営業危機を乗り越えろ!①ベイジのセールス方針

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マーケター 佐々木 俊祐

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昨年発生した「ベイジ営業危機2022」について振り返る。

昨年2022年の秋ごろ、ベイジにはお問い合わせは多く来るが、商談がクロージングに至らず受注が出来ない状態に陥っていた。コロナ禍で社員の数は増えたが受注が伸びず「黒字で一年を終えられるのか?」という微妙な雰囲気が蔓延した。

これを機にセールスメンバーの刷新・セールス方針の改定・BANT条件の試行錯誤など改善施策を行い、現在はある程度改善が出来たと思う。今日はセールス方針についてまとめる。

暗雲立ち込めていたベイジのセールスに良い示唆を与えてくれたのは、丁度同じ時期に導入した学習アプリの「Growth X BtoBマーケティング編」だった。この学習アプリを超端折って説明すると「自分たちのビジネスや顧客に向き合えている?」と、ひたすら自社サービスについて自問自答を促されるような内容になっている。詳しいカリキュラムが知りたい人はサービスサイトを見てほしいが、私はグロースXで学習を進めるたびに自分たちのセールスは顧客の不安解消に全く貢献できていないと痛感した。

当時は商談の際自分たちのできること・得意なことばかり話し、定型的な会社説明や自社のスコープを伝えることで予防線を張り、提案資料を求める企業を「相性が合わなそう」という理由で避けるなど、いま思い返すと恥ずかしくなるくらいの殿様スタイルだった。

これを抜本的に変えるため、まずは下記のセールス方針を徹底することにした。また、当然セールス対応するメンバーは下記の方針を実現できるスキルを持った人だけで対応するように体制を変更した。

  1. 制作物への投資が顧客事業・サービスの成長に繋がるか判断して顧客に伝える
  2. 我々が提供するサービスや強みが、顧客の成長や課題解決に貢献しやすいかを確認する
  3. 無意味な改修やリニューアルは顧客に直接「それは必要ありません」と伝える
  4. 顧客が持つ疑問や不安に対して、公正で理解しやすい説明を提供する

また、私たちがその際にやるべきことは以下の通りと決めた

  1. ウェブ制作が事業成長・顧客課題の解決に繋がらないと判断した場合、それを推奨しない
  2. 無意味な改修やリニューアルを勧めない
  3. ウェブサイト改善後の効果を曖昧に伝えない

上記の提案をする際に必要な情報は、例えば下記のような質問をすることで確認できる

  1. 業界特性とウェブ経由のお問い合わせに親和性はあるか?
  2. 既にウェブ経由の問い合わせやリードはあるか?
  3. 顧客サービスの顧客戦略はどんなタイプがありそうか、それらのユーザーとウェブの親和性は高いか?
  4. ウェブ制作の影響度を説明した上で、顧客の意向は高いか?他に不安な点はあるか?

以上を踏まえて、理想的な商談の進め方は次のように設定した

  1. 顧客の現状や課題を理解する
  2. 私たちが提供できるサービスが、顧客の課題解決や成長にどの程度貢献するかを分析する
  3. 貢献しないと判断した場合、それを伝え、他の優先すべき事項を提案する
  4. 貢献すると判断した場合、具体的な改善策を提案し、リニューアル後のイメージを共有する
  5. 不安解消のために、具体的な進め方や他の懸念事項をヒアリングし、信頼できるパートナーであることを示す
  6. 最後に、金額、スケジュール、競合の有無などを確認し、現実的な進め方を提案する

上記内容が現在のベイジセールス方針になる。
今後もこの姿勢は崩さずにセールス道を探求していきたい。

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