一定規模のプロジェクトで行われる、納品・公開直後のミーティングです。プロジェクトに関わったすべてのメンバーが参加して、今後の改善策を検討します。
クロージングミーティングとは
ウェブサイトが公開されてから1週間以内を目途に、プロジェクトに関わったすべてのメンバーを集めて、振り返りのミーティングを行います。プロジェクト期間中の良かった点や反省点、改善点など各自が感じていたことを共有する場です。
プロジェクト後すぐに振り返りを行わないと、同じ問題やトラブルが再発してしまいます。そのためクロージングミーティングでは、プロジェクト中に発生した問題を解決するための具体的なアイデアを導き出し、誰が、いつまでに、どのようなタスクをやるかを確定します。次のプロジェクトから反映した方がよい内容は、即座に社内のワークフローに組み込み、再発防止に努めています。
ミーティングを実施する前には、各自が「クロージングミーティングシート」に発生した問題点を記載しておき、影響範囲や難易度といった観点で優先度を決めていきます。実施にあたって、前提とする考え方は以下になります。
問題を仕分けて検討する
長いプロジェクト期間中には、大小さまざまな問題が発生しますが、すべての問題を完全に解消することはできません。また数年に一度しか発生しないイレギュラーケースの対応策を検討しても効果は小さいです。そのため、発生頻度が多く他のプロジェクトへの影響度が大きい問題から、改善策を検討していきます。
複数の改善策を検討する
問題への改善策には、チェックリスト作成のように短期間で対応できる内容と、採用や人材育成のように長期間に渡るものなど、実施の難易度が異なるものが存在します。また、職種によるスキルなど個人で解消すべき問題と、仕組みや制度など組織として対応すべき内容にも分けられます。クロージングミーティングでは、これらをマトリックスで整理した上で、複数の改善策を用意して対策を打っていきます。
個人的な反省点は議論しない
クロージングミーティングは、個人の問題を責め立てるものではありません。振り返りとして個人の課題を挙げることはありますが、ミーティングの中では議論をしません。問題発生の起点が個人単位だとしても、発生頻度が高い場合は組織の問題と捉えて改善策を検討していきます。
明確にタスク化する
ミーティングの中で挙がった改善策は、具体的なタスクに落とし込んで実行します。実行するタスクは、社内への周知など簡単なものから、抜け漏れをなくすためのチェックリストの作成など様々です。「次回から気をつける」のような精神論で終わらせないために、実施するアクションを明確にした上で、期限と担当者を明確に決めて対策を進めます。
プロジェクトが終わるごとに必ずクロージングミーティングを実施するからこそ、ワークフローは常にブラッシュアップされ、ミスが起きにくい仕組みになっていきます。メンバーが変わったり、新しい挑戦をしたりする中で失敗を経験することもありますが、必ず全体にフィードバックし、組織が成長できるようなサイクルを生み出します。
