以前の私は、人に聞く前にまず自分で調べてから行動することにこだわっていた。相手の時間を奪い、迷惑をかけてしまうのではと考えてのことだ。
ただし、牛尾剛さんの著書『世界一流エンジニアの思考法』を読んで、考え方が変わった。むしろ自分より詳しい人にすぐ聞いた方が、圧倒的に作業が早く終わるので、メリットの方が多い。
例えば、他の人のタスクを代わりにする場合、全体像をすぐに把握するのは難しく、理解のために調べる行為は相当時間がかかる。場合によっては、作業する時間よりも調べたり理解する時間の方が多いこともある。
その時間を有効に使うなら、より多くの業務をこなして自己成長に繋げたり、早く退勤して楽しい時間に使った方が好ましい。そして、「分からない」状態でいるデメリットは多い。
新人の頃、作業の仕方で分からないことがあり、先輩デザイナーに相談してみると「15分くらい調べて分からないことがあれば、人に相談した方が作業が早く終わり、その会話から学べることが多い」とアドバイスをもらった。
数日後、別の作業をしていて分からないことがあり、別の先輩デザイナーに相談したら、相談した内容以外でも「こうすると効率化できるよ」と色々アドバイスを貰うことができ、自分で調べて解決するだけでは得られない学びがあった。
また、質問することで「自分だけ得をしようしているのでは?」と引け目に感じる必要は無く、周りにもメリットがある。
「あの人が○○を聞いてきたので、私もこの△△を聞いてみよう」となり、質問に対してのハードルが下がっていくので、他の人の生産性向上にも寄与できる。
知らないことは恥ずかしいと思わずに、とりあえず聞いてみることを試していきたい。