ディレクションを進める中で「気遣いスキル」の大事さを実感することが多い。ひとつひとつは些細なことだが、小さな気遣いが積み重なることで、現場の進捗に大きく影響する。
などなど
経験豊富なベテランであっても、仕事ぶりをよく見てみると、こういった基礎的なスキルに支えられて高い品質になっているように思う。
基礎スキルというと簡単に聞こえるが、正確には「基礎にして極意」だと思っている。
気遣いスキルは誰もが持っているものでありつつ、レベルは様々だ。「ここまで出来れば大丈夫」ではなく、常に研鑽し続けるものだと思っている。
まだまだ研鑽中の身だが、先日気遣いひとつで業務効率が変わったことが2つがあった。
1つ目は、「常に指示をひとまとめにする」こと。
プロジェクトの過程では品質を上げるために様々な修正が発生し、「結局どこを修正するのかわからない!」という状況に陥ることが少なくない。担当者は着手以前に指示の再確認から始めるため、とても非効率だ。ストレスも溜まる。
そんな時は、意図・経緯を把握しているディレクターが必要事項を整理し「ここだけ見てください!」と指示をひとまとめにする。すると、余計なことは考えず進められるため、効率よく進められ、ストレスも軽減される(はず)。
これを徹底すれば「指示が分かりやすい人」という印象につながり、「あの人の指示は分かりやすいからすぐ片付けてしまおう」と担当者の行動にも変化があるかもしれない。ただし、これは担当者の着手前に素早く行うことが大前提。スピードとタイミングがとても重要だ。
2つ目は、「プロジェクト管理ツールの記載をそのままチャットに転記して指示を仰ぐ」こと。
ベイジではプロジェクト管理にBacklogを使っており、検討事項や依頼内容は課題として起票する。タスクの全容や進捗がまとまっており便利な反面、Backlogを開かないと内容が分からないデメリットもある。
重要な意思決定をするマネージャーは、朝から晩まで打合せで手が離せないことが多い。Backlogを開いて課題をじっくり確認するのは少し大変だ。しかし、マネージャーの確認が滞るとプロジェクト全体に影響する。
そこで、マネージャーがチャットを確認し、ひとこと返信すれば済むように、同じ内容を転記して聞くようにした。すると、打合せの合間をぬって回答をもらえるため、プロジェクト全体が効率よく進む上でとても有効だった。(ちなみに回答は課題にも転記する。どんな意思決定があったか記録するためだ)
このように、基礎的な気遣いの積み重ねが効率的なプロジェクト進行や高い品質を実現しているのだと思う。些細なことだと甘く考えず、基礎を徹底し、極意のレベルに引き上げていきたい。