ある案件でこんな指摘をうけた。
「塚元さんは自分の使えるツールや使える技の中だけ作ろうとしすぎている」と。「使えるツール」とは文字どおりXDやPhotoshopなどのツール、「使える技」は作り方のイメージがつく表現を指す。実戦の中で新しい挑戦をしてうまくいかなかったら…と躊躇ってしまい、できることの中から表現を考えてしまっていることが多いように感じる。
グラデーションの表現を例にあげると、左から右に色が変化する線形グラデーションは作り方のイメージがつくので「使える技」なのだが、画像のような複雑に色が絡み合ったグラデーションは作り方思いつかなった。現状は「使えない技」なのだ。
参照)https://futureofwork.jp/insidesalesconference/
では、使えない技を使えるようにしたり、表現の幅を増やすにはどうすればよいのか。結局は手を動かさないと幅が増えることもないのだが、「感覚ドリブン」で表現の幅を増やす方法もあると教わった。
写真やビジュアル選びの際に「感覚を大切にしなさい」と良くアドバイスを受けるが、表現手法にも転用できる考え方だ。実務で使えるか否かはいったん脇に置いて、「かっこいい!」から始めてみる。
かっこいい!真似したい! → 作り方を試行錯誤する → できるようになる
のサイクルを回していくと次第にできる表現が増えてくる。
これまではプライベートの時間も実務に直結する模写を中心に行ってきたが、それだけでは表現の幅はなかなか広がらない。結局は自分がどれだけやるかだけだが、「すごい!真似したい!」の直感も大切だと感じた。
今年は模写以外でも制作する習慣を身に着けたいと思っていたのでちょうどよい機会だ。グラフィック表現の中でもWebに転用できそうなものを探して作ってみようと思う。