ウェブ制作 仕事の進め方

1. プロジェクト設計

執筆 今西 毅寿
執行役員
読了時間の目安
5

契約締結後、最初に行うのがプロジェクト設計です。チーム編成からプロジェクトのルールを定義して社内外に共有し、スムーズなプロジェクト進行の土台を作ります。

ロジェクトチーム編成

スケジュールの空き状況やメンバーの適性、希望などを考慮し、プロジェクトチームを編成します。ベイジでは戦略から納品まで一気通貫で行うプロジェクトがほとんどで、それを実行できる全職能が社内に揃っているため、この時点で全工程の担当メンバーをほとんど決めてしまいます。

厳密にはプロジェクトマネージャーの職務領域ですが、ベイジにプロジェクトマネージャーという職能は存在せず、このタスクはリソースを管理するアレンジャーとディレクターが協議して決定します。

WBS作成

プロジェクト全体の現実的なスケジュールを把握するため、Microsoft Projectで【WBS(Work Breakdown Structure)】を作成します。WBSでは制作するウェブサイトから要素を分解し、戦略・設計・制作といった各工程を、いつ誰が実施するのか詳細に決定していきます。主要なミーティングの日程も、WBSの作成時点で決めてしまいます。

新規に作ることは少なく、契約前段階で作られた素案を調整して仕上げることが多いです。新規作成する場合も、すべてのワークフローを網羅したテンプレートが社内Wikiで配布されているため、30分~1時間程度で、WBSを作ることができます。

プロジェクト開始連絡

プロジェクトチームが決まった段階で、新プロジェクトの開始が社内にアナウンスされます。ベイジ社内で使用されるプロジェクトコード、クライアント名、ウェブサイトの概要、予算、納期、スコープ、開発サーバ、セキュリティ関連の設定、プロジェクトメンバー、プロジェクト固有の前提条件など、プロジェクトに関する様々な基本情報を全社員に共有します。

プロジェクト環境の準備

WBSが決まったら管理ツールを準備していきます。ベイジでは、全体の進捗状況の把握に【プロジェクト管理シート】、細かなタスクの管理に【Backlog】、細かな連絡にはチャットツールの【Slack】を使用しています。

プロジェクト管理シートとは、プロジェクトの進捗状況をタスク毎に細分化したシートです。Google スプレッドシートで作成します。WBSと同様にテンプレートが存在し、30分程度で作成できます。WBSに似ていますが、WBSがお客さまへの提示用であるのに対し、プロジェクト管理シートは社内管理用で、進捗状況の更新に特化しています。契約から納品に渡るすべてのタスクを細分化して管理し、制作中にタスクの抜け漏れが発生しないようにしています。

社内で週に一度実施しているプロジェクトミーティングでは、プロジェクト管理シートをもとに進捗状況を確認し、懸念事項は早めに察知して先回りした対応を行います。

開発環境の準備

プロジェクト開始が周知されると、担当エンジニアは、サブドメイン申請や開発環境、ファイル共有環境に関する設定などを行います。ファイル共有に関しては、近年はクラウド環境を利用することも多いです。お客さまからの指定が特になければ、ベイジで契約しているGoogle ワークスペースを利用します。

プロジェクト定義書の作成

社内におけるプロジェクト準備が一通り完了したら【プロジェクト定義書】を作成します。プロジェクト定義書とは、プロジェクトの目的、スコープ、成果物、メンバー、セキュリティ関連情報、コミュニケーションルール、リスクや補足事項などをまとめたドキュメントです。プロジェクト定義書もフォーマットが用意されており、30分ほどで作成可能です。

プロジェクト定義書

キックオフミーティング

契約締結後にお客さまと行う最初のミーティングです。プロジェクト定義書を中心に、プロジェクトの前提条件などの説明を行います。説明自体は質疑応答も含めて、15分程度で終了します。プロジェクト開始後に認識違いが発生しないように、お互いのスコープ範囲やコミュニケーション方法、スケジュール上のリスクについてお伝えします。プロジェクト定義書の説明が終わった後は、そのまま戦略フェーズのヒアリングを実施します。

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