私たちがナイル株式会社と業務提携した理由

この度、ナイル株式会社(以下、ナイル社)と業務提携をいたしました。同時に、私自身は同社のUX戦略顧問に就任しました。「10人にも満たないWeb制作会社がなぜ業務提携を?」「顧問って何をするの?」と不思議に思われることもあるかと思いますので、ここで簡単にご説明しようと思います。

業務提携を決めた4つの理由

双方でメリットがあると感じているからこその業務提携ですが、特に私たちの視点からいえば、大きく以下の4つのメリットを期待しています。

1.弱みを補完できる

私たちの一番の弱みは少人数であることです。私たちは制作会社故に、戦略的であると同時に具体性や実行力を伴っていることが最大の強みです。しかしその提案の結果、ある程度の規模以上のコンテンツ制作が発生しても、私たちでは実行できません。同様にナイル社が得意とするSEOに関しても、専門性を突き詰めるにも限界があり、実施できることも限られています。このような課題が今回の提携で解消できると考えています。

もちろんナイル社にも同様の期待があります。彼らは制作チームを持っていません。彼らの強みが活かせる案件でも、大規模リニューアルなど制作の負荷が高い要件が含まれていると提案や実行がしにくい実状があります。このように双方が抱える課題が、今回の提携で解消されることを期待しています。

2. 強みを伸ばすことができる

弱みの補完を最初のメリットとしてあげましたが、一番期待しているのはそこではなく、むしろ双方の強みをより一層伸ばしていくことです。マーケティングやコンサルティングを得意とする両社が積極的にノウハウを共有すれば、お互いの企画力・提案力・組織力がさらに強まるのでは、という大きな期待があります。

実のところ、私たちは仕事の獲得自体には全く困っていません。それでも提携するのはシナジー効果を求めているためです。その想いは、業務提携のコンセプトとして定めた「マーケティング×クリエイティブ×テクノロジーで一社では成しえない大きな成果を追求する」という一文にも表れています。

提携の目的は単なる営業や業務の効率化ではありません。両社の強みを掛け算することで、一社では実現できない大きな成果をクライアントビジネスにもたらすためです。この成果を求めずして、私たちが手を組む意味はないと考えています。

3. より大きな組織を間近で見ることができる

ベイジは現在9名ほどの会社ですが、今後、20名、30名と規模拡大したいと考えています。一方のナイル社は現時点で80名を超える組織です。当然、私たちが持っていない組織運営に関する様々なノウハウを持っています。そんな彼らとの関りを深めることは、私たちの組織拡大にも良い影響を与えるという期待があります。

もちろん、小さな組織だからこそ実現できている私たちの取り組みも存在しています。こういったノウハウは積極的に彼らに提供して、双方でさらなる成長を目指すキッカケにできればと考えています。

4. ブランドの認知と連想を強化できる

私たちは広報機能を持っていませんが、オウンドメディアやSNS、イベント参加などを通じて認知を広めてきました。その際、デザインや制作だけでなく、マーケティングやビジネスの話も交えることで「マーケティングに強いWeb制作会社」「戦略に強いWeb制作会社」というブランド連想の強化も意図してきました。

今回のナイル社との業務提携も、私たちのブランドに良い影響を与えるものと考えています。制作業界内では比較的知られている私たちも、マーケティング業界やITベンチャーの世界ではそれほど知られた存在ではありません。また、事業ドメインを制作にフォーカスしている私たちは、一方で「マーケティングにも強い」というイメージを訴求し、同業他社との差別化を図っています。Webマーケティングの専門家集団であるナイル社との業務提携は、そんな私たちのブランド戦略にフィットするものです。

