私は、ベイジで業務システムの設計やデザインに携わることが多い。
ベイジでは必ずユーザーテストをしてユーザーの意見を聞くことは当たり前のようにやっているが、ユーザーが正解を示してくれるわけではなく、リサーチの内容からデザイナー側でアイデアをまとめる必要がどうしても出てくる。
設計の社内確認でフィードバックをたくさんもらうということがあり、設計の精度を上げることに課題に感じている。
また、今までやってきた案件で出したパターンを当てはめると、なんか良さそうなものができることもあり、もっと考えれば最適解があるのに、そこに辿り着けない。
上記の課題には、以下のようないくつかの原因がある。
これを解消するために試行錯誤中だが、最近やっていることや次の案件で試してみようと思っている方法を紹介。
今までは、コンサルタントさんに壁打ちしてもらっていたが、設計の精度を上げるために、自分の考えを紙に書き出し、それを見ながら自己対話を行っている。セルフ壁打ちだ。
頭の中だけで考えていると、考えが派生していき、元々の課題や目的を見失ったり、頭の中が混沌として答えに辿り着きにくい。 紙に書くと、全部を覚えておかなくて良いので問題や考えが派生しても、1つ整理してからまた戻って…と1つを考えることに集中できる。 思考の整理で書いているので、正直、1ヶ月後見返しても何を書いてあるのかわからないぐらいの雑さで問題ない。
紙に書いて思考を整理するのは「ジャーナリング」や「パレットジャーナル」などと調べると色々やり方が出てくるので、気になる方はぜひ調べてみてほしい。
ユーザーリサーチのフェーズでコンサルタントさんがスプレッドシートなどに業務フローを作成していて、それを元に画面を作成していくが、読むだけでは完全には理解できていないことが多かった。 画面を作った後に、再度整理して、画面と照らしわせることで、自分の認識が合っているのか、ブラッシュアップできる余地はないか検討するタイミングを一つ作れる。
紙に書き出すときは、以下のような情報を書き出している
スケジュール的に難しい場合もあるが、作ってその日に提出ではなく、1日寝かせて、翌日にもう一度みてから、確認依頼を出す。 翌日見ると、こんな大きな違和感があるのに、どうしたんだ、昨日のわたし…と、自分自身に驚くようなことも多々ある。 それだけ、作っている最中は視野が狭くなっているのだろう。
たくさんの案件に関わり、経験が増えると「いつも大体こう」ということが増えてくる。それが正解のように思えて、いつも使っている言葉、いつも使っているかたち、いつも使っているパーツなどを無意識に採用してしまっていることがある。
案件によって、いつも最適解は変わる。 作っている最中は、細部を気にしていると進みが悪かったり、その一部だけ見るとそれが正しいように感じることもある。なので、出来上がった後に、その設計をレビューするようにアウトプットと向き合って見ると良いのかもしれない。
今年は、クリティカル・シンキングを鍛えたいと思っている。自分の特性を変えることはなかなか難しいので、できる方法を考えて設計の精度を上げて行きたい。