インタビュー記事は最強のコンテンツではない

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ライター 白鳥 菜都

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私はコンテンツ制作の中では、インタビュー記事を作るのが一番好きだ。普段は会えないような相手に、普段は聞けないような話を聞けるお得な仕事だと思っている。ライターや編集者の友人と話すと、インタビューが好きな人は割と多いように思う。

その一方で、インタビューコンテンツの力を過信しすぎないようにしたい、ともよく思う。

実は、あまり読まれない

「もっと読まれる記事が欲しいので、インタビュー記事を作りたいのですが…」と相談を受けることがある。しかし、読まれる記事が欲しいのであれば、インタビュー記事が最適だとは言えない。

世の中には数多くのインタビュー記事があるが、よく読まれている記事は多くの場合、インタビュイーの引きが強いときだ。記事の内容の良し悪しよりも、著名人や特殊な人が出演しているかどうかが結果を左右する。芸能人のような著名人が出ているわけではないインタビューで勝負するには、切り口の工夫が必要で、ハードルが上がってしまうのだ。

だから、インタビュー記事があまり読まれないというのは、特にビジネス系のオウンドメディアでは、顕著なように思う。事実、ベイジのオウンドメディアでもインタビューよりも、コラムのようなコンテンツの方がよく読まれる。

読者が情報を拾いにくい

では、なぜあまりインタビュー記事が読まれないのか。

それは、内容を理解するのに時間がかかるコンテンツだからだ。対話をもとに引き出したストーリーをコンテンツにしていくので、一部だけ見てぱっと理解するのには向かない。良くも悪くも無駄があるコンテンツと言えるかもしれない。

素早く情報収集したい人からすれば、インタビュー記事よりも、必要な情報を章立ててまとめたナレッジ記事などの方がすぐに役に立つと捉えられるだろう。情報量が多い現代において、インタビュー記事を熱心に読んでくれる人はなかなかいないのではないだろうか。

コスパが悪い

そして、インタビューコンテンツは読まれにくいのに、手間とお金がかかる。取材日程の調整、取材場所の確保、フォトグラファーのアサインなどなど、やることが盛りだくさんだ。クリエイターや出演者へのギャラも発生する。書き手と編集だけで完結するコンテンツと比べると、効率が悪い。

でも、面白い

とはいえ、インタビューにはインタビューの面白さや効果がある。人間と人間が話したからこそわかることがあるし、インタビューだからこそ面白く読めるコンテンツもある。読まれる記事を作りたいときには、とりあえずインタビューを選ぶのではなく、良し悪しを理解した上で使い分けしたい。

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