっと総合すると、以下のような試算にまとめられます。条件としては、60歳で引退し、60歳から85歳まで夫婦で生きると仮定し、子育ては終わってて、家は持っている(ローンの返済は終わっている)場合です。

なんだか、思ったよりたくさん貯金していないと厳しそうですね。しかし安心してください。わが国には年金という制度があります。年金の受給額は人によって異なるので詳細はこちらも各自お調べいただくとして、現行制度を元に少し多めに、だいたい各自20万円/月ほどが65歳から支給されると仮定します。これを85歳まで夫婦でもらえるとすると、以下のような金額が年金として支給されることになります。

65歳まで持ちこたえれば、贅沢はできないけど、不安を感じない生活ができそうな金額ですね。

しかし残念ながら、少子高齢化がさらに加速する中で、年金制度は我々が引退する頃には相当変わっていることは間違いありません。現行の年金制度をベースに考えるのはかなりリスキーです。さらに厚生年金や国民年金の支払いが途絶えたことがある方は、そもそも満額もらえません。そういう諸々の条件を考慮し、年金の支給が70歳からになり、1人あたり月10万円の支給になってしまうと仮定すると、85歳までに手に入れられる年金額は以下のようになります。

一気に厳しくなりましたね。2,400万円貯金してる程度だったら、ギリギリの生活です。少し贅沢をしながら過ごしたいのであれば、約9,000万円ほどの貯金がなくてはなりません。

老後に影響するポジティブな要因、ネガティブな要因

もちろん、60歳以降のギリギリ生活を回避してくれる、ポジティブ要因もいろいろあります。

  • 年金制度はそんなには悪くならない(そうなればうれしいです)
  • 今のまま60歳まで勤めれば退職金がかなりもらえる(とてもいい会社ですね)
  • 資産運用がうまく行く(資産運用の知識が豊富なら見込みあるかも)
  • 親の遺産が期待できる(親がお金持ちなら大丈夫)
  • 60歳以上でも第一線で働ける(心身ともに健康で、ユニクロの柳井さんみたいになれば問題ナシ)
  • 配偶者の生涯収入がかなりある(あなたが男なら、奥さんにもがっつり働いてもらいましょう)
  • 子供が大金持ちになって仕送りしてくれる(エリート教育に全精力をかけるべきです)
  • 宝くじが当たる(毎回確実に買い続けましょう)
  • そもそも現時点でかなり貯金がある(おそらくこの記事を読む必要はないでしょう・・・)
  • 結局国が何とかしてくれるはず(さすが先進国日本)

しかし一方で、安心の老後計画を脅かす、ネガティブ要因も多々あることを忘れてはいけません。

  • 年金制度がさらに厳しいものになる(月5万とか・・・)
  • 日本経済の破綻もしくはそれに近い状況(インフレ、大増税、失業)
  • 60歳以前に大幅減収もしくは引退を余儀なくされる(失業問題と絡んできますね)
  • 保険適応外の大きな病気にかかってしまう(保険の掛け方次第ではリスク減も可能)
  • 85歳以上長生きしてしまう(病気しながら長生きするとさらに辛い・・・)

自分が望む老後のイメージから、年収計画を立てる

このようなポジティブ要因、ネガティブ要因を考えたうえで、あなたなら、60歳の段階でいくらお金を持っていれば安心できるでしょうか?

例えば、老後は少し贅沢をしながら生きることを望むとして、年金制度への期待を低めに設定し、会社の退職金も親の遺産も資産運用も配偶者の収入もできるだけアテにせず、日本破綻とかの最悪の自体は回避できると踏んだ場合だと、60歳の段階で、7,000~9,000万円くらいの貯金は最低必要になります。

では、8,000万円必要だと仮定して、8,000万円貯めるには、毎年どのくらい貯金しなければならないでしょうか。あなたが年齢30歳で、現時点で貯金が500万円あるとすると、残り7,500万円。これを30年間で貯めるとすると、年間250万円の貯金が必要になります。では今後の人生の中で、年平均250万円貯金するためには、平均年収はいくらでなければならないでしょうか。

