「スケジュールは遅れてもいいよ」と言われて困ってしまった話

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デザイナー 高島 藍子

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先日の社内ミーティングで、枌谷さんからスケジュールに対する考え方のレクチャーを受けた。

ベイジでは「スケジュールが変わるのは、単純に悪いことではない」と考えている。それはデザイナーもエンジニアも、確実にここまでで終わる、と断言できない仕事だからだ。これを無理にスケジュール通りに終わらせようとすると、労働時間が悪化してしまう。そのため、スケジュールが変わることは悪いことではないと捉え、もし無理が生じたときは、ディレクターに相談していいことになっている。相談すると、ディレクターは出来る限りお客さんに影響が出ないよう、スケジュールを調整してくれる。

社員としてもスケジュール調整をお願いしやすい環境だと感じており、 私自身入社してから何度かスケジュールを調整していただいたり、周りの人にサポートしていただいたいたりしてピンチを乗り切ってきた。

しかし、こうしたスケジュールに対する考え方について、正直なところ頭では理解できても、現状の自分の性質や状況を考えると難しいなと感じてしまう部分がある。ただ、それはベイジの環境がどうこうというよりも私自身の問題で、スケジュールを調整してもらうことへの「なんか嫌だな」感を払拭できていないからだ。

私のスケジュールの立て方で1番問題なのは予定を詰めすぎることではない。スケジュールが厳しくなってヘルプをお願いするタイミングが遅過ぎる、ということだと自覚している。

自覚はしているのだが、毎度毎度、なんかちょっと頑張ればできそうな気がしてしまうのだ。

この「なんかできそうな気がする」という感覚がよくないのだと思うし、周りに迷惑をかけないためにも、無理そうだと感じたら早めに相談するべきだというのは、理解している。

理解はしているのだが、そのタイミングが全くわからない。社会人として自分のキャパシティを把握できてないってどうなんだ? と自分でも思うと同時に、キャパオーバーってその状況にならないと分からなくない?とも思ってしまう。

私は頭で理解するだけでなく、感覚的に受け入れられないと理論を実践できない。だからベイジのスケジュールに対する考え方も理解はできているが、自分のキャパオーバーを認めて人に相談する、ということが感覚的に受け入れられていないため、自分のスケジュール管理に反映させられていなかった。

しかし、たとえ最初から実践できなかったとしても、方針があることは無駄ではないと感じる。最初から完璧に実践できるのはすごいことだし、できるならそうすべきだろうが、私のように実践するためには感覚に慣れるための時間が必要な人にとっては、会社や周囲の人が常に同じ考えを持っていることが重要だ。

その点で、ベイジの「スケジュールが厳しい場合は早めに相談してね」と言ってもらえる環境は本当にありがたい。

現時点で私は10回聞かれたうちの1回ぐらいしかヘルプを出せないだろうなと思う。それでも回数を重ねるうちに、自分のキャパや「これは今のうちに相談しておかないと」というのがだんだん感覚的に理解できるようになって、改善され始めている。

これを続けていって、自分なりに、スケジュールをどう立てれば良いのかを覚えていければ、自分自身にもそうだし、他の人のヘルプに入って欲しい状況も理解できるようになれるのではないかと思う。

率直に言えば、会社の方針である「スケジュールを遅延させるのは、悪いことではない」は私にとって今すぐ実践できる内容ではない。しかし、今すぐにはできなかったとしても、こういった考えを共有している環境で働きつつ自分も心がけることで、チームで働くうえで重要なスケジュール管理能力が自然と鍛えられるはずだ。

今すぐには難しくても、徐々に行動に移せるように慣らしていきたい。

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