私たちは、全社員に当てはまる「プロフェッショナルの条件」という行動指針と、主に管理者やリーダー職が対象の「良い上司の条件」という2つの行動指針を持っています。行動指針は、作っただけでは、日々の業務の中で忘れてしまいがちなため、行動指針から引用して日報を書くことで、定着を図っています。
プロフェッショナルの条件
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1.プロフェッショナルは、行動主義である
- 1-1.行動しないことを正当化するな。行動しないことはリスクであり、悪である。
- 1-2.目標をもって行動しろ。目標がない行動は無駄な行動だ。
- 1-3.この世には、忙しいけど行動する人と、忙しくても忙しくなくても行動しない人の2種類しかいない。忙しいのは当然。忙しさをマネジメントできない時点で怠けているのだ。
- 1-4.謙虚さ、慎重さを装って行動しないのは、怠惰な自分を甘やかすだけである。
- 1-5.行動するからには他人を動かせ。他人に影響を与えない行動は意味がない。
- 1-6.行動の結果をすぐに求めるな。大きな成果ほど行動し続けて手に入るものだ。
- 1-7.行動したら目標達成まで簡単に諦めるな。諦めた時点で失敗が決まる。
- 1-8.行動の結果を必ず評価しろ。評価基準は目標達成度と他人への影響度である。
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2.プロフェッショナルは、論理的である
- 2-1.論理的とは、課題→根拠→結論が、無理なく繋がった状態である。
- 2-2.「どうして?」「具体的には?」と言われることをいつも想定しろ。それに答えられない結論は論理的ではない。
- 2-3.結論はいつも自分から出せ。他人任せにしているから論理的思考が鍛えられない。
- 2-4.個人的な好みや経験だけで結論に至るな。それは傲慢で無知な人間のすることだ。
- 2-5.根拠は3つ以内にまとめろ。3つにまとめるから話が整理されて伝わる。
- 2-6.結論を曖昧にするな。抽象的な言葉で埋め尽くされた結論には大抵実効性がない。
- 2-7.論理的であっても自分の感情は捨てるな。感情も根拠の一つ。客観的に評価すべき。
- 2-8.相手が理解できる論理を立てろ。相手が理解できない論理は意味がない。
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3.プロフェッショナルは、自責型である
- 3-1.天気が悪いのはあなたのせいではないが、天気が悪くて気持ちが乗らないのはあなたのせいだ。天気が悪くても成果を上げる方法を考えるのが自責型発想だ。
- 3-2.ほしい能力が今身に付いていないのはなぜか。「今までそういう機会がなかったから」「そういう仕事をさせてくれなかったから」「忙しかったから」「運が悪かったから」と考えるのは他責型だ。自分の努力不足と考えできることをすぐに実行するのが自責型だ。
- 3-3.結果なく努力したと満足するな。望む結果に到達するまでは常に努力不足の状態だ。
- 3-4.働きがいや働きやすさは自分で作るものだ。会社や先輩が与えるものではない。
- 3-5.コミュニケーション・ミスは相手のせいではない。自分の伝え方が悪いのだ。
- 3-6.能力が低い人間ほど環境の影響を受ける。愚痴とは自分の無能さを曝け出す行為だ。
- 3-7.現在は自分の選択の結果。未来はこれからの自分の選択次第。全て自己責任。
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4.プロフェッショナルは、リーダーシップがある
- 4-1.誰かが解決してくれると思うな。いつも自分が解決すると思って取り組め。
- 4-2.その場で解決できることはその場で解決しろ。理由なき後回しはただの怠慢だ。
- 4-3.誰かの顔色や行動を見てから動くな。そういう人間は大抵出遅れている。
- 4-4.いつやっても同じなら最初に動け。人の後を好む人間にリーダーシップは芽生えない。
- 4-5.リーダーシップのない人間には「待ち」が多い。自ら行動して「待ち」を極力減らせ。
- 4-6.打ち合わせでは積極的に発言しろ。黙っている人間には観葉植物ほどの価値もない。
- 4-7.主導権を握ることから逃げるな。だからいつまでたっても頼りないのだ。
- 4-8.いつも自信を持って行動し、主張しろ。自信がない人間には誰も付いてこない。
