修正する前に「前提」と「顧客の期待」を確認しよう

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デザイナー 板垣 琴音

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ベイジでは、顧客の社内でのみ使用されるような業務システムの案件があり、その特性上、以下のようなご要望をいただくことがある。

  • コストをできる限り下げたい
  • ビジュアル制作や実装のコストを上げてまでリッチにしなくてもよい
  • 機能面など使いやすさや業務効率の改善にお金を投資したい
  • 使用ユーザーが多いので、ぱっと見でいい感じという印象は持たせたい

上記の要望があったときに、使いやすさとビジュアル、コストのバランスの取り方で悩んでいた。そこで、そもそもの業務や顧客の特性を再度、コンサルタントとすり合わせ、前提に立ち返り、自分がそのユーザーだったらこの画面を見た時にどう思うだろうと考えた。

「誰が使うのか」「使用頻度」「ユーザーの属性」「利用用途」「なんでいい感じな印象を持ってもらいたいのか」

そもそもの目的や前提をすり合わせることで、顧客がなぜそうしたいのかそれによって何を期待しているのかという目線を合わせることができた。

作ってはフィードバックをいただくということを繰り返し、細かい修正を繰り返すうちに迷走してしまっていた。ただ闇雲に「機能とビジュアルのいい感じのバランス」と考えていると、自分の感覚と、ユーザーの感覚が一致しないので、細部のFBよりも「目的や期待」をすり合わせることで、何を求められているのか、どうしてそれが必要なのかを認識し最適解に近づくことができる。

もう一つの気づきは「情緒=ビジュアルだけ」ではないこと。

なぜこんな印象を持ってもらいたいのか、顧客が何を期待しているのかを考えると、それを実現する方法は、ビジュアルだけではない。言葉や伝え方、情報の出し方でさえも、使うユーザーにとって、使っててなんかいいなとか、しんどい業務を気持ちの面でサポートできる工夫って多分たくさんある。

そこを考えて設計、デザインできると、仮説を立てたり、リサーチや顧客の想像を超えた「おっ!」と思ってもらえるような提案もできると思うので、これからチャレンジしていきたい。

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