仕事をしていると、社内・社外問わず「打ち合わせをしましょう」となることがある。テキストコミュニケーションよりも効率的なことも多い。しかし、丸腰で臨むとせっかく打ち合わせをしても成果が少なく、事前準備の大切さを感じることがあった。
その学びと、私が打ち合わせの調整で気をつけているポイントを、打ち合わせ設定 → 日時調整 → 事前連絡の順にご紹介しようと思う。
あるプロジェクトで、これまで参加していなかった外部の方が加わることがあった。その際に、「ウェブサイトの目的やページの役割を改めて知りたい」という打診を受けた。
直前まで、誰が何を話すのかふんわりとしていて、コンサルタントから
を考えよう、と言っていた。もし、私がメインで話さない会だとしても、「◯◯のために必要な情報をもってかえてもらう」という仮説があれば、
と、何かしら動くことができたのではないだろうか。打ち合わせにはいろんな形式があるので、すべての仕事でこうするべきとは思わない。
ただ仕事をしていると、誰が担当するべきか明確に決まっていないものが必ず出てくる。誰かがやってくれるだとうと人任せにするのではなく、自分で仮説をあてることをしたい。
次に、打ち合わせの日時調整。私たちが対峙するお客さまは、社内・社外問わず多くのビジネスパーソンとメールやチャットでやりとりをしている。
例えば、不足した情報があると、相手は迷ったり、質問に質問を返したりして、コミュニケーションのコストが膨れる。これはメールだけじゃなく、会話でも同じだ。質問のやり取りで無駄に長い時間を費やし、相手の時間を奪うことになる。
メールやチャットを送る前にきちんと話のポイントを整理し、 どうすれば相手は最小限の手間でジャッジできるか、どういう質問が相手にとっては応えやすいか、を考えることが大事だと思う。
例えば、日時調整のやりとりでは次のような内容を送る。
例)ウェブサイトの実装を進めるにあたり、事前に打ち合わせをさせてください。以下の日時で、ご都合の合うお時間帯を教えていただけますでしょうか。
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■開発ヒアリングミーティング
所用時間:60分
候補:11/1(水)13:00〜19:00、11/2(木)9:00〜12:00
形式:オンライン
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現在のウェブサイトやサーバー環境などについて、ヒアリングを行います。現状の運用方法や課題を感じている点など確認し、実情を把握した上で、使いやすい管理画面にするために実施します。主に、ウェブサイトを更新される方やシステム周りを管理されている方に参加いただきたいです。
昨今のIT業界は、オンラインと対面での働き方が混在した場合があるので、打ち合わせも「オンラインなのか、お客さまのオフィスで対面で実施するか」は、抑えておきたい。
また、プロジェクト関係者が多い場合は、参加していただきたい方が異なる。打ち合わせの目的以外に「どんな人に参加してほしいか?」も合わせて伝えると、メールの往復数が最小限になり、社内でも調整がしやすくなるのではないだろうか。
とあるプロジェクトで、お客さまから「各ミーティングのゴールや、ゴールのイメージを解像度高く持てると、打ち合わせの事前準備がしやすかったかも」とコメントをいただいたことがあった。
プロジェクトを進めるにあたって、多くの打ち合わせがある。ミーティングのゴールは、打ち合わせの冒頭に口頭で触れることが多かったのだが、それ以来、打ち合わせの事前メールで必ずゴールをセットで伝えるようにした。
お客さまは基本忙しいので、メールを全文読まなくても済むように、冒頭にサマリを簡単にいれるのがおすすめだ。
例)10/20(金)は、10時から打ち合わせよろしくお願いいたします。特に話したいのが下記の2点です。
①ウェブサイト公開までのスケジュール共有
②ワイヤーフレームのディスカッション御社に特にご用意いただくものはありませんが、もしお時間があれば、下記の「◯◯◯◯◯」に目を通していただくと、より当日の議論がスムーズになるかと思います。
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■日時
10/20(金)10:00~11:30 @XXXオフィスにて■資料
URL:■ゴール
ワイヤーフレームの掲載情報や優先度の決定■アジェンダ
①ウェブサイト公開までのスケジュール共有(20分)
今後の制作スケジュールを共有します
公開まで御社に確保してほしいスケジュールを抜粋してお伝えします②ワイヤーフレームのディスカッション(60分)
各画面にどんな情報をどの優先度で掲載するか、議論します
ワイヤーフレームを用意したので、それを基に決めたいです③今後のスケジュール確認(10分)
今後の制作スケジュールや直近の御社側のタスクなど確認します
打ち合わせの設定は、一見簡単に思えるが「コミュニケーションの基本」が詰まっている。私たちの心がけ次第で大いに工夫の余地があるだろう。本日報がどなたかのお役に立てると幸いです。
以前メールの書き方は、別の日報でまとめているのでよろしければご覧ください。ディレクターから学んだ気が利くメールの書き方