Web制作会社がUXを追求することの価値とは

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執行役員 / コンサルタント 今西 毅寿

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先日、とあるプロジェクトのWebサイトのリリースが完了したが、続けてその会社の事業にまつわる3つのパンフレットを作成するプロジェクトが進行している。ベイジはWeb制作業務が中心ではあるが、こうしたWebサイト制作に付随する形での紙媒体制作案件もごく稀にある。まずは、大枠でのページ構成資料の作成を進めている。

元となる素材としては、既存のパンフレットやリニューアルしたWebサイトからの流用がベースとはなるが、パンフレットという媒体が利用されるシーンを想定した上で、どのような情報が必要になるのか?を検討した上で、構成を考えなければならない。

こうしたプロジェクトにおいて、お客様からの依頼でよくあるのが、Webサイトの情報と同じものをパンフレットに落とし込んでもらえれば良い、という話。しかしながら、Webサイトを見て資料請求をしたユーザが、サイトと同じ情報しか掲載されていないパンフレットに目を通しても、満足することはないだろう。

また、パンフレットは営業フェーズに入った際、クライアントと会って利用されることを想定しておく必要がある。担当者が対面で説明するシーンにおいて、サービスの詳細やサービス利用画面のイメージなど、Webサイトからは知ることができなかった、より具体的な情報が盛り込まれていた方が説得力を持つことになる。

我々の強みであるWebサイト以外でのクライアントのビジネスシーンを具体的に想像し、念頭においた上で、構成を検討していく必要がある。媒体は変わるが、共通するのはいつも「ユーザ目線」であることに変わりはない。

主要なターゲットは、どのようなシチュエーションでパンフレットを見ることになるのか? それぞれのシチュエーションにおいては、どういう情報をすでに持っていて、どういう情報を持っていないのか? 競合他社に対抗するためには、どのような差別化を図るべきなのか? など、様々な前提条件を踏まえた上で、盛り込む内容やストーリー構成を組み立てていく必要がある。

日々のWebサイト制作のなかで、こういったUXの考え方が徹底されていれば、制作する対象がWebサイトであろうがなかろうが、あらゆる仕事において鋭いユーザ目線を持つことができるのではないか。

再度、深く事業を理解した上で、利用者の目線に立って、構成を検討するようにする。

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