2017年の総括、2018年の抱負

皆様、新年明けましておめでとうございます。2018年もどうぞよろしくお願いします。

本エントリーは社員向けに、2017年の総括と2018年の抱負をまとめたものですが、どうせなので今年1つ目のブログとして公開させていただきます。皆様の何かしらのインスピレーションの足しになれば幸いです。

マーケティング

2017年は新規のリード獲得が非常にうまくいった年でした。2016年までは年100~150件程度だったのが、2017年は400件を超えました。

原動力となったのは2016年末にリニューアルした自社サイトです。「Webサイトを作って顧客に貢献する」が私たちの仕事なのに、紺屋の白袴、医者の不養生といえる自社サイトを運営していましたが、培った知見を総動員してリニューアルしたら、狙い通りの成果が出ました。これは「私たちの考え方は基本正しい」という自信と確信に繋がりました。

数が取れることは十分わかりました。2018年は数ではなく質にこだわります。HubSpotを導入すると同時に問い合わせのハードルを上げて、特に予算・納期・価値観が合わないリードは減らします。これは双方のためです。一方、私たちの仕事に繋がるリードには積極的にアプローチし、より利益率が高くやりがいのある仕事に結び付けていきたいです。

主な取り組み

  • HubSpotの導入と活用
  • フォームの刷新
  • 自社サイトコンテンツの追加・更新

営業

営業がいないベイジにとって、営業の効率化は至上命題です。今までも営業努力によってコンペ勝率は最大90%くらいまで上げましたが、先方の意思決定プロセスを完全にコントロールすることはできず、納得のいかない理由で失注することもありました。

しかし2017年は、春以降はコンペがほぼなくなり、営業効率が飛躍的に向上しました。集客力が高まり、仕事の選択肢が増えたためです。

このように営業の課題はそれほど大きくありませんが、できれば営業ができる人をもう少し増やしたいと考えています。なぜならクライアントと直接対峙する私たちの営業はコンサル色が強く、ビジネス視点でのアイデア発想やスキル磨きに良い影響を与えると考えているからです。そのため育成を2018年は推し進めます。

それと、このことは営業に限らず、主に私に顕著な「スキルの一極集中」を2018年は解消していきたいです。

主な取り組み

  • 営業プロセスの体系化
  • 営業スキルの言語化
  • 営業へのスタッフ同行増  

露出

2017年は外部への露出がかなり増えました。大きなところではナイル社との業務提携がありました。また私のイベント登壇がかなり増えました。またはてブ年間ランキング1位になるほどにバズったブログを公開したことで、荒砂の露出も増えました。

今の時代、外部への露出の有無は、仕事のしやすさ、働きやすさに直結します。そのため2018年も外部への露出は積極的に行っていきます。私自身は既に4件の登壇イベントが決まっています。また私だけでなくメンバーの露出も増やしたいです。「ベイジ=枌谷」というイメージからの脱却は、ここ数年の私の活動テーマです。それは2018年も同様です。

主な取り組み

  • 枌谷や荒砂のSNS、ブログ、イベントの継続
  • スタッフ名義の外部発信の強化 

優位性と差別化

2017年はベイジに対して「web制作会社」以外に、「BtoB」「UX」というキーワードが結びついた1年でした。web制作が中心ながら、BtoBマーケティングやUXデザインに触れる仕事も増え、私たちの得意分野として一定の実績も築き上げることができました。

2018年は得意分野を引き続き強化・洗練化していきたいです。アピールの中心は引き続きSNS、ブログ、社外活動になりますが、できればスタッフ中心の強化でありたいです。それはつまり、一人一人が「優位性と差別性」を持つことを意味します。「最近活躍している○○さんはベイジの人なのか」という驚きを与えるような1年にしたいです。

そして私は、協力できること、提供できる知見があれば、どんどんサポート役に回りたいと考えています。

主な取り組み

  • 知識の言語化・体系化
  • 効果的な社内勉強会の開催
  • スタッフの露出サポート
  • 用語集の再活用

採用

2017年は一気に4名のスタッフが入社しました。2018年も有望なディレクターが1名、優秀なインターン生が1名入社予定です。「採用したい」と思える方にこれほど多く出会えたのは、数年前から積み重ねてきた様々な活動がたまたま結実しただけ、と捉えています。

