RPGから学べる人生と仕事に関する11の教訓

 

社内で話しをする際、説明をより分かりやすくするため、身近な漫画や映画、音楽、スポーツなどに例えることがあります。その中でも結構多いのがゲームです。特にRPGのゲームシステムは人生や仕事と重なるところが多く、よく引き合いに出します。

そんな例え話から派生して、RPGから学べる人生や仕事の教訓をまとめてみました。

ちなみに、今年41歳の私にとってのRPGというと、『夢幻の心臓』、『ブラックオニキス』、『ザナドゥ』、『ハイドライド』、『イース』、『ソーサリアン』、『クリムゾン』、『ゼリアード』、『XZR』、『ラストハルマゲドン』、『サーク』、『BURAI』、『エメラルドドラゴン』といった往年のPCゲームのイメージです(実はドラクエをやったことがない)。

なので、イマドキのRPGはこんなシステムじゃねーよ、というのがあるかもしれませんが、まぁそれは例え話ということで許してあげてください。

教訓1:強い敵と戦っていかないとレベルアップしない

RPGでは、弱い敵と戦い続けてもレベルアップしません。弱い敵から得られる経験値が少なくなったり、レベルアップに必要な経験値が高くなったりするからです。だから、どんどん強い敵と戦っていかないと、ゲームが進みません。

仕事も同じで、一度習得した仕事をルーチン化して続けても、それ以上のスキルアップは望めません。ゲームの世界ではスライムと戦い続けてもゲームオーバーにはなりませんが、現実社会は厳しく、弱い敵とばかり戦っているとある日突然ゲームオーバーを宣告されることもあります。より高いところに到達するには、困難な仕事と向き合い、克服していくことが、ゲームでも現実社会も必要です。

教訓2:小さなミッションの積み重ねが大きなミッションに繋がる

RPGというのは、中ボスや大ボスを倒したり、小さなミッションをいくつもこなしながら、最終的なラスボスに到達し、世界が救われたりするようなシナリオになっています。

現実の仕事も同じで、大きなことにいきなり挑戦し、いきなり達成するようなことはほとんどなく、目の前にある小さな仕事をいくつもクリアしながら、最終的に大きな仕事に繋がっていくものです。小さい仕事だと馬鹿にしたり、面倒だと途中で放棄したりしていては、いつまでたっても大きな仕事に到達しないのです。

 教訓3:経験値が貯まると一気にレベルアップする

大抵のRPGでは、経験値を貯め、レベルアップに必要な値を越えると、一気にパラメータが上昇します。実際の仕事も似たようなところがあって、日々の経験や努力がすぐには反映されず、一件停滞しているようでいながら、ある日その成果が一気に見えたり、突然人から評価されたりすることが多いです。

そのタイミングが予想できないのがゲームとの違いですが、少なくとも経験を積んでいかなくては、そこに到達できないのは同じです。何かを始めたらすぐに成果がでると期待するのではなく、コツコツと経験値を貯めていくような行動が、ゲーム同様に大事だったりします。

 教訓4:パーティーは分業されている方が強い

パーティーを組むRPGの場合、全てのメンバーを同じ職業で固めるようなことはせず、戦士、魔法使い、僧侶、盗賊、といったような異能の集団を組み合わせるのがセオリーです。

仕事も同じで、チームを編成するときは、似たようなスキル構成の、似たような属性のメンバーで固めるのではなく、それぞれの長所短所を活かして分業した方が、チームとしては強かったりします。同質化はマネジメント的には楽なのですが、より強いチームを作るためには、異能集団であることを際立たせた方がいい、というのはゲームと同じというわけです。

教訓5:圧倒的に強いやつ1人よりそこそこな4~5人の方が強い

RPGでは、一人だけレベルが高くても、残りのメンバーのレベルが低いと、大抵、強い敵には勝てません。逆に、突出したメンバーがいなくても、そこそこな実力のメンバー構成であれば、強い敵を倒すことができることが多いです。

現実社会も同じで、強力なリーダーに任せ、あとはモチベーションやスキルが低いメンバーでチーム編成をしても、高度なプロジェクトをこなすことはできません。逆に強力なメンバーがいなくても、全員のバランスが取れていれば、うまく働くことも多いです。

