そのため、他の人が作成したデザインデータを見る機会も少ないのだが、時折、他のデザイナーが作ったデザインデータをもとに下層デザインを展開したり、SPサイズのデザインを作成するタスクが回ってくることがある。その際にはもちろんその案件を担当しているデザイナーが今まで作成していたデータを共有されるのだが、その時に共有される「他のデザイナーが作成したデザインデータ」がデザインを制作する工程において、参考にできるポイントの宝庫だなと常々感じているので、今回はその話をしたいと思う。
よく参考にしている項目
・目次の作り方
ベイジではクライアントにデザインを確認してもらう時にXDのプレビュー機能でデザインを共有しているのだが、その際にツールの使い方を知らない人でもデザインが確認しやすいように、一番はじめの項目に目次ページを作成している。
ただ目次にまとめるといっても「完成したデータだけ見れた方が良いのか?」それとも「作成予定のデータ全てを並べた上で、デザインか完成しているデータだけを選択できるような見せ方の方がわかりやすいのか?」「補足説明は必要か?」など、毎回同じテンプレートをそのまま使うのではなく、案件によってまとめかたを変えてほうが親切だ。そのちょっとした気遣いがなかなか難しいので「他の人はこうやってまとめているのか!」というのを見て参考にしている
・リピートグリッドの使い方
基本的には、一覧ページなど、同じデザインを並べる必要がある場所で使用しているのだが、それ以外にも、表組みの線を並べる時に使用したりなど、応用すれば色々な箇所で使うことができる。「こんな使い方もあるんだ!」ということを他のデザイナーのデータを見て参考にしている。
・下層デザインの省略
下層のデザインは一度テンプレートを作成してしまえば、それ以外のページでは全てを作る必要はなく、エンジニアさんにデザインを渡す際に、「ここのデザインは作っておかないとわからないだろうな」というポイントのみ作成し、それ以外は省略して、無駄な作業量を減らすようにしている。わたしはこの省略するポイントがイマイチよくわからず、少ないよりは多いほうが良いかなという判断で、必要ないページ作成しがちなので、他の人はどういうところを省略しているのかという点を参考にしている。
参考にすることのメリット
ツールの使い方がわからないというわけでもなく、現状の自分のやり方でも基本的には問題はないと思ってはいるが、上記のようなポイントを見ることによって、もっと効率的なやり方があったり、ツールの機能があることに気づくことができる。
また、デザインデータの整理の仕方や共有する際のまとめ方は、人それぞれ違っており、私自身は、現状、まだまだ模索中で、「どうやってまとめると見やすいか?」「どうすれば効率よく作成できるのか?」ということを考えながら作業している。
まとめ
ここまで散々、人のデータはとても参考になるよ!という話をしてきたが、これらはそもそも「こういうことができるんだ!」という自分の知らなかったやり方を知るきっかけにすぎず、使い方や考え方をマスターするには、この後に人に聞いたり、自分で調べることが必要だ。けれど、まず「こういうことができるんだ!」という自分の知らなかったことを認識を知るまでが一番ハードルが高いので、きっかけを得る機会は、やはりとてもありがたい。
これからもその機会を大切にし有効活用させてもらおうと思うのに加えて、自分自身も他の人に見られても恥ずかしくない、参考になるようなデザインデータの作成やまとめ方をしていきたいと思っている。