オフィスの席がついになくなったので、2018年の採用活動は縮小しますが、2019年以降のオフィス移転後に繋がる活動は引き続き行います。また、今まで私一人で行っていた採用活動を、徐々にスタッフに移管していこうとも思っています。これ以降のベイジは、スタッフ主導で人を増やしていきたいです。

主な取り組み

  • 採用プロセスの刷新
  • 外部交流会等への積極参加
  • 採用サイトの改修
  • 採用系エントリー増
  • Twitterの有効活用

勤務形態

2017年は、勤務形態の多様化が進みました。あるスタッフは1カ月の育児休暇を取得しました。別のスタッフは副業のために、週4日勤務を開始しました。批判が多いプレミアムフライデーも好意的に活用しています。

勤務形態の多様化は、これからの会社では避けられません。とはいえ、自由すぎて結果的に多くの人が損をしてもいけません。勤務形態の多様化にはバランスが重要です。ベイジはかなり柔軟に意思決定できる組織です。バランスは取りながらも、2018年もより良い労働環境にするためのチャレンジを積極的にしていきたいです。

主な取り組み

  • 月・火・木・金の退社時間制限の引き下げ(22時から21時へ)
  • その他勤務時間の削減

ワークフロー

2017年は綻びも色々見えた一年でした。会社がまだ5~6人だった頃のメンバーが徐々に抜け、新しいメンバーが一気に入ったことで、これまでできていたことで躓くことも増えました。今までのような意思決定や確認プロセスの限界も露呈しました。

2018年はまずワークフローの見直しを行います。曖昧だった領域のタスクを明確にし、UXやコンテンツの品質、テストなどを今まで以上にしっかり実施できるフローに変えます。主要メンバーにはPMの勉強をしてもらいます。ツールはAdobe XDを中心とします。1月からプロジェクトチームが発足することも決まっています。

おそらく1つの案件をより丁寧に作ることになるでしょう。そのためにより利益率の高い仕事の仕方も追求しなければなりません。このような総合的な取り組みを通じて、2018年はワークフローを刷新したいです。

主な取り組み

  • チームごとの改善MTGの実施
  • プロジェクトマネジメントのアンラーニング
  • 新しいツールの積極採用
  • 新ワークフローの策定
  • ドキュメントの刷新

新規事業開拓

ここ数年取り組んできた業務システムのUX/UIは引き続き力を入れたい分野です。しかし戦略の変更が必要だと実感しました。単に私たちの知見を提供すればうまく行くと思っていましたが、そうではありませんでした。デザイナー不在で意思決定されてしまい、それに対して直接提案や交渉をする機会もなく、ただ指示を受けて仕事をするだけでは、意義ある仕事になりません。

デザインは知識だけでは実現しません。変化やリスクを積極的に受け入れ、権威主義や御用聞きを否定しなければなりません。あるべき姿を実現するための粘り強さやデザインへの情熱も必要です。UXやデザイン思考を座学で勉強してれば、誰でもできるものではありません。理念、哲学、価値観のようなデザインマインドが不可欠です。これがない企業や団体といくら仕事をしても、短期的な売上以外の実りはありません。

私たちが培ったマーケティングやブランディングのノウハウを活かし、ターゲットを変更し、アプローチを大きく変えようと思います。デザインに無理解なプレイヤーが間に入らない、直接働きかける取り組みを再構築しなければなりません。

主な取り組み

  • ターゲティングの再考
  • コンテンツマーケティング
  • 各種啓蒙活動の活性化
  • 独自オウンドメディアの構築

さいごに

私個人のスタイルでいえば、24時間365日挑戦というのは結構きつくて、挑戦と足場固めを交互に行うのが性に合っていたりします。そんな私とベイジの2018年の基本方針は足場固めです。

もちろん、局所的には挑戦が必要だったり、あるスタッフにとっては挑戦がテーマの年になるかもしれません。しかし会社全体としては、今のスタッフでより良い会社を作り上げる、誰かが留保している知見を組織に行き渡らせる、ということを主な方針にしたいと考えています。

ベイジという会社は、年々理想に近づいている実感はありつつも、真の理想からはほど遠い状態でもあります。ブランディング上手な半面、至らないところもまだまだある会社ですが、顧客だけでなく、同業者にも役立つ存在でありたいと思い、情報発信なども引き続き積極的に行っていきたいです。

というわけで、本年もどうぞよろしくお願いします。