新卒デザイナーが仕事の中で知った『誰のためのデザイン?』という考え

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デザイナー 高塚 結子

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4月の中頃に「紙博」というイベントに足を運んだ。

この紙博というイベントは、紙に関するプロたちがさまざまなテキスタイルや、紙を使ったグッズを作成・及び販売しているものだ。紙が大好きな自分にとってちょっとした天国のようなイベントだった。紙にも質感などいろいろと種類があるのはもちろんのことだが、それぞれの素材を活かすグッズ制作へのこだわりはまさにプロ技だと感じた。

見る人・手に取る人が「おっ」と心が躍るような仕掛けが施され、自分には到底思いつくことができないものが勢ぞろいでいい刺激になったし「行くことができてよかった。」と心底感じた。

率直に「使うことないかもしれないけどほしい!コレクションにしたい」と思うものばかりだった。作品を作る中で「これ、いいなほしいな」と感じさせるための努力は大事なのだとこういったクリエイターが集うイベントに行くたび、考えさせられる。

私自身も趣味でイラストを描いたり簡単なアクセサリーを制作する。友人の誕生日にはバースデーの似顔絵を贈ったり、「似顔絵を描いて」「かわいいピアスほしい」などと頼まれることもときどきある。

そうした時に思い浮かべるのはもらう相手が感謝の気持ちを伝えてくれ実際に飾ったり、使ってくれていることだ。こうして喜んでもらうための私の努力、といったら大げさなのかもしれないが例えるならば誕生日の似顔絵。

相手が好きなもの・テイストを思い出して描く。デフォルメか?リアル画か?配色は?あの子が好きな食べ物、キャラクターは?など掘り下げて、下書き、ペン入れ、着色を行うようにしている。上記のようなことを繰り返し行っていたら「あなたの絵が好き」と言ってくれる友人もいてこういう時に絵を描いてよかったと感じる。

現在、本格的にデザインを1年以上が経過するが、振り返るとデザインもイラストも同じく誰かのためを考えて制作を行うのかが大事で、主観的になりすぎてはならないのだと思った。

余談だが、「こういうの好きなんだろうな~」や「これ実用性ありそうだから喜ぶかな」などを考えることって結構楽しかったりする。デザインとなると見えない相手のことになるので難しいところだが、見やすく、実用的で、見ていて飽きない相手の気持ちを汲んだデザインって何だろう?とイラストを描くとき、プレゼントを選ぶ時と同じ考えで前向きに制作に取り組むようにしたい。

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