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5.プロフェッショナルは、スキルアップし続ける
- 5-1.今まで身に付けた能力だけにしがみつくな。それこそが成長が止まる要因だ。
- 5-2.平均的な人間と比較するな。優秀な人間と比較して近づこうと努力しろ。
- 5-3.目標は高く持て。低い目標で満足するのは成長しない人間の典型だ。
- 5-4.物事の良い面を見ろ。悪い面しか見ず批判ばかりしている人間は、失敗の回避ばかり考えて臆病で非行動的になる。良い面を見るから行動的になり、成長できる。
- 5-5.アウトプットなき学習は学習にあらず。スキルとは知識量とアウトプット量で決まる。
- 5-6.プライベートからも学べ。公私を完全に切り分けるキャリアプランは非効率だ。
- 5-7.今必要なスキルと将来必要なスキルの区別をつけろ。これを意識できない人間には成長が止まる日がやってくる。
- 5-8.将来必要なスキルは大抵緊急性が低く、すぐに行動しなくても問題は発生しない。これが罠である。今の忙しさに負けない人間だけが、将来のスキルアップを手にする。
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6.プロフェッショナルは、気が利く
- 6-1.自分が話したいことを中心に話すな。相手がより心地よく話せるように話せ。
- 6-2.話し相手には関心をもち積極的に質問しろ。相手への無関心は最大の侮辱である。
- 6-3.気が利くとは、他人の責任範囲にも関心を示しサポートすることである。頑なに自分の責任範囲しか実行しないのは気が利かない人間のすることだ。
- 6-4.相手から質問が来る時点で、その資料やメールは気が利いていない。相手の立場になり、分かりやすく理解できることに徹底してこだわれ。
- 6-5.難しいことに長大な説明を加えることは気が利く行為ではない。難しいことをシンプルに分かりやすくすることが、気が利く行為である。
- 6-6.常に他人を楽にさせることを考えて行動しろ。自分の仕事の完遂だけを考えるな。
- 6-7.他人の気持ちを思いやり、他人の行動に理解を示せ。理解から円滑なコミュニケーションと改善案が生まれる。
- 6-8.コミュニケーションを定型化するな。定型化は思考を停止し、問題意識を希薄化にする。
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7.プロフェッショナルは、ユーザ志向である
- 7-1.あらゆるコンテンツや機能やデザインがユーザに与えるメリットを考えろ。メリットのないWebサイトは結局ユーザに使われない。
- 7-2.考えたメリットを本当にユーザが求めているのか検証しろ。企業や制作者が勝手に思い込んでいるメリットでは成果に繋がらない。
- 7-3.クライアントの要望が真にユーザ視点か再考しろ。企業視点のWebサイトは失敗する。
- 7-4.1pxのズレも0.1秒の違和感も見逃さない洞察力を持て。ディテールの積み重ねがユーザ体験のクオリティに影響する。
- 7-5.「ライブラリが」「ブラウザの仕様が」「ソースコードの整合性が」「デザインが崩れる」というのは作り手の都合。制約ありきではなくユーザのメリット/デメリットを基準にベストな解を考えろ。
- 7-6.自身もユーザとなって世のWebサイトを積極的に利用しろ。ユーザ経験が浅い人間に優れたユーザ体験を生み出すことはできない。
- 7-7.個人的な経験や感想をそのままユーザ体験とするな。大抵は思い込みだ。ユーザ体験とはもっとフェアな視点から見えてくるものだ。
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8.プロフェッショナルは失敗から学ぶ
- 8-1.失敗は根本的な原因と影響範囲を考えろ。起こった事象を把握するだけの薄っぺらい考察は無意味だ。
- 8-2.他人の失敗も自分の失敗と考えろ。より多くの失敗体験が成長スピードに影響するからだ。
- 8-3.失敗には痛みが伴うと考えろ。痛みがあるから、失敗から学べるのだ。
- 8-4.失敗の改善は、精神論ではなく具体的なプロセスで考えろ。精神論は思考停止を意味している。
- 8-5.失敗したらすぐに原因を考え、すぐに対策を実行しろ。失敗を寝かせておくほど馬鹿な行為はない。
- 8-6.失敗をチャンスに変える努力を怠るな。失敗した時の対応こそ、信頼を得る絶好のチャンスである。
- 8-7.失敗しても、再挑戦しろ。失敗のリスクから逃げていると、失敗は失敗のままで終わる。
良い上司の条件