ただし、ゲームでは、神レベルの強力なキャラだけで、どんどん進められる状況になることもあります。実は現実社会でも、強力なリーダー1人で全てが丸く収まる、という状況も存在しえます。しかしこれは「異常に強力な神レベルのメンバーが存在する」という特殊な条件で成立するもので、いつもこれに頼ることはできないのが、現実ではないでしょうか。

教訓6:レベルアップしなくても強くなれる方法がある

RPGでは、武器や防具などのアイテムが用意されていて、それを身に付けると、攻撃力や防御力といったパラメータが一気に上昇するようになっています。

現実社会でも似たようなことがあって、スキルや経験がなくても、知識を得たり、考え方を学ぶだけで、一気に成果を発揮できることがあります。本であったり、ツールであったり、ノウハウであったりするものです。コツコツと経験を積むことも必要ですが、アイテムに相当する一気にパワーアップできる知識の獲得も積極的に行っていく必要があります。

教訓7:謎解きのヒントは会話から

RPGで謎解きに行き詰まったときは、村人などと会話をして、謎解きのヒントを得たり、次のイベントが起こるフラグを立てたりして、話を進めていきます。

仕事も同じで、悩んだり、行き詰まったりしたときは、一人で悶々と考えるのではなく、誰かに話をしてみるのが近道だったりします。その誰かがヒントをくれることもありますし、他人と話をすることで、自分の頭の中で何かが閃き、突破口になることもあります。ゲームも現実社会も、困ったら誰かに話す、誰かに相談する、というのはセオリーです。

教訓8:いくら強くても戦い方を間違えると負ける

少し凝った設定のRPGだと、ただ強いだけでは勝てない敵が存在します。例えば、火の属性のモンスターに対して、火の属性の武器で攻撃してもまったく倒せない、とかです。

現実社会も同じで、キャリアやスキルが十分にあっても、知識の使い方や相手への接し方を誤ると、失敗してしまいます。優秀だからいつも一辺倒の対応でいい、ということはなくて、相手の属性をきちんと確認し、有効な方法で対処する、というのがゲームでも現実社会でも求められます。

教訓9:絶対に勝てない敵、戦う必要がない敵からは逃げる

RPGの中には、アンデッド(不死)のモンスターや、戦う必要のないモンスターが配置されていることがあります。こういうモンスターを相手にすると、大抵は死ぬか、無駄に体力を浪費し、本来倒すべき相手と戦うための体力を奪われたりします。

現実社会も同じで、絶対に勝てない相手というのが存在します。プライドや意地で真正面からぶつかると、本来の目的が達成できなくなるような相手です。リスクを冷静に分析し、時にはそんな相手から逃げることも、困難な試練を乗り越えるためには必要だったりします。

教訓10:中途半端にがんばるよりリセットした方がいいこともある

RPGでは、大事なアイテムを取り逃したり、余計な回り道をしたがために、ボスキャラにたどり着いた時には十分な準備が整っていない状態になってしまうことがあります。こういうときは、無理して続けるより、一度リセットして少し前からやり直した方が、長い目で来たときに効率が良かったりします。

現実社会も同じで、うまくいかないな、失敗したかな、と思ったら、一層のこと、ゼロから作り直した方がいい場合もあります。デザインやシステムの仕事などでは、こういったことが発生することもしばしばあります。リセットという概念はけしからん、みたいに言われがちですが、誤用しなければ、案外プラスになることもある選択肢だったりします。

教訓11:大事なアイテムはお金では買えない

RPGでは、ストーリーに大きな影響を与える武器やアイテムは、街のショップでは買えず、強力なボスを倒したり、ダンジョンの奥から見つけ出すようになっています。

現実社会も同様で、キャリアにおいて大事な意味を持つ経験は、お金で手に入らないことがほとんどです。お金がキッカケのイベントでも、経験そのものは、お金を積んで手に入るものではなかったりします。

RPGでは、ゴールドを貯めるというのは初期段階で重要ですが、それだけではクリアできません。現実社会も、本当に大事なものは、お金などの安易な方法で入手するのではなく、困難な機会から得るものだ、と覚えておいた方が良さそうです。

まとめ

というわけでいかがだったでしょうか。実際、RPGばかりやってて仕事ができるようになる、ということはないと思いますが、そこから学べる、人生に通じる法則性みたいなのは意外とあったりします。RPGで培った忍耐力を現実世界にも応用してみると、今の自分からさらにレベルアップできるかもしれません。