事業会社から転職して気づいた制作会社で働く3つの楽しさ

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ライター 西岡 紀子

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ベイジにライターチームの一員として加わって8か月ほど過ぎた。

前職はオンライン辞書サービスの会社でマーケティングや広報を担当していた。事業会社で自社サービスを改善して育てていくのは楽しかったし、身近な人をふくめた多くの人がサービスを使ってくれていることも嬉しかった。幅広い業務経験を積ませてもらったが、コンテンツを制作する人として専門性を高めたくなったのが転職の理由だ。

実はクライアントワークに携わるのはベイジがはじめて。なので入社前にはちょっとした不安があった。クライアントワークはプロダクトを納品して終わりだから寂しくないだろうか、前職のようなやりがいを感じられるだろうか、というものだ。しかしそんな不安はベイジで仕事を始めてほどなくして消え去った。むしろ毎日が楽しく充実している。

入社からこれまでを振り返り、ベイジで見つけたクライアントワークならではの楽しさややりがいについて簡単にまとめたい。

1. いろいろなビジネスの当事者になれる

プロジェクトにアサインされると、まずはクライアントに関する情報を収集する。そして戦略フェーズでクライアントとディスカッションをしながら、事業や組織への理解を深めていく。コンテンツ制作は事業理解なしには進められないので、非常に重要な工程だ。

ベイジでこれまで3社のクライアントを担当したが、それぞれ業界・業種・提供サービスがまったく異なる。そのたびにクライアントのサイトやメディアを読み込み、書籍にあたり、SNSで情報収集して、クライアントのビジネスや組織についての知識をつけていく。もともとあれこれ知りたがりの自分にはワクワクする作業だし、誰かの仕事でできている世界をのぞかせてもらうと、そこで働く人たちへの敬意が生まれる。

クライアントとのミーティングでは議論を通して現場のリアルな声を聞くことができる。それを集めて整理し核を見つけてコンテンツにおとしていくという過程で、学びの深度が増し自分の血肉になっていくのを感じられる。それはクライアントの課題を解決して共通のゴールを達成しようと、当事者の目線になっているからだろう。

ネットの情報や書籍を通じてでも、いろいろなビジネスを外から眺めて知識を得ることはできる。しかしパートナーとしてクライアントの事業と組織に踏み込んで関わっていくと、ビジネス理解の質がまったく違うことを知った。これは疑似的に当事者の立場におかれるクライアントワークの特権かもしれない。

2. クライアントとユーザーの「二度」役に立てる

制作を進めクライアントを知れば知るほど、この素晴らしいサービスや組織をもっと多くの人に知ってほしい、いや知ってもらわねばならない、という使命感のようなものが自然と芽生える。そのためにはどうやってこのサービスの価値を伝えようか、と毎回知恵をしぼってコンテンツを制作するのはやりがいのある仕事だ。

コンテンツを見たクライアントから「ものすごく分かりやすくなった」「求職者が面談前に読み込んでくれている」など、ポジティブなフィードバックを直接いただけるのはとても嬉しい。自分の仕事が誰かの役に立っていることが、肌で感じられるからだ。

しかしベイジが制作するウェブサイトは、クライアントのためだけに制作するのではない。クライアントの未来の顧客候補、ユーザーのためでもある。ウェブサイト上でユーザーの疑問や不安を解消することが、顧客の事業課題や組織課題の解決につながるからだ。

だからベイジの仕事では、クライアントに「どうしたいですか?」とたずねることはほとんどなく、「ユーザーがxxなので〇〇すべきです」と提案しながら仕事を進める。顧客とやりとりをするときはベイジを代表する立場で提案をするので緊張するが、矢面に立つごとに思考力や瞬発力が鍛えられていくのを感じる。机上の仕事だけでは得られない経験だ。

クライアントワークでは、ユーザーと直接かかわることはないが、社会に対してなんらかのミッションを達成しようとしている人たちをバックアップできる。ベイジが制作したウェブサイトが多くの人の目に触れれば、クライアントのサービスを通じてユーザーの役にたてるのだ。クライアントのサービスを使って幸福になる人を増やすために、さらにがんばろうと思う。一度で二度おいしい仕事だ。

3. 第三者目線で仕事の質をチェックできる

これまでの仕事でも、スキルアップして仕事の質をあげることや、仕事を効率化し生産性を上げるための努力を継続的にやってきた。自分の価値を発揮し、いただく給与に見合った成果を出さねばという気持ちからだ。

担当していたサービスが無料サービスだったこともあり、どちらかという内向き、社内に向けて費用対効果を意識する機会が多かったかもしれない。

しかし今は完全に外向き、クライアントに向けて費用対効果を常に意識している。そして仕事の質と生産性に対して、これまで以上にシビアな感覚を持つようになった。なぜなら自分の仕事に対してお客さまからいただく対価が、1人日あたりの制作費×工数という形で明確になるからだ。

ベイジはウェブサイト制作としては中価格~高価格帯のサービスを提供している。クライアントができない作業を代行するというだけではなく、その領域のスペシャリスとしての付加価値が求められる。このため自分の仕事は対価に見合う価値を出せているだろうかと、事あるごとに振り返るようになった。

一方で社外の目を通して仕事の質を測るのは、とても健全だと感じている。第三者の目線は自己評価ではなく市場評価に近いからだ。その目線で自分の仕事を振り返り、足りないところを補ったり得意を強化したりしながら、自分の市場価値を上げることにつなげられるだろう。

3. まとめ

ベイジでクライアントワークを経験してみて、楽しいだけでなく、仕事に対する姿勢に良い変化が起きていると感じる。つまるところ携わるサービスがToCでもToBでも、ビジネスモデルが事業会社でも委託会社でも、仕事をすることや仕事を通じて得られることの本質は変わらない。仕事を楽しみ自己成長を促すのは自分次第ということだろう。

ベイジでの仕事は、人が好き、ビジネスが好き、学ぶことが好きな自分には、想像以上に喜びを与えてくれる仕事だった。もし「クライアントワークはな~」と悩む人がいたら、「楽しいよ!一緒にやりましょう」と声をかけたい。

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