ある案件でデザインを制作した際に、これまでの方法から一新してタスクを細かく切り分ける方法で行うことにした。この方法を試した結果、メリットが多くあったのでまとめてみることにした。
まず、これまで進め方について。ひとことで言えば非常に無駄が多い進め方だった。例えば、
といった感じで、制約もかけずにただただ時間とコストがかかるだけ、クオリティは一向に上がらずという状態だった。その点が問題提起として社内で掲げられ、実践的に次の方法を試すことになった。
というわけで、以下の方法を取り組むことにした。まず目標は5日間。ベースデザイン、バリエーション作成、提案資料作成まですべてをやりきるというものだった。具体的なスケジュールとしては次のような内容だ。
当初この進め方を聞いたとき、ものすごい時間を使っていた自分にとって不安要素の方が強かったが、結果として効率が格段に上がった。
1番の要因は「1人で完結させようとしない」という意識の問題だろうか。もちろん、1人で制作で完結させるに越したことはない。しかし1人で行うと視野が狭くなる。そういったときに、フィードバックをこまめにもらうと新たな気づきが得られた。そのおかげで、すぐにアイデアを制作物に落とし込めるので立ち尽くす時間が大幅に減った。
これまではすべてが中途半端な感じを払拭できなかったが、今回のように上部(ヘッダ)から公開レベルのデザインを作っていくことで、無駄を省けたのだと思う。
私自身の性格にもよるが、全貌が見えていないと不安を感じる。それを取り除くかのように全体をざっくりと作って勝手に安心していた。しかし、かえってゴールから遠ざかっていた。だが「ゴールを決める」ことを実践的に取り組むことが大事だと気づいた。
また、この方法以外によかったこと。それは事前のイメージ共有+デザイントレース。イメージ共有は言わずもがな認識違いが生じるのを防ぎ、色々な意見に振り回されることを防ぐことができる。トレースではレイアウト・配色などに新たな発見があり、活かすことができる。このように前段で何をするかによって、作業の進みが違ってくるので「後回しにしない」を徹底することが大事だと思う。
とにかく、今までのやり方に固執せずに常に疑問を持ち続ける姿勢を持っていきたい。