デザイナーの高島です。
今回は、今年からデザインチームに導入した新しい取り組みである「ビジュアルワークショップ」について紹介します。
ビジュアルワークショップは、デザインを進めるにあたって事前に実施するもので、メインのデザイナー+2~3人のデザイナーが参加します。各々の視点でアイディアを出し合い、より多様な方向性からビジュアルデザインを検討することを目的とした取り組みです。
大まかな説明は上記の通りですが、前後の流れも含めて少し詳しく紹介します。
まず、デザインに入る前工程として戦略・設計フェーズがあり、そこで大まかなビジュアルや配色の方向性が決まっています。
そのためワークショップでは、イラストで攻めるか、企業ロゴを大胆に活用するか、斜めデザインを取り入れるか…など具体的な手法を2~3案に絞ります。この2~3案をもとにデザインを進めていくわけですが、最終的にどれを推し案にするかは担当デザイナーに決定権があります。
そもそもなぜこんな取り組みを始めたのかというと、デザイナーチームの組織改革として「チーム型のものづくり」を目指しているためです。
かつてのベイジのデザイン制作は職人型に近く、担当デザイナーとアートディレクターの2人でデザインを作り上げていくやり方が主流でした。
しかし、昨今のデザイン制作の現場は徐々にチーム型に変わりつつあるように思います。ベイジでも2017年ごろからチームを動かし、チームを作り、 チームで高い成果を生み出すという組織を目指す方向へと舵を切りました。
そんな背景もあり、チームでの総合的なスキルアップを図る一環として生まれたのがこのワークショップなのです。
最大の収穫は他のデザイナーさんの考え方、アウトプットまでの具体的なプロセスを知れた点です。考えたことをどのようにしてデザインに落とし込んでいるのか?といった、普通に仕事をしているとなかなか知り得ないことを間近で見聞きできたのはとても勉強になりました。
一方で反省点もあります。特に感じているのは準備不足で以下のようなことです。
・何を議論したいのかアジェンダがふわっとしていた
・ビジュアル面だけではなくUI面でどうしたいかを考えられていなかった
・作る側視点でなく、クライアント・ユーザー視点で「こういうデザインが良いよね」という考え方が不足していた
こういった準備不足はワークショップの質にも関係してくるので注意したいところです。
今後は他デザイナーさんがメイン担当のワークショップに参加することも増えるので、今回の経験と反省をいかして、意義のあるアイディアや議論を提供できればと思います。