修正する前に「前提」と「顧客の期待」を確認しよう

板垣 琴音のプロフィール画像
デザイナー 板垣 琴音

630 view

ベイジでは、顧客の社内でのみ使用されるような業務システムの案件があり、その特性上、以下のようなご要望をいただくことがある。

  • コストをできる限り下げたい
  • ビジュアル制作や実装のコストを上げてまでリッチにしなくてもよい
  • 機能面など使いやすさや業務効率の改善にお金を投資したい
  • 使用ユーザーが多いので、ぱっと見でいい感じという印象は持たせたい

上記の要望があったときに、使いやすさとビジュアル、コストのバランスの取り方で悩んでいた。そこで、そもそもの業務や顧客の特性を再度、コンサルタントとすり合わせ、前提に立ち返り、自分がそのユーザーだったらこの画面を見た時にどう思うだろうと考えた。

「誰が使うのか」「使用頻度」「ユーザーの属性」「利用用途」「なんでいい感じな印象を持ってもらいたいのか」

そもそもの目的や前提をすり合わせることで、顧客がなぜそうしたいのかそれによって何を期待しているのかという目線を合わせることができた。

作ってはフィードバックをいただくということを繰り返し、細かい修正を繰り返すうちに迷走してしまっていた。ただ闇雲に「機能とビジュアルのいい感じのバランス」と考えていると、自分の感覚と、ユーザーの感覚が一致しないので、細部のFBよりも「目的や期待」をすり合わせることで、何を求められているのか、どうしてそれが必要なのかを認識し最適解に近づくことができる。

もう一つの気づきは「情緒=ビジュアルだけ」ではないこと。

なぜこんな印象を持ってもらいたいのか、顧客が何を期待しているのかを考えると、それを実現する方法は、ビジュアルだけではない。言葉や伝え方、情報の出し方でさえも、使うユーザーにとって、使っててなんかいいなとか、しんどい業務を気持ちの面でサポートできる工夫って多分たくさんある。

そこを考えて設計、デザインできると、仮説を立てたり、リサーチや顧客の想像を超えた「おっ!」と思ってもらえるような提案もできると思うので、これからチャレンジしていきたい。

関連する日報

    フリー素材のアイコン・イラストを流用する時のコツ

    2,602 view

    岡本 早樹のプロフィール画像
    岡本 早樹 デザイナー
    経験やスキルがなくても、デザインのフィードバックはできる

    2,233 view

    原浦 智佳のプロフィール画像
    原浦 智佳 デザイナー
    「壁打ち相談」をうまく使って、情報設計を効率よく進めよう!

    1,549 view

    高島 藍子のプロフィール画像
    高島 藍子 デザイナー
    BtoBサイトにおける「ファーストビュー攻略法」

    2,941 view

    池田 彩華のプロフィール画像
    池田 彩華 デザイナー
    デザインを複数案作る時の心得

    6,423 view

    岡本 早樹のプロフィール画像
    岡本 早樹 デザイナー
上に戻る