Web制作に従事するあなたの年収が今現在500万円だとすると、+250万円で750万円を目指せばいい、というわけではありません。なぜなら収入が上がれば、税金も上がっていくためです。必要なのは見た目上の年収ではなく現金です。手取りで750万円が必要であれば、おそらく額面1,000万円近い年収が必要でしょう。

さて、今年収1,000万円ある人は、それをこれから30年間維持すればいいでしょう。しかし、今年収1,000万円に到達していない人は、今後の人生の中でどこかでそこに到達し、さらにロスしている期間分を取り返していかなければなりません。つまり、年間1,200万円、1,500万円、といったレベルに到達しなければ、少なくとも少し贅沢をしながら生きるという計画は達成できません。しかし、人には老化による思考力、直感力の低下が必ずやってきます。終身雇用&年功序列が遠い昔となった現在、30年間ずっと同じ年収という平坦な計画や、60歳までずっと同じペースで上がり続ける計画は、はたして現実的でしょうか。もし現実的でないのなら、できるだけ前倒しで計画を実現しなければなりませんね。

もう一つ考え方があります。老後の生活レベルを落とすという考え方です。生活レベルを落すだけで済むのであれば、それも賢明な選択です。しかし、もしも現在の年収が500万円で、今後も今の仕事を続ける限り、最高で年収800万円くらいしか見込めないとしたら、生活レベルが少し落ちる程度ではなく、いつもお金のことを考えて生活するギリギリの老後がやってきます。その時点で家のローンが返せていなかったりしたら、最悪破綻するかもしれません。

目標年収から、今あるべき目標が見えてくる

お金がすべてではありませんし、老後をどう暮らすかは人それぞれです。保険などでリスクを軽減する手段もあります。しかし問題は、本当に今のWeb制作という業界の給与・収入体系のままで仕事をし続けていて、自分が将来望む人生の計画が立てられるのか?ということです。Web業界の平均的なところ、あるいはそこよりちょっと上のところを目指して満足するのではなく、もっと上を目指してがんばらないとまずいのでは?ということです。

もしもあなたのいる会社の上司や先輩に(できればオーナーや社長以外で)、年収1,000万円~1,500万円クラスの人がいるとしたら、少し安心です。あなたはその人と同じか、それを超えるレベルの地位に到達し、それをできるだけ長く続ければいいわけです。具体的な成功事例は指標として非常に分かりやすいです。さて、今のあなたの社内での目標は、その人のレベルに近づいていく目標になっているでしょうか。

もしあなたのいる会社に、年収1,000万円~1,500万円クラスの先輩がいないのなら、少しベンチャーな気持ちが必要になってくるでしょう。あなたが会社に貢献して、あなた自身がそういう人にならなければなりません。あるいは転職するか、起業するかなどして、別の道をたどるべきなのかもしれません。あなたが今年立てた目標は、そういう計画に沿ったものになっているでしょうか。

もし既に独立・起業をしているが、とても30年に渡って平均年収1,000万円~1,500万円は達成できないのであれば、老後を余裕をもって暮らすために、Web制作の価値をもっと高めて収益性を増大させるか、ビジネスモデルを変える必要があるでしょう。今あなたがやっているあなたの大好きな仕事には、そういう目標に繋がる具体的な収入計画があるでしょうか。

将来につながる、今年の抱負

人によって前提条件が大きく異なり、さらに様々な仮定が複雑に絡まり合うため、選択は人それぞれになるでしょう。ただし、今のあなたの目標が、本当にあなたが望む安心した未来を導く可能性のあるものなのかは、しっかりと考えておくに越したことはありません。好きなことを仕事にできているからいい、自分には夢がある、ひとまず評価されている、頼りにされている、プライドを持って仕事ができている、という考えだけで、あなたの人生は精神的に満たされるかもしれませんが、将来、あなたの家族を経済的に不幸にしてしまうかもしれません。

自分や家族の人生を不幸にするリスクを少しでも低くしたいのであれば、今の目標を人生設計に合わせたものに見直し、そこに繋がる可能性の高いタスクから優先的に実行していくべきです。社会人なら誰しもが心に抱く「2012年の抱負」は、その優先的なタスクの実行計画であるべきではないでしょうか。

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