実は意外と似ている社風や文化

業務提携の話が出た時、私は即座に「前向きに考えよう」と思いました。それは彼らの取り組み方や接する方々の人柄に、好意的なイメージを持っていたためです。

ナイル社の前身、ヴォラーレ株式会社のことをいつ知ったかは覚えていませんが、彼らがSEOの世界で名を馳せていたことから、代表的なSEO会社の一つとして認識していました。かつてのSEOはGoogleの裏を欺く手法が蔓延しており、SEO会社の印象は全般的にあまりよくはありませんでした。ヴォラーレ社との取引はありませんでしたが、彼らにSEO会社に共通する印象を持っていたのは事実です。

しかしその印象が大きく変わったのは、同社のSEO事業を牽引していた役員、土居健太郎氏が執筆した『10年つかえるSEOの基本』です。この書籍では、私がSEO会社に抱いていたイメージとは真逆の、真にユーザに役立つためのSEOについて述べられていました。これを契機に、ヴォラーレはどうも他のSEO会社とは違うようだ、SEOの本質的な価値を大事にしている会社のようだ、と考えるようになりました。

彼らはその後、ナイル株式会社と社名を変え、SEO以外のWebマーケティング領域を手掛けるようになりました。私たちは、彼らが運営するUIDEAL、SEO HACKSというオウンドメディア型のサービスサイトのリニューアルを手掛けさせていただき、そのプロジェクトを通じて、私たちと非常に似た価値観で仕事に取り組んでいることを、より強く感じるようになりました。

その価値観とは「表層的なことではなく、本質的な価値を提供したい。そのために知識と技術を研鑽していきたい。」ということです。一般的なITベンチャーのイメージとは異なり、裏打ちするスキルがしっかりとあった上で、知的で落ち着いた、地に足が付いた印象があるのも彼らの特徴でした。

先ほど、業務提携の4つのメリットをあげましたが、実際、ビジネスでは何が起こるか分かりません。メリット・デメリットを天秤にかけた合理的判断も、どう転ぶか分かりません。しかしそんなことよりも、直感的に「彼らと組むと何か面白いことが起こるかも」「私たちを必要としてくれるなら手伝いたい」という気持ちの方が先に来たというのが、正直なところです。

今後の取り組み

早速、ナイル社と共同で大規模なリニューアル案件を手掛けることが決まっており、現在その戦略フェーズを進めています。本案件に限らず、今後も両社での共同提案などを積極的に行っていく予定です。

また、ナイル社のUX戦略顧問としての活動を含めて、以下のような活動や支援を予定しています。

  • 共同でのソリューション開発
  • 営業ツール等のデザイン整備
  • 採用活動支援
  • ブログへの寄稿
  • 合同での対談・インタビュー記事の発信
  • 合同イベントや勉強会などの開催

今回の業務提携が双方にとって意義深いものとなり、私たちが社会に与える影響が大きく変わり契機になればと考えています。今後とも、株式会社ベイジおよびナイル株式会社の動向にご期待ください。私たちがお手伝いできそうな案件があれば、是非ご連絡ください。

株式会社ベイジ 会社概要

住所: 東京都世田谷区代田6丁目6-1 ユニゾ下北沢3F
設立: 2010年1月6日
代表者: 代表取締役 枌谷力
資本金: 5,000,000円
事業内容: マーケティング支援、web制作など
URL: https://baigie.me

ナイル株式会社 会社概要

住所: 東京都品川区東五反田1丁目24-2 東五反田1丁目ビル7F
設立: 2007年1月14日
代表者: 代表取締役社長 高橋飛翔
資本金: 299,128,265円(資本準備金含む)
事業内容: Webコンサルティング事業、インターネットメディア事業
URL: http://nyle.co.jp

本件に関するお問い合わせは下記まで

株式会社ベイジ(担当:代表 枌谷)
E-mail: info@baigie.me
TEL: 03-6409-6760 (平日 10:00~18:00)

ナイル株式会社(担当:Webコンサルティング事業部 佐藤)
E-mail: press@nyle.co.jp
TEL: 03-6409-6760 (平日 10:00~20:00)